第8回横浜トリエンナーレ。
今回のテーマは「野草:いま、ここで生きてる」。
環境破壊や戦争や経済格差や不寛容などの多くの問題を抱えながら、野草のようにもろく無防備でありながら、しかしこうした状況をたくましく生き抜こうとするひとりひとりに目を向ける。
会期は3月15日~6月9日。
会場は、横浜美術館をメインとして、旧第一銀行横浜支店、BankART KAIKO、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路。
この展覧会は7章で構成されている。
旧第一銀行横浜支店とBankART KAIKOは「すべての河」。
横浜美術館は「密林の火」「わたしの解放」「鏡との対話」「流れと岩」「苦悶の象徴」「いま、ここで生きてる」の6章。
横浜美術館。
「鏡との対話」。
魯迅の詩集「野草」の一節に「わが裏庭から、塀の外に二本の木が見える。一本の木は棗の木である。もう一本の木も棗の木である」とあることに着目。
魯迅はなぜ「二本の棗の木がある」とあっさりとは書かずに、景色を二つにわけたのか。
鏡に映った自分の姿と対話すること。これは、自分を深く知り、同時にまだ見ぬ新しい自分を創造することでもある。
オズギュル・カー。
骸骨が奏でる。
ラファエラ・クリスピーノの鏡とネオンサインが映し出す、おもろうてやがて哀しき。
アネタ・グシェコフスカの作品は、作者の娘が母親そっくりに作られたシリコン人形と親密に遊ぶ。
母親と娘の役割が入れ替わった時に見えてくる景色は、たぶん、今現在の現実を映す鏡。
佃弘樹。
勅使河原蒼風。
ステファン・マンデルバウム。
「縄文と新たな日本の夢」。