岩石探訪

行って見て触れて楽しむ石との時間‥そんな日々を過ごして約1年。石は奥深く美しい!ということに気付いてしまったのでした。

京都・鞍馬

2017-05-17 21:49:02 | 日記
GW中、京都は鞍馬へ行ってきました。

初めて訪れたのは17年ほど前でしょうか。
外国人もまだ少なかったし、日本人もこれほど国内旅行をしていたわけではなく、
京都も比較的動きやすかったですね。
まさか日本がこんなポジションになるなんて。

叡山電鉄にゆられること30分、終点が鞍馬です。
人、多いですね〜。しかも改札口が一つしかなく混みこみ。
17年前と違って自動改札機なんですが、あまり意味がないような。

駅から鞍馬街道をすすむとすぐに山門が見えてきます。



鞍馬石とよばれる花崗閃緑岩でお出迎え!
磁鉄鉱の酸化によって赤褐色になっています。かなり鉄分が多いんですね。



ですが、鞍馬石のサビは表面1、2㎝ほどしか風化が進んでおらず、
中はしっかりとしているので、良質のつくばいなどを作ることができるのだそう。
珍重されるわけですね。

階段をのぼって山門を抜けると目の前に石垣。少し青みがかってます。緑色岩。



石垣の横の階段を進みます。



今回は貴船まで行くので、多宝塔までケーブルを使います。到着!



清々しいですね。新緑のトンネル。



実は鞍馬は石の宝庫です。
こんな風にところどころに説明が見られます。ふむふむ。まるで博物館。



たしかに、風化して色が白くなっています。





ですが、参道をはさんだ場所にはこんな石が見られます。
岩盤からくずれ、風化が進んでいないものはかなり黒っぽいです。



ところで鞍馬寺があるところは、ここ。
地質図Naviによると鞍馬山は玄武岩を基盤岩としています。



緑色岩というのは、玄武岩が熱や圧力によって変成した変成岩です。

海の底でできた岩石が何億年もかけてプレートにのって運ばれ、
大陸にぶつかって沈み込み、いろんなことがあって地表に顔を出し、今ここにある。
そんな石たちです。ざっくりやなー!

参道をすすむと、また石垣があります。



だいぶ錆びていますね。これは山門のところで出迎えてくれた、そう鞍馬石!



鞍馬石の説明もちゃんとありました。



海からやってきた玄武岩は、地中深くで、
石英閃緑岩のもとであったマグマの熱によって変成し、緑色岩になったわけですね。

マグマは玄武岩を緑色岩に変え、一部はゆっくり固まって石英閃緑岩に。
マグマは大地の元ですね。

さてさて、石垣のところから階段が続き、
がんばって登りきったところにようやく本殿があります。

パワースポットなんでしょうか、なにやら決まった位置から
みなさん参拝するのに並んでいるので、
横からお参りをして、いよいよ奥の院へ。

この白い石はなんでしょう?あとでのお楽しみ〜





岩盤が露出しています。







わ〜!視界が広がりました。いい眺めです。



今回は入りませんでしたが、この後ろに3階建ての霊宝殿があります。
鞍馬山の成り立ちや自然について、とても詳しく展示がなされています。
もちろん石についても♪
毘沙門天などの仏像も安置されています。時間があったらぜひ〜

霊宝殿を過ぎ、小さな門をくぐり奥の院参道をすすみます。
少し薄暗く、細く急な道になってきました。

露出している岩石も今までと様相が違います。
細かくて、白っぽい。チャートが風化して土になる過程に似ています。



プチ観光。「息つぎの水」。
義経が天狗に兵法をうけるために通った時、ここの水を飲んだのだとか。



そういえば、前回の記事は高松。屋島も義経ゆかりの地でしたね。
知らないうちに義経つながりじゃ。

やや、上は完全に土になっているけれど、下は黒い。
黒い岩石には石英っぽい白い筋が入ってます。とすれば、チャート・・・ですかね。



こんな石がごろごろ転がっています。



はい、でました〜。ほんとにタイミングがいいですね。
やっぱりチャートも混ざってるんですね。



そして。



これ、砂岩なんでしょうか。砂岩や泥岩や粘板岩などの堆積岩は、
正直、見ただけでは分かりにくいです。



チャートが風化すると、こんな色になりますが、



この辺りのはうす〜く剥がれたように割れています。頁岩です。



泥が堆積し、脱水して圧力をうけて固まった泥岩。
そのうち本のページのようにうすく割れるのが頁岩。
この辺りのは「鳴滝石」と呼ばれ、刃物の砥石に用いられていたようです。



ちなみに鳴滝はここです。



砥石として用いられる鞍馬の頁岩が「鳴滝石」と呼ばれたのなら、
もともと鳴滝で産出される頁岩が砥石として有名だったんですね。

さらに少し登ると、ようやく頂上です!
この辺りはホルンフェスルで地盤が非常に硬い。



だから樹木も根を深くはることができません。う〜ん、大変だ。
でも、たくましい。生命力を感じますね。



さあ、これから下山です。
義経堂、不動堂を過ぎ、魔王殿に到着。

参拝をすませ、裏をのぞいてみると・・・
本殿の横、奥の院参道に入る手前にあった白い石。そう石灰岩です!



この辺り一帯、石灰岩がごろごろしています。







でも石灰岩が見られるのは魔王殿の辺りだけです。
ここに魔王殿が建立されたのも分かりますね。

けっこう急で細い坂道を降りて無事に下山。ようやく貴船に着きました!

貴船の方から鞍馬へ向かうと、この門から入山するわけですが、
こちらから登る方がきついです。
すれ違うみなさんの中にはしんどそうな方もちらほら。



青もみじが貴船川に映えます。



川の方におりてみます。

貴船石ですね。よもぎバージョンと紫バージョンのコラボです。



水にぬれると、さらにきれいですね。



庭石にいいな〜。



いや〜、いろんな石が見れましたね。
鞍馬山は何億年も前に海の底でできた石がもとになっているんですよね。
しかも、京都盆地周辺の他の山ではあまり見られないような石が盛りだくさん。

すごいなぁ。

脈々と続く信仰の延長に、現代でもパワースポットと言われている鞍馬山。

鞍馬は奥が深い!






高松・仏性山

2017-05-04 20:14:36 | 日記
高松2日目はどんよりとした空模様。フェリーにて女木島へ・・・と計画していましたが、今にも雨が降りそうな天気のため予定を変更。地質的に面白そうな仏性山へ行くことにしました。

ちなみに女木島は鬼ヶ島大洞窟(わわ!)といわれる凝灰岩の洞窟や柱状節理が見られるそうで、少し残念な気もしましたが、またいつか〜。

http://www.onigasima.jp/onigashima.html

さて、ことでんに揺られ仏性山へ向かいます。昭和な感じがいいですね。ほのぼの。

江戸時代は法然寺の門前町として栄えたという仏性山。駅からの道のりは静かながらも、古くからの街の痕跡がところどころにうかがえます。

https://matome.naver.jp/odai/2145381373139878101

20分ぐらい歩いて法然寺に着きました。長〜い階段をのぼって後ろを振り返ると



山が重なってます!幻想的ですね〜。

右の方に目をむけるとこちらも。



独特の景色ですね。でもこの感じ、どこかで見た様な気も・・・



地質図Naviをみると仏性山はこの辺り。



なんと法然寺付近を中心に直径約4kmの円形,深さ1~2kmの地下の盆地状の構造になっているのだとか!堆積物のため、盆地になっていることはわからないけれど、クレーターが発見されているのだそうです。

http://www.kazan.or.jp/J/QA/topic/topic142.html

そう、滋賀の太郎坊宮(ここも面白いんですよー)から見た景色、湖東カルデラに似ていたんですね。高松クレーターの成り立ちについては隕石衝突説もあるようですが、私はカルデラ押しです!

他にも面白そうな高松話がいっぱい。ゆっくり読んでみよーっと♪

http://www.town.shodoshima.lg.jp/oshirase/tyoutyou-semi/PDF/isinosinpo-hasegawakyoujyusiryou.pdf#search=%27高松+豊島+地質%27

http://www.ied.tsukuba.ac.jp/wordpress/wp-content/uploads/pdf_papers/ercbull19/1933.pdf#search=%27屋島+地質%27


雨上がりの法然寺、とってもいい雰囲気でした。