橘倉酒造史料室「不重来」館 開所ご挨拶
この度、橘倉酒造に係る史料、保有する遺墨等を展示する資料室「不重来」館を開設致しました。橘倉酒造の酒造業としての記録は、江戸時代元禄9年(1696年)村内に酒屋を営んでいた記述があり、享保5年(1720年)には酒株の受渡しをしたという古文書が残っています。創業年の記録は不明ですが、300年以上の歴史を持つ、日本でも古い酒屋の一つです。橘倉300年の歴史を貫く横糸は「地域」であり、縦糸はそこで育まれた「民権」であります。橘倉の酒蔵の中から整理された書類の中からそれが読み取れますし、明治初年自由民権運動で全国遊説した中江兆民が、橘倉で一夜を過ごした時、「民重きを為す(民為重)」の書を遺していきました。橘倉の歴史の中から、日本の経済社会、文化、政治の一端を発信することが出来ればと考えております。
今後とも橘倉酒造に変わらないご好意とご関心、ご関係を頂ければ幸甚でございます。
「不重来」の語源は中国古代の詩人陶淵明(西暦365年~427年)の古詩からとったものであり、以下が原典の出所です。
「盛年不重来 せいねん かさねてきたらず 一日難再晨 いちじつ ふたたび あしたなりがたし」は、現在を精一杯生きることの重要性を述べていますが、また、歴史を振返り、検証するとともに正しく将来を展望することの重要性をも含意しています。 今後とも地域と民権をベースに努力を重ね事業の展開を図って参る所存であります。
資料室「不重来」の文字は井出孫六氏に揮毫を頂きました。
橘倉酒造㈱:井出亜夫-不重来館館長
当日は佐久市・柳田市長をはじめ80名を越える多くの関係者の皆様にご来場いただき、「不重来」の文字を揮毫いただいた井出孫六氏の講演など、無事開館セレモニーを終了することが出来ました。ご来場いただきました皆々様、ありがとうございました。
今後は月に1回、一般公開の日を設定いたします。
次回公開日は6月27日(土)午後1時30分を予定してございます。
もし観覧をご希望のお客様がいらっしゃれば弊社までご連絡下さいます様お願い申し上げます。
次回一般公開予定日:2015年6月27日(土)午後1時30分
橘倉酒造㈱ 資料室「不重来」 月1回/館長・社長がご説明いたします。
電話 0267-82-2006 FAX 0267-82-2413
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