中国共産党と闘うミス・カナダに聞く
「無神論国家の迫害には屈しない」
2019.04.29
https://the-liberty.com/article.php?item_id=15671
2019年6月号記事
中国共産党からさまざまな圧力を受けても、中国政府による人権弾圧の被害者のために活動を続ける女優に、その行動を支える信念について聞いた。
(聞き手 藤井幹久・幸福の科学国際政治局長/ニューヨーク市内)
女優・人権活動家 アナスタシア・リン プロフィール
(Anastasia Lin) 1990年、中国・湖南省生まれ。13歳でカナダに移住し、トロント大学で舞台芸術と国際関係学を専攻。2015年に「ミス・ワールド」のカナダ代表に選ばれたが、人権問題で中国政府を批判していたため、世界大会の開催国だった中国への入国を拒否された経験を持つ。
アナスタシア・リン「その監督は、中国の人権問題を扱う映画をつくるにあたって、中国人の女優を探していました。しかし中国政府の報復を恐れて、誰も出たがらなかったといいます。
私は出演を決め、撮影を通して数多くの人権弾圧の被害者の声を聞く機会をいただきました。彼らの話はもっと多くの人に聞かれるべきだと感じ、そのために自分も何かできることをしたいと強く思うようになりました」
こうした活動の実績も評価され、リンさんは2015年、世界三大ミスコンテストの一つである「ミス・ワールド」のカナダ代表に選ばれた。
日本人に伝えたいこと
アナスタシア・リン「今年の春、日本を訪れたばかりです。とても美しい国だと感じました。日本のような民主主義の国に生きる人々は、中国のような独裁政権下で生きることがどういうものか想像もつかないかもしれません。
しかも日本では、長い歴史をかけて培った伝統的な文化が今も守られています。一方、中国の伝統的な文化は、共産党によって破壊されています。
だからこそ日本の皆さんに伝えたいのは、今ある自由と伝統的な文化をこれからも大切に守ってほしいということです。それらは宝石よりも価値があり、当たり前のものではありません。
日本人と中国人は、国籍は違っても同じ人間です。人間性は普遍的なものだと信じています。だから、隣国で行われている恐ろしい人権弾圧の実態についてぜひ関心を持ってください。そして現状が改善するよう、共に願い、共に戦っていただけたら幸いです」