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IN THE LIFE

~されど愛しき日々~

勝手に読書感想文4 シドニィ・シェルダン 「明日があるなら」上・下巻

2016-03-23 18:09:56 | 読書感想
 面白かったので2日で上下巻を読破してしまいました「明日があるなら」です。




上下巻とも同じ絵の表紙でした。
以下からネタバレ感想です。

女主人公のトレイシーが母親の経営する会社が身ぐるみ剥がされ更に母親を自殺に追いやった男に
復習するのをきっかけに、鮮やかな女詐欺師として転身していくというストーリーです。


このトレイシーと言う女性はそれまでは仕事も銀行の良い役職に勤め
更に貴族的な身分のボーイフレンドもいて順風満々だったのに
母の自殺がきっかけに大きく運命が変わってしまったんですね。

この元ボーイフレンドのチャールズという男、トレイシーがとても頼りにしていた時に
突き放したという最低男ですが、その選択がどうやら自分の首を絞めたようでざまあみろでしたね(笑)

これは読んでいて読後感全く悪く無かったです。
一安心で読み終えましたが、

途中トレイシーが冤罪で入れられた女刑務所の描写が酷かった・・・・というか
実際そんなもんなだろうなぁと思い読んでいましたが
読むのをやめたくなるくらい(耳をふさぎたくなるとでも言うのでしょうか)
刑務所と言う場所が酷いところだというのがリアルに描かれていました。

私が思うに、
ああいうところに放り込まれると、今まで外にいた倫理観とか常識って言うのが
無くなってしまうのだろうね・・・

性欲の捌け口もおかしいところへ言ってしまうから普通の人が同性愛者になってしまう
みたいなものが描かれていて壮絶だったけど、トレイシーが
話せる人と脱獄方法を見つけて
でも、結局あえて脱獄なんかしなくても出られるようになって
本当に良かったと思いました(笑)

彼女は途中から知り合った
ライバル詐欺師のジェフとハッピーエンドになりましたが
物語はまだまだ続きそうな予感で本書は終わっていました。

ジェフという人物もしかり
トレイシーという人物もそうだけど、シェルダンの作品は他の登場人物の生い立ちから
人格形成が細かく書いてあるので読み応えがあります。

そして詐欺は働くけど
人殺しはしていないく、頭脳と頭脳とトリックの戦いみたいで
本当に面白かった。

この作品の続きは出ていないけど
シェルダンが生きていたらこの作品の続きを書いて欲しかったなぁと思いました。

勝手に読書感想文3 シドニィ・シェルダン 「時間の砂」上・下巻

2016-02-06 15:37:06 | 読書感想
 はい、今回のシェルダンの作品は
「時間の砂」でした。


これはもう今まで読んできた作品とはうって変わって
読後感が悪く無かったです。

4人の修道女とテロリストと呼ばれる人達6人の奇妙な旅ですが、

その4人の修道女がどうして修道院に行く羽目になったのかの生い立ちと
一緒に旅している仲間との絡みがなかなか面白かったです。

最終的に命を落としてしまった仲間もいて(修道女のひとりも
死んでしまいましたが、まぁそれなりの経緯によってということで
かわいそうだとは思いましたがひとつのケースとして読んでました。)

上巻での登場人物のひとりの女性ルチア(元マフィアの娘)の
心の声が凄く面白くて思わず声を出して笑ってしまった。

またグラシエラが偽神父に襲われたとこを助けようとした時の言葉
「このゲス野郎!」にはほんと笑ってしまった。

これ随分古い作品なんですけど今の時点で笑わずにはいられませんでした。



下巻は個々のそれぞれがどういう人生でどういう結末を迎えるかの
クライマックスとエンディングでしたが
ひとりひとり違って
何か感慨深かったです。

グラシエラはあれでいいのか?
また修道院から出て幸せになれば良いのにとは思ったけど
どういう状態が幸せかって
人それぞれ違うんですよね。
どんなに他者があの人は厳しい環境にいると同情しても
本人がその道を選んでそれを納得してるなら、それでいいのだ。
ってことなんですね。


何か久しぶりに面白く読後感も悪くない作品を読みました。

さて、私の読書はまだまだ続きます。

亡き、シェルダンに拍手!

勝手に読書感想文2 シドニィ・シェルダン 「私は別人」

2016-01-27 22:40:39 | 読書感想
 前回読んだ作品「真夜中は別の顔」と「明け方の夢」のあまり良くない読後感を
引きずって再びシェルダンの作品を読みました。

この作品も面白かったし、この人の独特な描写がリアルに伝わってきますが
やはりこの作品もけして良い読後感とは言えませんでした。




主人公のコメディアン、トビーの生い立ちと成り上がる姿はともかく、
もうひとりの女性主人公のジョセフィン(ジル)が
彼女が一体何を悪いことしてあんなめに合わされてしまったのかと・・・
かわいそうでかわいそうで・・・。

以下少しネタバレ。

それというのは
最後にローレンスに復讐されるまだまだ前の段階、恋人だと思っていた男アランに
わけがわからぬままに薬を飲まされポルノ映画(今で言うAVみたいなもの)を
撮影させられてしまったのだが

そこの場面を読んだとき、これまで彼女が一体何をしたよ・・・
ただ女優になりたいがために頑張ってきたのに
人を殺してなければ裏切ったりもしていない
むしろ彼女は幼い頃から裏切られてきた娘なのに、

もう酷いなと・・・(泣)
シェルダンは容赦ないなと(笑)

で、幸せになったかと思ったら
まぁ最後の最後で彼女は報われなかったのですが・・・

彼女を好きだったデイビッドって男もかわいそうだけどひどい。

出来れば登場人物がハッピーエンドの作品が読みたいなと思った次第でありました。

そう思うと一番最初に読んだ「血族」はまぁ主人公の女性はハッピーエンドだったので
良かったんだと思います。
あれは本当に面白かった。読後感も悪くなかった。

そう思いながらもシドニィ・シェルダンの作品にどっぷり使っている私であります。

ところで下巻の表紙、この絵の水に浮かんでる人物は
主人公のトビーなんだろうなぁ・・・



なんて勝手に推測したりしてました。


勝手に読書感想文 シドニィ・シェルダン 「真夜中は別の顔」

2016-01-11 17:45:02 | 読書感想
 以前の職場で同じ課で働いていた人からシドニィ・シェルダンの小説「血族」の上・下巻をいらなくなった本を整理するからという理由で頂いたのがきっかけで読むようになって今更この「真夜中は別の顔」上・下巻を読んだのですが、
感想としては、

まぁ かわいそうだよね・・・。



出てる登場人物全てがとにかく何かかわいそうでかわいそうで仕方が無かった・・・
という感じでした。
もう生い立ちとか状況とかね。
ただ、ラリーに関しては何であんな好者のなったんだろう。
きっとそれも生い立ちが関係してくるのでしょうね。。。

女性主人公の内のひとりノエル・パージに関しては
彼女は母親が旦那不在中に黙って浮気して出来た娘で
実の娘ではないことを知らずに父親が育てたわけだが、もう売り飛ばされた時点で
彼女の人生狂ったって感じで・・・。
生まれて来た彼女には罪は無いんだけど、存在が存在だからこういう運命を辿ったってしまったのだろうか?

けど一途に好きだった女たらしのラリーと死刑という形ではあったけど
(その死刑も冤罪ね。)
一緒に死ねたから良かったのかな。

天国でラリーと幸せになりなよ、ノエル。って思いました。

ラリーはラリーで女好き過ぎる!
呆れるほど。
ものすごくイケメンでハンサムなのはわかるがこうも
女の人を信用させては簡単に乗り換えられるのかね?って感じ。(苦笑)

こういう人間のこういう結末は仕方がないのかなぁ。

読後感としては

まぁ、かわいそうで衝撃で・・・っというのと
シドニィ・シェルダンがよくもまぁこんなストーリーを思いつくもんだと
思わずにいられませんでした。

もちろん
その続きの「明け方の夢」上・下巻も読みました。

トータル的に私が常日頃からよく考えていることが

「人間、育ちや環境によって性格や人格が作られる。」
ってことを再認識したような気がします。

シドニィ・シェルダンお勧めです。