別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン9 雑感感想11

2016-01-18 18:46:26 | シーズン9
第16話 剣を追う者たち

クラウリーに電話し続ける兄。留守電には酔い潰れてへべれけなクラの声が。それを聞いたサム。
「酔って電話する仲なのか?!」
そこな
そろそろサミの、兄を他の奴らが構うのは気に入らん節が復活し始めましたよ。
ネット検索している弟にさりげにビールを持って行ってやる兄。険悪…とか習慣の前には流れ去る。

すっかり人間の血の依存症になっているクラウリー。部下の女悪魔と寝て、ピザを食い古い映画を見ている。着信には“デカくない方”(笑)
前から酒は飲んでたが酔っぱらうのか悪魔。ふつうに飯も食う。そういやカイン様も自炊してたし、死の騎士もジャンクフードお食べになる。人外でいる意味はあるのか。
オールドムービーを見てしくしく涙し、なぜか若草物語を読んでいる。姉妹萌えか。
でも依存症になっても、女悪魔をすっ飛ばせる力はある。あやしいぜ。
ローラはアバドンの取次の悪魔に「Capisci?」(わかった?)と言ってたので、イタリア系。どうりでエロい。
彼女を殺したあと、やさぐれてるクラウリーのバックに流れる曲はThe Velvet Undergroundの“Heroin” 字幕では歌詞が出てたけどピッタリだね。てかこれもろ薬物依存をうたってる。

出てこないクラウリーを捜して十字路の悪魔を呼び出す兄弟。これいつ頃から単なる便利呼び出し術になったか。そして出てくるまで悪魔封じのサークルにはどうしても気づけないのか。

「ウィンチェスターじゃん」

出てきたのは小柄なアイドル女子。アメリカのアイドルはカケラも知らないので検索したよ。
ゲストのスヌーキーは145㎝。兄弟と比べるとローティーンの女の子のように見えるが、もう二人お子さんいるんだよね。
クラウリーの情報は、「ネットで検索すれば」(ググれば)のことです。アバドン台頭の地獄は炎上してるとも。
まるで緊張感ない今どき会話。スパナチュと時代の流れの両方をしみじみと感じる(笑)

剣を手に入れたらクラウリーを殺そう、いいよね?と確認するサム。ディーンがまた、「頼りにしてたのに裏切りやがって」とか言っちゃうしな。兄が自分以外(特に人外)を頼りにするのは、情がどうたら言ってても許せぬのだぜ、サム。
“人間の遺伝子”と吹き替えで言ってるが、字幕だと“おまえらのDNA” 兄弟の血のせいで愛と性に飢えてるって聞こえるぞ(笑)
人間の依存も薬、アルコール、性、物欲、愛情…と色々ある中で、“つながり”に惹かれてる感じがするクラウリー。
発端はサムの血を大量に注入したことからだから、ウィンチェスター兄弟の血がクラウリーを誰かと繋がっていたいという依存に走らせたと思ってもいいよね。
酒は高級品なのにピザ食いたがるのもそうか(笑)
ところでOもABも何でも摂ってたが、輸血じゃないから何型でもいいわけね。

バンカーに逆戻りし、逆に生き生き怒り出すクラウリー。寂しかったんだな。知ってたぜ。
しかし今度は、でかい方に色目を使い出す。サムへの見つめ方がイヤらしい。が、にべもなく跳ね返される。兄のようにつけ入るすきを与えない(^_^;)
スナック自販機から菓子を取り出そうとする悪魔王。頭抱えるサム。旧敵でも“王”というものにイメージがあるらしい。兄の方があんま気にしてなかった。あたしもだ。やらせとけよ(笑)
でも赤い煙になって、古物商バイヤーの中に入り情報をさっさと引き出す。油断ならねー! しかしその間、煙をぼやーと見てる兄弟はなんかマヌケ。
待遇改善を声高に訴えて、リビングに出してもらう。そのそばで色々相談し合う兄弟。ゆるい…。聞いてるぞクラウリー。
少なくとも兄は、サムを救う手伝いをしたのでクラウリーに甘くなってるんだよね。
アジアンビューティ誌が出てくるたびに、毎度響きわたるドラの音。やはり日本と中国の区別はなされていない。『ミス一月』 どんな写真だ(笑)

はみ出し賢人マグナス。レトロなハンサムだが、蝶ネクタイの七三分けの小男。昔の名司会者みたいな風体で真のオタク。
よくしゃべりやがる。カイン様に黙らせる技の教えを請いたい。
しかし彼によって、ヘンリーがやっぱりウィンチェスターズであることが伝えられる。すなわち無謀
元始の剣。禍々しい獣の歯。普通にインテリアグッズになっていた 
サムを呪文で追い出したマグナスに、「弟に何をしたァ!!」 何をどう揉めようが変わらぬ兄スタンス。
サムはサムで、クラに「兄貴をとられた」(字幕)

おいどうなってんだこのシリーズ またも兄がおっさんに求婚されたぞ

兄コレクション…良い趣(略)
クラウリーの手助けと軽口にことごとく無視こいて再度乗り込んできたサム。マグナスを捕まえ(実はシェイプシフター)、「僕を兄のところに連れてゆけ」(字幕)

ついに言いましたぜ! マイブラザーのところへと。今回は字幕の方が色々萌える。
サムが平凡な品なんて初歩的なミスだよ、マグナス君。ようやくディーンという逸品はサムというボタンで作動することを理解し、サムを拘束していたぶる。
あの程度の傷は日常茶めしごとのはずだが、子を傷つけられた繋がれるライオンのごとき兄。その後のサムを見る心配で仕方ない切なげな顔も!
マグナス、あっけなくもヴァンパイアと同じ対処法でご臨終。

剣と共鳴する、高揚するディーンは見もの。マグナスを殺したあとの表情。悪落ちカッコいい…!
そして呼び戻すのは、いつだって弟の声。
いい感じになってまいりました。

緊張感あふれるシーンから、アバドンからのメッセージがインパラに彫られたのを見た兄、泣かんばかりにツバ付けてこする(笑)
兄のインパラ愛に乗じて、この隙にクラウリーを片しちゃおうと持ちかける弟は相変わらず策略的には魔。
しかしやはりクラウリーは上手を取り、剣を持って消えてしまう。


兄貴がモテモテ回。剣を一時期所有していた女性博士(教授?)にも見初められてた。カインの刻印が危険な香りを増して、手練れな年増も引きつけるのか。
「無理にでも話してもらいますが」「無理にって、具体的にはどうするの」とか。ちょっと弟に自慢げな顔したけど、間違いなく兄が下で具体的なことをされると思います。
マグナスは面白いキャラだった。コレクターおやじ。もう少し出せばいいのに。マグナス動物園はあの後どうなるんだろう。買われてた怪物は共殺しだろうか。色々役に立てそうな物もあっただろうに、もったいない。
クラウリーはようやく本性を見せ始めました。話を面白くするキャラだから人気があるのはわかる。でも私はサムと同じく奴を信用しない。これまでの所業がどうのより、人間寄りどころか人間になっても油断ならないタイプだからよ(笑)


第17話 ジョシ―の過去

今回はサムが狩りに、兄が居残り。誘われても断り、イライラしているディーン。元始の剣でマグナスを殺してから心身に変化が。暗く沈んで酒浸り。
ある町で真面目な人々が突然凶暴になり、それを調べに行くサム。
暴れる若い男を制してぶっ倒すサム、カッコいい!

サムの報告にもそっけなく、手伝ってよの頼みも受け流すディーン。弟のお願いを断るとは! そして調べ物をフケて、バーで飲んでやさぐれてる。
サムが言うには、凶暴になった人々は、魂の無かった時の僕に似てると。えー、そうかぁ?
℡を切ったディーンに、「女房に着くような嘘をついたな」 またも纏わりつくクラウリー。
ビリヤードをするディーン! キューさばきがイカす。
カインとおまえは似ている。剣を持って高揚しただろう、自分への恐れから先に引き延ばしていると、ディーンに指摘するクラウリー。
図星の面もあるだろうが、今の状態で狩りに出て、自分がどう振る舞うのか予測がつかないことと、何より蝕まれつつある自分の姿をサムに見せたくないんだね。
三つ子の魂百まで。ウィンチェスターの魂天国地獄煉獄まで。S5でミカエルを拒絶した時も、兄「こんな状況になっても、前にいいとこ見せたかった」
弟「いざとなったら兄貴は正しい判断をする」とやってたから。
ディーンはたとえ今、弟との間に溝があろうが、常にサムの前では“正しい男”でありたい。沢山の間違いを犯しても、殺人マシーンにはならない。その前提が崩れかけている。「ケリをつけたい」という言葉には、先行きの自分への対処も含まれてる。そんな兄に不安を覚えるサム。
ついに兄弟の立場が逆転した。

サムの方は、「悪魔の仕業よ!」と訴えるおばあちゃんに出会う。若い頃、修道女だったジュリアさん。彼女はある日、異端審問会から来たという司祭とシスターの二人に出会っていた。ヘンリーと、まだアバドンが憑りつく前のジョシ―。
ヘンリーの奥さんは健在だったんだね。ではジョンは母の手で育てられたのか。家族第一、でも自分の使命だと決めたら、他のことには目が向かない。確かにジョンの父だ。
老修道女に憑りついていたアバドン。ヘンリーを器に変えようとしたところを、身代わりを申し出るジョシー。ヘンリーを愛してた。切ない。

サムは一人で修道院跡に乗り込み、アバドンの手下を倒して奪われた魂を人々の元に返す。パアさん(in悪魔)に首シメられたけど。今回は一人でできたもん。
が、魂の瓶詰ってのはどうもよ…。サムの言う、「魂を無くすとどうなるかは人による」って、君以外の症例をいつ見たんだよ! 私はシーズン6の魂関係のストーリーには納得してないんで(ロボサムは面白かった)、身体から取り出せるもんじゃないよ魂! マンガみたいに口からボヨ~ッと出たりもしねえ! 魂が心身を総括してると思うんだよね。そんなスピ言ったところでスパナチュでは毎度どうしようもないんだが。そしてあれが魂無しサムバージョンとしたら、魂あろうがなかろうがコントロールフリークってことだね(笑)
それより、魂が強大なエネルギー体で100個集めると素敵な景品がもら…もとい色々制覇できるという設定はまだ続いてたのか。そして天使じゃなくても悪魔も魂取り出せるのか…。
でも、魂が戻るときの描写は美しかった。音楽も哀愁でいい。

あのあと修道院を去ったというジュリアに、「なぜ?」とサム。アグネス修道女他に悪魔入ってるのに居られるかよ! ジュリアが殺されなかったのはなぜなんだ。取るに足らず害にならないと見過ごされたってことかな。彼女はあれからの人生、ずっと罪悪感を抱えて生きてきたんだろうね。それでも茶目っ気のある素敵なおばあちゃんになって良かった。
彼女がヘンリーにジョシーのことを話しても、ヘンリーや他の賢人もやはり殺されたと思う。父を失うジョンの運命は変わらずとも、過去は変わりどうなっていったかわからない。
ジョシーの献身も知らないままだったヘンリー。駄目だあんた(笑) 品はあっても、猪突猛進周りが見えないのはやはりウィンチェスターだなあ。

今回はミーシャが監督。でもキャスは出ず、兄弟は別行動。回想シーンもジョシーがメインで物足りない人もいたかな。でも兄弟が別々な意味があるストーリーだった。
そしてシーズンが伸びるごとに付け足されていく無理矢理設定が、意外に大きな輪になってきた。
ディーンとサムがカインとアベルの末裔なら、ジョンとヘンリーもそのはず。前にミカエルも血が延々と受け継がれてきたと言っていた。
でも“兄弟”がいたという設定が(今のところ)ないジョンとヘンリー、そして祖先の皆さんは中継ぎにすぎず、直に運命を継ぐ者としてディーンとサムが選ばれ、サムをルシファーが器に選んで、ディーンがミカエルに選ばれた。

カインが奥さんと出会って真っ当になるまで愛人関係にあったと思われるアバドンが、時を経てジョシーを器に。そのジョシーが愛したのが、兄弟の祖父であるヘンリー。彼女がヘンリーの身代わりにならなければ、ヘンリーがアバドンになっていた。おそらく妻子を殺しただろうから、サムとディーンは生まれてこなかった。
メアリーが契約してジョンを蘇らせなければやはり同じ。ドSなスパナチュ神のお気に入りであるウィンチェスターブラザーズをこの世に送り出すために、沢山の男女の愛と選択があっただろう。後付の設定が、壮大な血のサークルを描いてる。
SPNは私らファンから見ればイケメン兄弟の萌えストーリーに天使と悪魔が花を添える話だが(はしょった)、彼ら自身の視点か見れば、“兄弟という呪い”のストーリーであり、その呪いは恩寵でもある。そして長じて、家族という呪いは恩寵に向かっていく。
恩寵は天使が持つ特殊能力ではなく、絆のことだと思うんだよね。キャスは古い恩寵よりそれをもう手に入れている。

キャスの代わりにクラウリーが今回いい仕事をした。兄弟のどちらかに引っ付いて二人の心に波風立て、影で策謀。今シリーズのクラウリーは狂言回しでもあり、大きな役目を持っている。

ジョシー=アドバン役のアライーナさん、彼女35歳で4人もお子さんいるんだよね。アバドンの時はいかにもな女王様で、ヘンリーを見つめるジョシーは健気で可憐な女性に。さすが!



余談。先週『クリムゾン・ピーク』見たんですが、ボビーことジム・ビーバーさんが出演してました。そんなに出番は多くないものの、素敵でしたよv 内容には触れませんが、ジムおじさまを見れる以外にも、W兄弟がここにいればなあと思いましたね。
最強チャステ姉御と、“今からお前を殺る眼力”をレア・セドゥと張るミア・ワシコウスカの間にトムヒがぶち込まれるというシュチュに置いて、ひじょうに期待通りの映画でした。デルトロらしい凝った映像美に三人が映えて美しかったです。


コメントを投稿