岩石探訪

行って見て触れて楽しむ石との時間‥そんな日々を過ごして約1年。石は奥深く美しい!ということに気付いてしまったのでした。

岩角山岩角寺 本宮(福島)

2022-05-03 23:54:15 | 日記
前回の「二本松・福島」の続編となります。
二本松から南へふたつ目の奥州街道沿いの宿場町・本宮に宿をとりました。
次の日はここから南東の三春を訪れ、帰路につく予定です。
今回ご紹介したいのは、そこで偶然に立ち寄った「石」にまつわる2つの神社。
石が好物の私としては、本当にラッキーでした!

まずは「岩角山岩角寺(いわつのさんがんかくじ)」。
本宮から車で約15分のところにあります。
全く存在を知らなかったのですが、
延暦寺の末寺で、851年慈覚大師円仁による開基、天台宗の古刹です。
偶然、本宮の街で目にしたポスターがきっかけで、
御本尊・毘沙門天像のご開帳があることを知りました。
毘沙門天と寅との関係から、寅の年の12年に一度、行われるとのこと。
なんというタイミング!!


























花崗岩の節理(亀裂)がよくわかります。




絵馬が奉納されています。


養蚕関係の絵馬も多く見られました。

阿武隈山地に連なる岩角山は、花崗岩でできています。
花崗岩は規則正しい節理ができるのが特徴で、
その割れ目に沿って風化がすすみます。
岩角山は巨石が多く露出し、
独特の景観を有することから
信仰の対象になったんですね。

円仁が岩角山のふもとを訪れた時、
快光南天が飛来し、紫雲がたなびき、
虚空に忽然と尊天があらわれました。
霊場だと悟った円仁が
一丈の毘沙門天を彫刻したという話が伝わります。
(「あだち野のむかしものがたり」)

畏敬の念を感じさせる景観や自然の力を
信仰の対象とするのは
神道に始まる日本人の古くからの
信仰の形です。

前回の記事で書いた二本松の戒石碑銘も
花崗岩の巨石に刻まれています。

共通して学ぶべきは、謙虚さでしょうか。

もう一つご紹介したい神社は「鹿島大神宮」。
まだいきつきません!



二本松・福島

2022-05-02 10:50:09 | 日記
久しぶりのブログ更新となります!
今回、ご紹介したいのは安達太良山の麓にある、福島県の二本松。
江戸時代、二本松藩は石高10万石の奥州街道沿いにある城下町でした。
仙台から東北道を使って車で約1時間20分です。
初めて訪れたのですが、想像以上におもしろい、そして清々しい散策となりました。


安達太良山。

まず興味をひいたのは「地形」です。

JR二本松駅の北に東西に通っているのが奥州街道。
江戸時代の5街道の一つで、江戸を起点として東北に至ります。
駅前の街道沿いには、現在も商店が連なり、往時を偲ばせます。




街道沿い。なぜかお菓子屋さんが多いです。


一度吠えられましたが、あとは穏やかなワンちゃんでした。


二本松出身の江戸時代の画家・根元愚州がラベルになった日本酒が発売されていたようです。

ここから北に位置する霞ヶ城へは、
街道に並行して東西に伸びる丘陵を越えて行くことになります。
自然の防壁、あるいは外堀があるようなイメージです。
丘陵の南側には現在も寺院が多くあり、その役目を担ってきたことを物語っています。


丘陵の南に位置する二本松神社です。








中腹にあるため、街道は見渡せる一方、城方面の北側は全く見えません。

丘陵の北側に城は位置し、東の城下に街が広がります。
奥州街道はもともと街の中心を通っていたのを、
不特定多数の人が入るのを防ぐため、
初代藩主丹羽重光が丘陵の南へ移動させたとのこと。
街道沿いには町人が住み、商いなどをして、活気をもたらしました。
そして城に近いエリアには藩士を住まわせ、いざという時の守りをかためたというわけです。

重光が目指したのは、丘陵を利用した守りに強く、活気もあり、
往来する人々の監視もできる城下町でした。


霞ヶ城公園。とても美しいです。


戊辰戦争に出陣した12〜17歳(数え年)の少年隊(T ^ T)。


少年隊の母(;_;)。


箕輪門。


箕輪門を入ってすぐ左にある樹齢350年の赤松。樹高がこんな立派な松は見たことありません。



そしてもう一つ興味深かったのが「歴史」です。

城の東、かつての藩庁前に一つの大きな石が露出しているのが目につきます。



巨石は5代藩主丹羽高寛が、藩の儒学者岩井田昨非(いわいださくひ)の進言により、藩士の戒めとするために刻ませた「戒石銘碑」。

「爾俸爾禄 民膏民脂 下民易虐 上天難欺」
(爾の俸 爾の禄は民の膏 民の脂なり 下民は虐げ易きも 上天は欺き難し)

と刻まれています。藩士に対する戒めの内容は
「藩からいただく給料は、民の汗と脂の結晶である。民は虐げやすいけれども、天を欺くことはできない」
という意味で、現代でも教訓とするべきものですね。





その教えを実践する藩士は、藩校「敬学館」でしっかりと教育されていました。
儒学のほかにも、弓術、馬術、剣術、砲術、医学など、もりだくさんのカリキュラムが組まれていたのだとか。まさにエリート教育です。


霞ヶ城公園南東にある「にほんまつ城報館」1階展示室にて。二本松藩の歴史がよくわかります。
この施設は、開館したばかりで、丹羽家18代当主が名誉館長をつとめていらっしゃるそうです。


「職員49人、教授26人、生徒数650人、助教(定員なし)」と書かれています。手厚いですね。


戒石名碑の南にある、戒石茶屋でお昼をいただきました。


ソースかつ丼が肉厚なのにあっさりしていておいしかったです。


板そばとサービスのコーヒーがついて1100円!

二本松藩は石高10万石のけっこう大きな藩でしたが、
今まであまりそういう認識はなく、恥ずかしながら、
ほとんど知らないといってもいいぐらいでした。
今回の訪問で、二本松の歴史のおもしろさ、そして場所の重要性と地形を生かした街づくりを実感しました。

二本松の基盤となる阿武隈山地は、東北では珍しい花崗岩です。
花崗岩は地下のマグマが、ゆっくり時間をかけて固まり、地表にでてきました。

白や薄茶色や黒や、キラキラ光る粒のそろった鉱物がよく見えます。
墓石や建材によく使われているので、目にしたことがある方も多いと思います。
また花崗岩は独特の亀裂(節理)が生じ、年月がたつと、節理に伴い風化がすすむのが特徴です。

街は花崗岩の風化が生み出した独特の地形に逆らうことなく、
むしろ上手く利用して築かれました。

そして風化にともないできた巨石に戒石名碑は刻まれ、
二本松の精神を支えてきました。

おもしろいと感じた「地形」と「歴史」は花崗岩でつながっていました!
ちょっとブラタモリっぽいですか??(笑)

地形と歴史は深くつながっているのはたしかで、
まだまだ掘り下げられる要素は多くあるはずです。
縦割りでは見えない部分が、もっと見えるようになればおもしろいですよね!!


こちらで二本松の日本酒「奥の松 純米大吟醸」を購入しました。
いただくのが楽しみです♬




米沢・酒蔵編

2021-03-07 17:32:26 | 日記
暦のうえでは「啓蟄」を過ぎ、
春の訪れがすぐそこまでやってきているのですが、
日中は暖かくても、朝晩はまだまだ冷え込みます。

この時期、洋服を選ぶのが難しいんですよね〜。
なにを着ていいのかわからなくなります^^;

そんな迷いもなく、最近、がっつり冬支度で行ってきたのが米沢です。

米沢では、用事をすませたあと、ぜひ訪れたい!!と思っていたのが酒蔵です。
なにしろ、山形のお酒はおいしいですからね〜〜🤗

資料館もそなえた「東光」は、以前訪れた時に前を通ったので知っていましたが、
ほかにないかな?

大好きな「雅山流」をつくっている「新藤酒造店」は酒蔵見学や小売販売はしてないし・・。

米沢市が発行しているガイドブックをめくっていると・・
ありました!!

「浜田沖政宗」。
正直、この名前は覚えていなかったのですが、
ガイドブックの写真に掲載の

「Faucon」

この銘柄に見覚えが!!

このお酒、おいしかったんですよね〜〜❤️

でも、仙台ではなかなかお目にかかれず、
「道の駅よねざわ」で購入して以来、手にしていません。

HPもステキです!

米沢市中心部から約4キロ、車で15分ぐらいでしょうか。

ちなみに中心部はこんな感じ。



けっこう積もってます。

米沢城本丸跡に建立された上杉神社









車で向かう道中はこんな様子。



一面の雪!!まさに雪原ですね〜。
めったに見ることのない光景です。
子供の頃だったら、大はしゃぎしてましたね(笑)

着きました🚗



会社の方(のちほど伺ったら役員さんでした)に出迎えていただき、中へ入ります。



日本酒だけでなく、こちらではワインも生産・販売しており、
商品が展示品のように並べてあります。

困った、これは迷う・・・

でも大丈夫!
こちらでは、当日限定の数種類を試飲することができるんです😆
もちろん、運転をする人は飲めないので、
こちらも限定になりますね。

まずは日本酒からいただきました。

ブランドは山形県産のお米のみを使っている

「Faucon」

山田錦や美山錦など、それ以外のお米も使っている

「興譲」

の2種をいただきました。

「Faucon」だけでも、「雪女神」「出羽燦々」「出羽の里」「つや姫」と、
こんなにたくさんのお米を使って生産をしています。



日本人には「雪女神」、外国人には「出羽の里」が人気だそうです。

試飲をすると、ほんとにそれぞれ味が違うのですが、
いろいろお話をうかがっていると、
その説明と味の違いに合点がいき、とてもおもしろいです。
おいしくておもしろくて、テンションあがります⤴︎☺️⤴︎

コンクールで賞もとられてるんですね。納得。



すっかり(ひとりで😅)気持ちよくなったところで、
酒蔵見学をお願いしました。











飯米(主食用のお米)は酒米に比べ、吸水率が悪いので、「浸漬」に時間がかかるとか。

ふむふむ。

酒造りに大事な「心白(コメ中心の白濁した部分)」の大きさの違いなど、
生産量が多く手に入りやすい分、
「日本酒」にするまでの工程に手間がかかる印象を受けました。

とても近代的で立派な設備ですが、
各工程における微妙なタイミングをはかるのは、やはり「人」。

ベテランの勘と熟練した技ではかってきたタイミングを
これらに反映させる作業は
試行錯誤の連続で、
安定するまでに、大変ご苦労されたとのこと。

その結晶をさきほど、いただいたわけですね❄️

ありがたや〜〜✨

たんなる説明ではなく、
現場にいらした方の生きたお話はとてもおもしろく、
勉強になりました!!

ありがとうございましたm(_ _)m



入り口の手前、左横の敷地には芭蕉の句をきざんだ石碑がありました。





こちらの創業者が建立されたんですね。
歴史を感じます。

駐車場の前には

山々と



雪原が広がっています。



ここの「米」と「水」と「環境」が
ここのお酒を生んでいるんですね。

日本酒は奥が深い。

日本酒は日本の宝です!!














弘前・青森2

2020-09-30 13:41:22 | 日記
本日はさっそく弘前城へ行ってきました。

追手門通りを進みます。通りをはさんだ向かいには市役所、その隣には前日に寄ったスターバックスがあります。



わらわらいますね。





追手門から入ります。







文化8年(1811)に再建された天守です。 弘前は空襲の被害を受けなかったので、残っているんですね。





石垣工事のため、現在の場所に移動しています。 元の位置に戻るのはまだ先ですね。





日記の蔵もあったんですね。



岩木山。



きのこの山。



現在地はここです。



そういえば、「岩石探訪」でしたね。 石垣も岩石です!















北門が見えてきました。 ここから城外へ出ます。



亀甲橋を渡ると、



通りをはさんだエリアが 「仲町伝統的建造物群保存地区」です。
江戸時代中期頃と推測される建物。 豪商であった「石場家」は現在、酒屋さんです。










「石場家」のほかに、公開されているのは↓の4家と「川崎染工場」です。



お城の中を通って戻りました。









あまり知られていないようなのですが、市内観光館に「山車展示館」というのが併設されています。
前日に入った旧東奥義塾外人教師館の向かいにあります。



入ってみると、とても立派な山車がいくつも展示してありました!































年表によると、天和2年ん(1682)に弘前八幡宮の祭礼として始まった山車巡行は、紆余曲折あり、現在は行われていません。
現存するのは7つの山車で、平成に入り、保存を目的に展示館がオープンしました。

むかしはかなり盛んだった様子がわかります。





ただ、訪れる人は地元の方を含め、ほとんどいないとのこと。
子供たちが地域の歴史を知るためにも、学校の課外授業などで訪れるべき場所だと思うのですが・・・もったいない!!

ネットで検索をしても、この山車展示館のことはあまりでてきません。

が、この方のブログ👉「誰も紹介しない津軽」が詳しかったので、
リンクを貼らせていただきました。

写真がきれいです!

弘前・青森

2020-09-30 09:40:40 | 日記
新幹線「新青森駅」から在来線に乗り換え、いざ弘前へ!
実は青森県は初上陸です。楽しみ〜♫

いきなりですが、駅に停車中の電車を撮影。
素人ながら、ちょっとレアな気がしたのでパシャリ!と。
どおなんでしょうね??専門家のご意見を聞きたいところです。



乗車しました。出発を待ちます。



順調に進み、見えてきました、左手に岩木山。美しいですね😃
後日、時間的に余裕があれば、山麓にある岩木山神社を訪れる予定です。



とうちゃこ!



おおーー、さすがですね〜〜。



駅前のお店でお昼をとります。盛りだくさん!
イカがめちゃくちゃおいしかったです。



ホテルのロビーにもりんごジュースが!



市内を散策してみると、









以外にも近代建築が多くて驚きました👀❗️











無料で見学ができました。



1階はおしゃれなカフェになっていて、ランチもできます。



この建物は





現在はスターバックスになっています。





雰囲気がよくて、ゆっくり休めました。
入店した時は人が少なかったのですが、出る時には人が増えていました。
有名なのかもしれませんね。



岩木山もよく見え、夕焼けがきれいでした。





左から、まそい、鯛、めばる、ぐじ。白身魚の4種盛でしめました!
もちろん🍶つきです。