目の中のリンゴ

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「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」 万城目学

2010年02月01日 | 読書
新刊が出ていたので買ってみたら、ちょっと趣が違う?

「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」
(万城目学 ちくまプリマー新書)

万城目さんといえば、「鴨川ホルモー」
「鹿男あをによし」「プリンセス・トヨトミ」!
奇想天外ながら、ぐいぐい引き込まれてしまう
面白さの小説は大好きです。

しかし、今度は小学生と猫のお話。
新書で薄い。一体どんな話なのかと読み始めたら
やっぱり万城目ワールド。
ワクワク面白くて、せつない。

小学1年生の女の子かのこちゃんと、
飼い猫の優雅なマドレーヌ夫人。
(彼女は”外国語”が喋れる。)
2人の日常生活が生き生きと描かれています。

猫が主人公だけど、猫好き犬好きも楽しめます。

難しいけど、面白い響きの言葉に興味を持ったりするのが面白い。
”茶柱”に興奮し、”いかんせん”が面白く、
”ふんけーの友”にめぐり合う。

そういう子供の言語感覚って、
大好きな「月の砂漠をさばさばと」(北村薫)にも
出てきたけど、なんとなくわかる。
息子も、そういうことに興味を持ってくれる子に育ってくれるといいな。

マドレーヌ夫人の不思議な体験は
いつもの万城目ワールドを彷彿とさせるし、
かのこちゃんが経験する夏の終わりの
ふたつ(みっつかな?)の別れは、
切なくて泣かされました。

子供の頃を少し思い出したり、
飼い犬や、よく塀の上でみかけた猫を思い出したり
あっという間に読めるお話でした。
万城目学入門にはオススメかもしれません。

しかし、かのこちゃんたち、1年生にしては
難しい言葉を知りすぎるんじゃないか?

ところで、今のところ「鹿男」が一番好きな私ですが
かのこちゃんのパパはもしやあの人??と思わせるところが
ニクイですね(笑)

奈良の遺跡発掘のニュースで”三角縁神獣鏡”と聞くたびに
「鹿男」思い出してます。
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