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コンデジ(Pentax X70)で金星を撮影(2)

2020-05-02 05:40:51 | 金星
以前、Pentax X70[1,2]を用いて、金星[7]の撮影を試みたが、金星(当時の等級:-4.3, 視半径:11.1")の満ち欠けを確認することは困難であった[4]。
今回は、以前より金星の視半径が大きくなり条件も良くなったので、再び、X70を用いて金星の撮影を試みた。
ここで、X70は、自由雲台とアリガタプレートを用い、ポルタ経緯台に取り付けて撮影を行った[10]。
また、撮影画像(jpeg画像3枚)を、MacOS環境にて、Lynkeos[8]を用いてスタック処理およびWavelet処理を行った結果、金星の満ち欠けを確認することができた。

(1)金星の撮影
Pentax X70で撮影した金星の画像を次に示す。
以前の撮影では、オートフォーカス機能が使えず、フォーカスモードを無限遠に設定して撮影したが、今回はオートフォーカスが使用できた。


2020-05-01 18:39 金星(等級:-4.5, 視半径:19.6")[5]
Pentax X70, PENTAX LENS OPTICAL 24x ZOOM 4.6mm-110.4mm F2.8-F5.0
Mモード, ISO200, 110.4mm, f/5, 1/500 sec, AF, 太陽光
※画像の中央部に非常に小さい金星像が確認できる。

(2)Lynkeosでの画像処理

LynkeosのAnalize処理画面
(4枚の撮影画像から3枚の画像が自動選択された)


Lynkeosのスタック処理画面


LynkeosのWavelet処理画面
ここでは、Freq:0.0313のレベル値を0.2に設定し、他の値はデフォルトのままにした。

(3)画像処理結果

スタック処理のみを実施(拡大)


スタック処理およびWavelet処理を実施(拡大)
2020-05-01 18:39 金星(等級:-4.5, 視半径:19.6")[5]
Pentax X70, PENTAX LENS OPTICAL 24x ZOOM 4.6mm-110.4mm F2.8-F5.0
Mモード, ISO200, 110.4mm, f/5, 1/500 sec, AF, 太陽光

・対物レンズ口径:22mm (=110.4mm/5.0)
・ドーズの分解能:5.26"[6]
・イメージセンサ分解能:5.83"相当[6]
(イメージセンサ画素ピッチ:1.56μm[6])

(4)まとめ
コンパクトデジタルカメラPentax X70を用いて、金星の撮影を試みた。
X70において、オートフォーカスで撮影できた金星の画像を、Lynkeosで画像処理した結果、金星の満ち欠けを確認することができた。
X70の分解能に近い小さな被写体でもオートフォーカスで撮影できた画像(すなわちピントの合った画像)であれば、イメージセンサにはその情報はしっかり記録されており、後の画像処理で、その像をある程度は再現できるようだ。

(5)所感
コルキットスピカを用いた直焦点撮影[10]の際にピント合わせに苦労したので、コンパクトデジタルカメラのオートフォーカス機能の凄さを改めて感じることができた。
望遠鏡を用いたお手軽撮影に、コリメート撮影法があるようだ。
コリメート撮影の際は、望遠鏡のピントが若干ずれていても、接眼レンズを覗くカメラのオートフォーカス機能でピント合わせができてしまうのだろうか?
また、どれくらい小さい被写体までオートフォーカスできるのであろうか?
今後、調べてみたいと思う。

参考文献:
(1)コンパクトデジタルカメラ/X70
(2)ペンタックス、広角26mmからの24倍ズーム機「X70」
(3)Pentax X70での土星撮影-goo blog
(4)コンデジ(Pentax X70)で金星を撮影-goo blog
(5)今日のほしぞら-国立天文台暦計算室
(6)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(7)金星-Wikipedia
(8)Lynkeos home page
(9)天体写真のスタック画像処理用フリーウエア-goo blog
(10)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(13)-goo blog

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