人の生涯をして価値あらしむるは、一にかかりてその晩年にある。古人の句に「天意夕陽(せきよう)ヲ重ンジ、人間晩晴ヲ貴ブ」というのはすこぶるわが意を得たものである。
(『青淵先生訓言集』)
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今年米寿を迎えた男性(Cさん)がいる。剪定を10年程やっているというが、庭木についてもともと関心がないのだろう、筆者が「今剪定されている木はなんですか?」と尋ねてみると、ご本人は苦笑して「…なんだっけ、よく知らないでやっているんだ…」と。
班長にそれとなく聞くと、ヒノキとのこと。庭木剪定では珍しい木ではない。
この日の夕方、Cさん方はヤマボウシの剪定の仕方を副班長から教わっていた。ヤマボウシもこのあたりでは、珍しい木ではない。
ご本人は知識が伴っていないことを気にしてか、「オレはダメだな、何年もやっているのに…」と、表情が陰り、顔付きがきつかった。
翌日も全員同じ場所に集合、続きの作業をやったのだが、Cさんは早めに来て、ヤマボウシに取りかかっていた。ガッツがあることは認めたい。
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