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6月の一期一会

2013-06-09 00:13:08 | 追憶
5月の終わりごろ、夢に父がいました。いつもの佇まいで、ごく普通にごく自然に。夢のなかで私は夢に来たのねと思いました。眼がさめるとまだ朝になっておらず、そういえば今日は月命日でそういえば未明に旅立ったのだと思いました。

その1週間後の6月3日、父の大学時代の仲の良いグループの友人が6人、奥様が2人父に会いにわざわざ来てくださいました。父のお骨はまだ実家にいて、写真と一緒に仏壇の横にいます。
私は午前は病院の検診があり、終わってから実家に向かいました。父の友人はまず実家に来て、母と昼食を予約していたレストランで食べに行き、私が実家に到着したときに丁度戻ってきました。

一人の奥様は私を見て
「お父さんとよう似てはりますね」という。
お茶を出していたら一人の父の友人の方が私に話しかけました。
「昔○○ちゃんがこんな小さい頃一度会ったんやけど憶えてるかな」
さすがに憶えてませんでした。
父の友人方は思い思いにお喋りしてます。母も中にいました。私は少し離れてダイニングテーブルに座っていました。
一人が
「ちゃんと挨拶せなあかんやん」と言い、みんな一人ずつ仏壇にてをあわせてました。
お茶のお替りも出して、そういえば私はいつものようにカメラを持参しているのを思い出して記念に写真を撮りませんかと提案。
「まだあとでいいんやないか」
「いや今やっといた方がいい」
「証拠として写真に残さんと忘れてしまう」
それで父の写真を持った母を囲むように並んで写真を撮りました。
そうこうしているうちに皆さんは近所までくるバス(本数がかなり少ない)の時間がせまってきたので出発することに。関西からわざわざきた父の友人のみなさんはその日は成田のホテルに泊まるそうです。ひとりの紳士は靴をはくのも体が大変そうでしたが、母はにこにこして
「この人は若いときダンスがうまかったのよ。また素敵に踊ってくれなきゃ」と再婚した奥さんに話していました。
母はバス停まで一緒に行くので私は門の所で皆さんを見送りました。
なごやかにお喋りしながら私に手を振って。曲がり角を曲がるとき、最後の一人の人が私に向かってまた手を振りました。そうすると先に行ってた人達も次々に戻ってきて私に手を振りました。私は何度もお辞儀をしました。
そうして皆さん見えなくなりました。

一人の人は私の小さい時に会ったようですが、ほぼ初対面でした。そしてもうお会いすることはないでしょう。


このグループは父が声かけてできたそうです。はじめは15人いたそうですが、少しずつ鬼籍に入って今の人数になったそうです。
父が関東に居をかまえたので皆さんとなかなか会えなかったそうですが・・・。父が旅立ってまた懐かしいメンバーが集まるのなんて・・・父は知ってるかな、今は遠い所にいて知らないかな。本当は生きてるうちに会いたかっただろうね。私も両親の青春を何にも知らないでいたのだ。
しばらくして母が戻ってきて、みなさんどこか体の具合を悪くしていて、一人の方は全身に癌が転移しているそうだと言いました。

”一期一会”  皆さんのことを忘れません。




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