この2館は以前に紹介した深川江戸資料館と同じく江東区営の資料館で、割引の共通入館券も発売されているようでした。
もちろん私はぐるっとパスですが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/25.gif)
さてまずは都営新宿線に乗って東大島駅で下車です。
東大島駅の手前ぐらいのところで地上に出るので駅自体は高架駅です。
この駅には構造上の関係で本八幡寄りに小松川口・新宿寄りに大島口と2つの出口があるのですが、今回はバスターミナルがありメインの出入口と思われる大島口から出る事に。
駅の周囲は高層住宅が並ぶ新興ニュータウン的な雰囲気です。
訪問したのは昼過ぎだったので昼食をとりたかったのですが、周囲にお店などは見当たらず食事は無理な状態。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/6e/e6995cda732564a69887b01545c60dc9.jpg)
川沿いの道(といっても堤防があり川は見えませんが・・)を5分弱ほど歩くと目的の資料館に到着です。
写真は建物の外観。3階建ての割と小さめな建物です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/cc/c3b63c8f9dcbfaded6d061cad41b46b0.jpg)
この資料館の目玉。3階の船番所の復元ジオラマです。
船番所というのは水路の関所のようなもので、江戸開府移行の埋め立ての進行や水路の整備に伴い1661年に小名木川・中川・船堀川の交差する要所の当地に移転開設され、船で江戸に出入りする人や荷物を取り締まっていたそうです。
有名な箱根関所と同様女性の移動はかなり厳しかったそうです。
他には上方(大坂)からの船を管理する為に浦賀にも同様の船番所があった模様。
展示からは大都会・江戸の物流の一端を知ることが出来ました。
茨城から利根川や江戸川経由で江戸に向かう夜船の旅の行程が紹介されていましたが、航行の途中途中で上陸して食事をしたりとなかなか楽しそう・・(当時は楽しいものだったかは分かりませんが・・)
2階は釣具展示室という事で、伝統的な竹製の江戸和竿に関する展示室になっていて、対象の魚ごとに作り分けられた各種の竿や製作過程などが紹介されています。
今では作り手の職人の数も減ったことや、手入れが難しいので和竿を使う人も少なくなっているそうです。
レジャーとしての釣が始ったのも江戸時代になってからだとか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/94/bd7c718239ba2f9f7f4da5fc108725ed.jpg)
3階展示室の一角には展望コーナーがあり、船番所周囲の現代の風景や旧中川の流れが眺望できます。
写真は都営新宿線の東大島駅で橋の上に駅があり両岸に改札がある珍しい構造。
ホームにいるときは橋の上というのが全然分からなかったです。
さて次の目的に芭蕉記念館に向かうとします。
丁度近くのバス停(第5大島小学校)から錦糸町行きのバスがあったので乗ることに。
住吉駅前で降りると丁度築地行きのバスがあったのでそれに乗り換えて、「新大橋」バス停で下車します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/c5/bd855be034d44bf524b27bb3a87e25c6.jpg)
芭蕉記念館の外観
町工場や職人が手作りしている雰囲気のすだれ店?などが並ぶ下町的な雰囲気な道を数分ほど歩いて芭蕉記念館に到着です。
最寄り駅としては都営新宿線・大江戸線の森下駅から徒歩7分ですが、この日はめちゃめちゃ暑くて、丁度バスがあったお陰で余り歩かないですんで本当に良かったです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/81/14e727f596e2f64a01479b592a5a8f8c.jpg)
記念館入口
建物自体は普通の鉄筋の建物ですが、敷地内に小さな庭園のようなものが作られているなど工夫されています。
館内の展示自体は小規模ですが、芭蕉が庵を構えた地であり、「奥の細道」の出発地である由緒ある場所(厳密な場所は少し違うとの事)なので、芭蕉ファンや奥の細道に興味がある方は訪れたいものです。
ちなみに住んでいた庵は出発前に他人に売ってしまうという気合の旅立ちだったようです。
記念館の裏木戸から出て隅田川沿いを少し歩くと記念館の別館こと史跡展望庭園があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/e7/06a4468bc33adb42cb3f2111648cd12a.jpg)
史跡展望庭園の様子。
芭蕉像の他に芭蕉庵に関連したレリーフなどが置かれていて、行きかう水上バスなど隅田川の流れを眺めながら往時を偲ぶ事が出来ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/0c/5bce6a56a4bb8a4304d9eb163b1a7767.jpg)
史跡展望庭園から望む新大橋。
この橋は昭和52年に架け替えられたものでシンプルな斜張橋です。
初代の新大橋は松尾芭蕉が当地にいた時に架橋され、芭蕉もとても喜び橋にちなんだ句も詠んでいるそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/0f/14a9f5d530457c8e97e43b494b3eb562.jpg)
万年橋のたもとから望む清洲橋。
関東大震災の復興事業で架橋されたそうで、隅田川に架かる数々の橋の中でも特徴的かつ優美な橋です。
案内板によるとこの場所は清洲橋がもっとも美しく見える場所とされ、清洲橋がドイツはケルンのライン川にかかるつり橋をモデルに設計した事にちなみ「ケルンの眺め」と題されているとか。
小名木川が隅田川に合流するこの場所は、前述の中川船番所が出来るまではここに番所があったとの事で、先に中川船番所資料館を見学したこともあり興味深いものです。
この後は近くの清澄1丁目バス停から一区間だけバスに乗って清澄白河駅から大江戸線に乗りました。
という事で前に紹介した、深川江戸資料館と併せて江東区の3か所の資料館を見学しましたが、どれも小規模ながら一見の価値があり楽しめ、特に船番所は存在自体知らなかったので、有意義な勉強になりました。
今回は東京都交通局の都営地下鉄や都営バスに乗れる1日乗車券を使いましたが、なかなかお得なので是非お勧めですね。
*****
江東区中川船番所資料館
http://www.kcf.or.jp/funaban/
3階のジオラマと展望室は撮影可能との事です。
江東区芭蕉記念館
http://www.kcf.or.jp/basho-museum/
07/7/29UP
訪問日7月24日