木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

『カムバック・ヒーロー』

2013-02-22 23:59:09 | 日記


「カムバック・ヒーロー」ハーラン・コーベン


『唇を閉ざせ』(2006年フランス)の原作者がハーラン・コーベン。
という事で、気になる作家リストに浮上。
とりあえず、アメリカ探偵作家クラブ賞を受賞した本作をば読む。

っていきなりシリーズ3作目でした~。
主人公マイロンがFBIに協力したという過去。
彼女との別れ話。
相棒ウィンとの今にいたる活躍、等。
1・2作目で色々あったらしい…
まぁ、いいや。読んじゃえ。

怪我によりプロバスケ選手の道を絶たれたマイロン。
現在はスポーツ・エージェントとして活躍する彼。
スター選手の失踪を解決するよう依頼される。
なんと選手としてチームに参加。
チームメイトから諸々の情報を引出そうとするが…

まず、主人公のマイロン。
ロー・スクール出身の黒帯を持つスポーツ・エージェント。
なんともアメリカ的な設定。
相棒はジャガーを乗り回す超エリート証券マンのウィン。
って、あり得んだろ。
このキャラ…
さらに、マイロンの秘書は元女子プロレスの選手だったり、と。
サービス精神あふれるキャラ設定。
アメリカ以外では、無さそうな人物たち。

失踪した選手の元妻がマイロンの元彼女だったり。
ギャングやら過激派が登場したり。
殺人、ギャンブル、恐喝、とよりどりみどり。
警察を巻き込み、記者と協力し。
思いつく限りの事を詰め込む大胆さ。
さすが、アメリカ。
エンタメの国。

マイロンの軽口、減らず口で会話が楽しい。
複雑揉みくちゃな展開でも、終わってみればスッキリ。
なんだか、ビデオ・ムービーな匂い。
軽~い読み物。
気分転換には最適な一冊。
にしても、この表紙、タイトルはどうかと思うぞ。