Ｏ君とＭ君

「今日は午後から予防接種ですからね。
　問診票は今のうちに出しといて下さいよ」

朝の爽やかな空気の中、忙しそうな看護師の声が聞こえる。

「なあなあ、問診票って書いてきた？」
「あったりまえじゃん。
　貸してみ。あとで一緒に渡しといてやるよ」
「ん、ありがと。
　…ってＭ何で”医師記入欄”にまで○マルつけてんの？」
「あーこれね、医師になったつもりで書いてみた」
「勢いでつけただけだろう；
　んん？ちょっ…お前”妊娠欄”にもマルしてんの！？」
「だって”妊娠してるかしてないか”だったら俺”してない”もん。
　つか、できないもん。」
「だからって書くなよお前；」
　ねぇ遠藤さん、コイツおかしいですよねっ！」
「ははは、まあ男子だしねー。
　妊娠の可能性はないからいいんじゃない？そのままで」
「ほーらみろ。俺は間違ってない」
「…もういいよ。
　まあお前ならできそうな雰囲気だけどな」
「ちょっ、ナニソレー！
　てゆーか、ヒトの腹触んな！」



…お姉さんはニヨニヨが止まらないよ。
もっとやれ。