2024・1・15 北石輝三
おっかー「おまいさん、あたい、体、具合悪い、熱ある、医者行く、馬出す、すぐ行く、ハウー!」
おいら「・・って、え~!おい!うちのおっか~は、インディアンだったのかい、アメリカインディアンの末裔かい、おい、っまいいや、なあ、あいよ!いつもはな、おいらがよう、季節の変わり目に必ず倒れちまって、一晩中吐き続けて朝んなって、フラフラんなって、医者で点滴受けて、完治するまで5日間かかるっていう、こんな病弱のおいらを、十年も看病し続けてくれてたおっか~だからなあ、こんな時ぐらいしか、仕返し、仕返し、じゃねーや、お返しできねーよなあ。
でもよう、おいらも色々と、あれこれと、からだのこたー考えて、明治のR1に行き着いたんだな。これを飲み始めたら、体調がすっかり良くなってよー、おりゃーうれしかっかよ、また元気になれたんでなー。
でもすごいのは、それだけじゃーなかったんだねー。おならの臭 いがしなくなったのさ、ほんとに臭いが消えたんだね。そして、うんちも臭いが消えたんだぜ!これにゃー、正直、おいらもビックリしたものさ。今、ほんとの事を言ってますからね!うちのものは、おいらのこの変わり様を見て、ヨーグルト凄い!ってんで、一時、我が家の冷蔵庫がヨーグルトだらけだったっけなー。
でも、例外ってのはあるんだねー、先輩に進めたんだが、逆に体調が悪くなったようで、評判悪かったなー。そうゆう人が、もうひとりいたな!
おれが思うにゃー、きっとそれは、めちゃくちゃ、異常に悪玉菌が多いんだと思うな。その人たちのおならは強烈らしくて、さすがの猫も、犬も、孫も涙出して逃げてったってー話だからなー。」
そういえば、横浜のおじさんからは、こんなことを言われたな・・。
横浜のおじさん「北石輝三さん、病から立ち直るために、最初に口に入れるものは何かな?」
おいら「へー、おかゆでしょうかねー。」
横浜のおじさん「うむ、・・ニンジンスープじゃよ!」
おいら「それってんで、さっそく、おっかーに作ってもらったっけなー。ニンジンスープを飲むってーと、指先まで元気が出てきてなー、そのあと、急速に空腹感が出て、腹減ったー、おっかー、なんか食わせーってんで、そのスープにあった残ったニンジンも、あっという間にがつがつ食べてしまったもんなー。あの回復力は凄まじかったなー。」
おいら「・・で、待たせたな、おっかー、馬は無理だけどよ、今、車暖めて、家の前にあるからよ、乗んなよ、病院行くぜ。
今日の休日の当番医は、なんと宮沢医院じゃねーか、おいらはここは苦手なんだなー。ベッドが小さくてよー、落ちそうで、気が気じゃねーんだ。こんな所で点滴受けてよ、体がフラフラなのによう、そんなとこまで気を使わなくちゃーいけねえなんて、切なくてね、だから、嫌い!
その点、いつも行っている、かかりつけの、かくた医院はいいよな~。
おいらが行くとよ、医院長が、まいどー!なんて言うんだぜ!
待合室にはよ、CDが小さくかけてあるんだが、いつもは、バロ ック音楽でこれも良いんだが、ジャズのCDもあってよ、ちょっと見たら、小林香織のサックスもあるんだぜ、だから、おりゃ、この病院が好きになったんだな。
そんでもって、広いベッドで点滴を受けているとよ、院長が、バタバタ駆け込んできて、「てーへんデー、だんな、白血球が一万超えてやすぜー!この雑菌っをやっつけやしょう」なんて言って、本気でおいらの謎の雑菌を退治してくれようとしているさまを見て、おりゃー、この先生に一生付いていこう!見てもらおう、お世話になろうって誓ったもんだぜー。
おっと、ちょっと話は、それたようだが、・・。
その、宮沢医院に行くと、案の定、コロナだって言いやがる。薬を もらって、おっかーを家まで送ると、買い出しに東急ライフのアメドラへ行って、ポカリスエットだの、レトルト食品のおかゆやら、ホウレンソウやら、カボチャやらあとバナナなんぞも選ぶ。体が衰弱してる時は、ポカリスエットしか、喉を通らねーからよ。
なんと、その夜、今度は、おいらが発病しやがった。
一晩中吐き続け、フラフラなので、翌日、おっかーに病院まで連れてってもらう。今日の当番医は、家から5、6分の竹重だな、それにしても、もう、おっかーの世話になっちまうとは、昨日のしたことが、いっぺんでチャラじゃねーかい。
結果、おいらもコロナだとよ。医者に点滴を願い出ると、入院だね!と言いやがる。勿論、点滴だけ受けて家に帰ったがよ。病院に入った時にゃあ「会計90分待ち」なんて出ていたが、今はすぐに清算できたな、もうすっかり日も沈んでいらあ。」
家で休んでいると、体はここにあるのに、自分の精神だけが、ひょいっと、つままれて、ヒューーっと、あっという間に何処かに連れて行かれる。
おいら「何だこりゃー!あたり一面、真っ赤に煮えたぎった湯がグツグツと、音を立ててるぜ。ひょっとして、ここは地獄かよ。おいらは地獄に来たのかよ。」
赤鬼「そうだ!お前を地獄まで連れてきた。」
おいら「だ、誰だ!・・上の方から声が聞こえらあ、」と思って上を向くと、高さが10mもあろうかという、赤い体、赤い顔をした赤鬼がいた。角も生えていた。
おいら「お、おめーは、ひょっとして、赤鬼さんかい?おいらをここに連れてきたのはお前か?」
赤鬼「そうだ!ワシがお前を、ここに引っ張ってきた。」
おいら「何故、こんなことをしやがる!今すぐ、元ンとこに帰してくんな!」
赤鬼「ダメだ!ワシはお前の為に、こうしている。」
おいら「なんだそりゃー・・?。どういう意味だい?」
赤鬼「お前のかみさんは、思いも、行いも立派なかみさんだが、最近は、ずーっとマイナスの強い念波を出しておる。それは、どうもお前さんからの愛の言葉を欲しがっているようじゃ。
それが無いため、ずっーと苦しんできた。そして、身を投げよう とまで、思い詰めてしまっている。だから、たった一言、「愛してるよ」と言えば、気が晴れ、自殺も思いとどまるようだ。
だから、帰って、かみさんに、たった一言、「愛してるよ」と言う のだ!」
おいら「そんなこと、こっ恥ずかしくて、言えねーよ、こちとら、江戸っ子でー。」
赤鬼「それを言わないと、身を投げるぞ!」
おいら「そ、そりゃあ困るな。・・わ、わかった、いうよ、言うからよ、元に戻してくんねー。」
ヒューー(現世に戻る)
おいら「おっかーよ、よく聞きな、一度しか言わねーからよ、・・
あ、あい、アイーン・・」
おっかー「なんだよお前さん、志村けんかい?」
おいら「いや、・・あ、あい、あーいあい、♪アーイアイ♪・・」
おっかー「今度は何だね、お猿さんかい?おかしなしとだねー」
おいら「そうじゃねーやな、困ったな、なかなか言えねーもんだな。」っと思っていると、またヒューーーっと、赤鬼のところへ。
赤鬼「何故言わんのだ、バカ目が。なぜいわん、バカ。いわんのバカ。」
おいら「って、洒落てる場合じゃないですぜ。なかなか言えねーもんですぜ。こちとら江戸っ子でやんすからねー」。
赤鬼「よいか、きょう言わなければ、お前のかみさんは、身を投げるだろう。」
おいら「ヒェー、それだけはご勘弁を!・・わかりやした。言いますよ、言いますよ、一言でいいんでやんすね。言います言います。
・・ところで、赤鬼さん、一つお伺いしたいんですが。」
赤鬼「なんだ。」
おいら「ほかには、赤鬼さんはいらっしゃらないのでしょうか?」
赤鬼「ほかにもおるが、ここにはおらん。」
おいら「どちらの方に行かれてますんで?」
赤鬼「今は、兄者は、草津温泉の方に行っておる。」
おいら「草津温泉てーと、あの最近、コロナに効くってんで、大人気スポットでやんすね。円安も手伝いやして、外人が団体で、泊りがけで押しかけてるって、話でやすがねー。
そこで、何をされているんでござんす?」
赤鬼「兄者は、今、お前さんの言った、コロナ菌をやっつけたりしておる。」
おいら「え?じゃあ、コロナにかからなかったり、かかっても、後遺症が無いようにしてくれているんですかい。」
赤鬼「そうだ!」
おいら「そりゃーすごいですねー。・・で、その、そちらの鬼さんて、どんな方なんで・・。」
赤鬼「兄者は、元は、行基菩薩様に付いておられて、天然痘が猛威を振るった奈良時代、片腕として、民衆を心身共に救済し、奈良の大仏建立などでお手伝いをされておる。」
おいら「ひぇー!凄いお方なんですね!」
赤鬼「うむ。その後、行基さまの開かれた、あの草津温泉にも関わっており、現在は、こうして、草津温泉を守っておるのじゃよ。」
おいら「こりゃー、おみそれしやした。鬼さんにも、こんなすごい鬼さんがいるなんて、驚きでさー。」
赤鬼「行基様は、その後、ほれ、よく学校に、薪を背負い読書をしておる銅像があるじゃろ・・」
おいら「へー、ありやすねー、薪をしょいながら本なぞ読んでる像、よく見かけますけどねー。二宮金次郎って言ったかなー?あの銅像がどうかしたんですかい?」
赤鬼「左様、あれは、通称、二宮金次郎というのじゃが、二宮尊徳である。この方は行基様の生まれ変わりであり、現代にも、一倉 定(いちくら さだむ)として生まれ、五千社もの企業を指導し、立て直したとされておる。」
おいら「何と、行基様は、あの二宮金次郎さんだったんですかい。こりゃ、すごい事を教えてくんなすって、ありがとうさんにござんす。頭ん中にたたっこんでおきやす。
・・それでは、アッシもそろそろ戻ろうと思います が・・・。」
赤鬼「うむ、行くがよい、」
ぴゅーーー(現世に戻る)
おいら「おい、今戻ったよ、おっかー、いいかー、ほんとのホントに一回しか言わねーからな、よく聞くんだぜ!・・
「愛してるよ!」
言えたぜー!言えたー!」
節子「あら、北石輝三さん、おたくは、となりよ!」
おあとがよろしいようで・・・。デデン。
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