別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン9 雑感感想1

2015-09-27 22:27:08 | シーズン9
第一話 堕ちた天使の居場所

S8のダイジェスト。緊迫感あるシーンの間に挟まれる兄弟のノリノリLARPの鮮やかな浮き(笑)
ところ代わってインパラ内の兄弟会話から始まる。えっ、サムあんだけボロボロだったのにもう治ったんか!?と思ったら、そんなわきゃなくて夢オチ。
珍しく弟が軽口をたたき、兄はシリアスモード。それもそのはず、現実のサムは病院で昏睡状態。かたわらで見守るディーンの心配そう顔がうつくしすぎる。
担当医の「神の手にゆだねるしか」は地雷。「いるかどうかわからない神なんかに、大事な弟の命を預けろだって」 血を吐くような兄に泣けながら萌える。医者に噛みついておきながら、兄は病院の礼拝堂に。
アメリカのそれなりの病院には併設されてるんだな。

祈った相手は神じゃなくカスティエル。当然応答なし(恩寵紛失中)
そこでディーン、今シーズンの大揉め事の根源になることをやらかした!
誰でもいいから聞きつけたら天使来い! 俺はディーン・ウィンチェスターって言っちゃったよ…。
人間のことなんか基本どうでもいい天使たちだが、地上に落とされて人に憑依した奴らが、かのウィンチェスターの声を逃すはずがない。
続々と兄のもとに向かい出した。
無論キャスの居場所を吐かせて締め上げるため。襲われたディーンを助けたのが、結構ガタイの良いイケてる兄ちゃん、に憑依した天使。
「君を助けに来た」 バタリ。のびた天使を見て兄。「だめだこりゃ」 吹き替え毎度の東地節!

天使の名はエゼキエル。自分で呼んどきながら警戒心バリバリなディーン。けれど、あくどい感じも上から目線も、白々しいごたくも、妙な言動もなく(これまでの天使の羅列)、わりとまともな感じ。そこにキャス@恩寵無しからの℡で、エゼキエルにお墨付きをもらい信用してもいいかと思う兄貴。
天使も悪魔も自分の本質が垣間見れる器を選んでると思うので、エゼキエルの兄さんは真面目っぽいやね。
地上に落ちた天使の一人、女の子に憑依した仲間に会って彼女と行動を共にすると言うキャスに対し、ディーンは言う。
「そもそも天使を助けたいって考えが、面倒のもとなんだよ」 まさしく。だがそれを言うのであれば、
そもそも天使に助けを求めるっていう考えが、面倒のもとなんだよ 

夢の中で人生問答しているサム。ドリーム兄はサムの中の“生きたい願望”。でも片方では安らかに逝きたい気持ちがあり、それはボビーの形をとる。ボビー! 会いたかったよ~!
そのボビーを、刺して消しちまいましたドリーム兄(汗) けれど荒っぽくも取りすがるディーンの顔をペチペチしてなだめて消すサム! キャー!
生の象徴である兄を振り切って入った小屋の中には、死の騎士様が!
サム・ウィンチェスターを迎えに来るのは光栄だとまで言ってくれたデス様は本物。ボビーが瀕死で昏睡状態だった時も、死神アジェイが来たものね。

現実のディーンもエゼキエルがサムに憑依して治すという提案をかなり迷っていて、サム自身が絶対受け入れないことがわかっていた。そしてディーン自身も、そうするべきじゃないと自覚してた。そこが今までの決断とは違っていた。さすがに成長はしてるんだよね。
一度死なせても、また裏ワザ見つけて生き返らせるぜと思ってたようだが(^_^;) でも幽霊になったボビーを見送った時に、『死ぬ時が来たら、死ぬんだ』という遺言は肝に刻んだと思うし、いつかは訪れるハンターの宿命を受け入れる覚悟はあったはず。
ただし、自分に関してはだけど。
ディーンはことサムに関しては、盲目的になるのは周知の事実。
自分は悲惨な死を迎えても、弟はバイアグラの世話になるまで生きさせたいというのが、前シーズンにも言ったディーンの願い。

それでも、どうしようもない死が迎えに来た場合は、逝かせるべきだとも思ってただろう。だがサムの、「僕が死んだら、死んだままにしてもう生き返らせないでくれ」という言動がきっかけになった。誰も傷つけないよう復活も望まないというのは、ディーンにとっては衝撃で受け入れがたいものだった。
間違いを犯しても大きな犠牲を何度も払ってきた弟が、自分は死んだ方が世界にも人にも、兄その人にも良いのだというような想いのままに逝こうとしている。そんなことは絶対間違ってる。

その思いが、弟にエゼキエルを憑依させることを選ばせた。そして「おまえがいないと俺も死んじまう」という兄に、「どうすればいい」とうろたえ、結局は兄のいる現世に戻る―イエスと言ったサム。あのディーンがエゼキエルだったとしても、兄の心を読んでサムと対峙しているのだから、やはりディーン自身の想いであり、それにサムは応えた。

この後、二人の間に起こること、行き違いや伝わらない想いに見える展開も、この第一話のシーンを思い返せば二人の根にあるものはシンプルなんだとわかるはず。
だって、どちらも互いを選んだんだもの。
秘せられたこと、嘘だ騙しだとか、そんなの単なる表面上の出来事でしかない。
デス様が、天使の介在がわからないはずはないのに口を出さないのも、結局は兄弟間の問題でしかないと知ってるから。


原題は『I Think I'm Gonna Like It Here』 ミュージカル『Anne』の中の一曲のタイトル。孤児院育ちのアニーが大富豪ウォーバックスの邸宅に引き取られ、今までとは天地の差の豪華な生活を見せられるシーンで唄われる、召使たちとアニーのゴージャスなナンバー。『ここが好きになりそう』
天界から落とされた天使たちを、真逆に皮肉っているんだろう。脚本はショー・ランナーのカーヴァー氏。相変わらずだ、ひねったタイトル(笑)

しかもストーリーは天使の行方より“兄弟の行方”で、あらたな天使エゼキエルと兄とのやり取りは緊迫感あるものの、キャスのパートはあまりぱっとしない。グランドキャニオンを造ったという女天使、はじめはまともに見えたんだけどね。車から投げ出されたあと、あんなに脚おっぴろげてるのは下品だと知らないのか。ばらすわよ!と脅せばキャスが承諾すると思ってたなら、自己中よりもやっぱり子供なんだよな。その割にキャスをまんまと騙す芝居は上手かった。どうも天使たちの描写はわからん。
恩寵失くしたキャスは頑張ってる。轢かれそうになった車のおじさんは優しい人だったけど、お金は続かない。傷を治せず、コインランドリーで血まみれの服を洗うの躊躇し、服を盗んで飲み物を買う(体型に合って幸い) 大義ではなく生きるために手を汚すことをしなけりゃならなくなったキャスの奮闘ぶりはおかしくも切実。

静かで美しい森の中で逝こうとしていたサム。あそこで終わりにすれば、デス様に連れられてボビーにも褒められて安らかに逝けただろう。サムのこれまでの戦いを思えば気持ちはわかる。でも夢の中のディーンもサムの望みの片割れであり、本物の兄が天使の力を借りて連れ戻しに来ても、サムの中に兄と共にありたいという気持ちが無ければイエスとは言わなかった。
地上の兄の血みどろの戦いと、静寂のサムの対比が印象的。
そしてボビーとデス様、二人は存在としてはかけ離れているけれど、兄弟にとっては二人とも導師。来てくれてありがとう。

まだまだ見えない天使エゼキエル。人間やや天使のカスティエル。大きな波乱を呼んだシーズン9が始まりました!


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
待ってました (ゆいこ)
2015-10-04 10:33:25
きゃー嬉しいです。
待ってました。
体調悪い中ありがとうございます。
これからどんな風にシーズン9を表現していってくださるか、楽しみです。
単語が私の世代なので、思わずふいてしまうことが多々あります。
お体に気をつけて、ご自分のペースでアップして下さい。
よろしくお願い致します。
返信する
いやもう、兄弟ですよ(笑) (山吹@亀管理人)
2015-10-06 00:42:33
ゆいこ様。

コメントありがとうございます。期待しないようお願いします(笑)
以前のように繰り返し見る時間も気力も眼力もないのでねぇ。あ、体力はあるんですよ。SPNへの愛も変わりません。
天使派には申し訳ないけど、兄弟のことをくだくだ書くだけです。って今までもそうでした。タイトルからして(笑)

見る専にするつもりがヨタヨタ戻ったのは、スパドラでの扱いが格下げになり、視聴する人も減るだろうなということと、逆に本国では10年を超えたわけで、ちょびっとでもプッシュできればなと思ったからです。が、枯れ木も山です、はい。

単語が世代ですか(笑) おばはん・昭和を越えて文体が妙な上にくどいので、いろいろお見逃しを。
あまり面白くは書けないと思いますが、おヒマつぶしにでもご覧くださいv 
返信する

コメントを投稿