It Breezes(そよ風吹いて)

風が変えていくもの・自然・人達をそっとのぞいてみませんか?

妖怪の豊かさ

2010-10-02 09:11:13 | 伝統
NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」が終わって妖怪に親しみを感じていましたら、
先日放送大学で小松和彦さんが妖怪について話されているのを拝聴しました。
古代・中世・近世・近代・現代の妖怪に対する捉え方も面白かったのですが、
個別に「つくも神」のお話が一番身近に面白く感じられました。
人間が使う道具が99歳になった頃、化け物になる力を道具自身が持つというお話です。
道具にも年齢があったのですね。
「99」というのは「つくも」で、この「つくも神」が人間に災いをもたらすというのです。
工業が発達した中世には道具が大量生産されるようになり、道具が使い捨てにされるようになったことから、
人間達への警鐘の意もこめて生み出された妖怪のようですが、これは現代にあてはまる問題ですよね。
ただ道具が99歳になる前に、私達の方がいなくなっていると思うとチョッと残念で可笑しくもありますが。
またお琴にも「琴古主(ことふるぬし)」という精霊が宿ると聞き、
「琴は龍でしょ」と思いつつ「ン?いるかも知れない!」と心から楽しんでいる私がいます。
「ゲゲゲの女房」の中に出てきた「小豆洗い」の姿も歌も、
何だかとても日本人の懐かしく豊かな精神世界を示してくれましたよね。
「小豆とごうか 人とって喰おうか ショキショキ」と口ずさんでいるところです。(笑)


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