先日LA周辺の住宅内の写真を大量に見る機会に恵まれました。現在まさに住んでいる言わば生々しい現場写真ともいうべき臨場感・生活感あふれる写真でとても興味深かったです。
生活感とはいっても、リッチな方々やデザイナーの方々のお宅でしたので、いわゆる私のような庶民のそれとは違ってデコラディブなそして見事なコーディネーション(ミニマルも含め)です。私は職業柄やはり家具などに目を奪われたのですが、その一方美しいキッチンも印象的でした。まぁキッチンが美しいということはあまり使い込まれていないことを意味するのですが。実際、美しいキッチンは不動産価値を高める為には不可欠のようです。
さて「システムキッチン」というのは、考え方としてはUSAが発祥ではありますね。マテリアル・フェミニズムが理想としたキッチンの共有化と協同家事という考え方が終焉していく中、ビーチャー姉妹の「アメリカン・ウーマンズ・ホーム」(1869)による家事労働の合理化の考え方からシステムキッチンが生まれたとのことになっています。ちなみに妹のハリエット・ビーチャー・ストウは「アンクル・トムの小屋」の作者です。ここから家事労働作業過程に科学的管理法を持ち込み発展させたフレデリックの「新しい家事管理」(1912)へ、そして具体的実践としてドイツ・フランクフルトのエルンスト・マイとマルガレーテ・シュッテ=リホツキーの[フランクフルト・キッチン]につながっていきます。
このようにキッチンと言う場所は個人の考え方や社会の要請や時代の流れの中で振れるところのように思います。奴隷制のような社会システムを基に設計することも可能ですし、社会主義的な考え方基に設計することも可能ですし、マテリアル・フェミニズムが理想とするような協同キッチンや国家的合理化運動から[フランクフルト・キッチン]が生まれたりします。そうして現在のシステムキッチンに収束してきたように考えられるのですが、その一方でキッチンを共有する近頃東京で隆盛のコーポラティブハウスなんかを見ると、単純に一世帯に一キッチンというのがそれほど当たり前の物語じゃないんだなぁと、ふと思ったりします。
キッチンだけに限らず、室内のあり方とかあるいはデザインとかっていうのはいろんな方向や考え方を見なアカンとつくづく感じる今日この頃です。
さて、奴隷解放や家事労働軽減化などの見地からキッチンを一生懸命考えたり研究したり実験したりした先人たちはそのキッチンを不動産の価値向上の道具とみなされる風潮は堪えられない話でしょうなぁ。
ところでこのあたりの家事の歴史に詳しいこの「家事大革命」(D.ハイデン)という本はネット上でいい値段がついているようです。手元のこの本ももっと値上がりするかしらん。
生活感とはいっても、リッチな方々やデザイナーの方々のお宅でしたので、いわゆる私のような庶民のそれとは違ってデコラディブなそして見事なコーディネーション(ミニマルも含め)です。私は職業柄やはり家具などに目を奪われたのですが、その一方美しいキッチンも印象的でした。まぁキッチンが美しいということはあまり使い込まれていないことを意味するのですが。実際、美しいキッチンは不動産価値を高める為には不可欠のようです。
さて「システムキッチン」というのは、考え方としてはUSAが発祥ではありますね。マテリアル・フェミニズムが理想としたキッチンの共有化と協同家事という考え方が終焉していく中、ビーチャー姉妹の「アメリカン・ウーマンズ・ホーム」(1869)による家事労働の合理化の考え方からシステムキッチンが生まれたとのことになっています。ちなみに妹のハリエット・ビーチャー・ストウは「アンクル・トムの小屋」の作者です。ここから家事労働作業過程に科学的管理法を持ち込み発展させたフレデリックの「新しい家事管理」(1912)へ、そして具体的実践としてドイツ・フランクフルトのエルンスト・マイとマルガレーテ・シュッテ=リホツキーの[フランクフルト・キッチン]につながっていきます。
このようにキッチンと言う場所は個人の考え方や社会の要請や時代の流れの中で振れるところのように思います。奴隷制のような社会システムを基に設計することも可能ですし、社会主義的な考え方基に設計することも可能ですし、マテリアル・フェミニズムが理想とするような協同キッチンや国家的合理化運動から[フランクフルト・キッチン]が生まれたりします。そうして現在のシステムキッチンに収束してきたように考えられるのですが、その一方でキッチンを共有する近頃東京で隆盛のコーポラティブハウスなんかを見ると、単純に一世帯に一キッチンというのがそれほど当たり前の物語じゃないんだなぁと、ふと思ったりします。
キッチンだけに限らず、室内のあり方とかあるいはデザインとかっていうのはいろんな方向や考え方を見なアカンとつくづく感じる今日この頃です。
さて、奴隷解放や家事労働軽減化などの見地からキッチンを一生懸命考えたり研究したり実験したりした先人たちはそのキッチンを不動産の価値向上の道具とみなされる風潮は堪えられない話でしょうなぁ。
ところでこのあたりの家事の歴史に詳しいこの「家事大革命」(D.ハイデン)という本はネット上でいい値段がついているようです。手元のこの本ももっと値上がりするかしらん。