鳥さん、虫さん、野の花。朝焼け、夕日、月の光。世界は、愛おしい者たち、美しい時で満ち溢れている。
昨日、お気に入りの林道に、
やっと立ち寄ることが出来た。
4月から、災害復旧工事が行われていて、
近付くことが出来ず、
今年は、バイカイカリソウも、
タニギキョウも見ることが叶わなかった。
さすがに梅雨前には工事終わるはずと、
梅雨入りギリギリの昨日、行ってみたら、
思惑通り、工事は終了していた。
良かった~!
見慣れない花を見つけた。
花びらが半分だけ散ってしまっている、
と、思った。
まわりにも、同じ花がチラホラ。
でも、良く見れば・・・
アレ~、みんな半分だけだ~!
ミゾカクシ(溝隠)だった。
名前は聞いたことあったけれど、
実際に目にしたのは初めて!
花色は、白っぽいのから、薄紫、
そしてピンクっぽいのまで・・・
まるで、折り鶴みたい。
花図鑑などで、こんな写真あるよね。
シベの様子などを見せるために、
わざわざ半分に切った花が・・・
ほんと不思議な造形。
溝を隠すほど茂るのでミゾカクシ。
田んぼの畦に筵を敷いたようにも見え、
アゼムシロとも呼ばれるそうだ。
その光景、見てみたいな~!
森の中の原っぱ・・・
ミドリハコベに代わって、ウシハコベが・・・
ミドリハコベとそっくりだけれど、
それよりも、大きい。
なので「牛」
そして、花柱が5個あるのが特徴。
ちょっと分かりにくいので、
日陰の中で撮ってみた。
こちらも「牛」
大きいからではなく、
葉の形が、牛の額にも見えることから、
「ウシノヒタイ」と呼ばれるミゾソバ。
水辺が好きなので「溝蕎麦」
白い花を咲かせるのもあるらしい。
ミゾソバの奥に、
少しだけ姿を見せてくれていたのは・・・
もしや、ミゾコウジュでは?
うん、たぶん、間違いない!
今は、日本各地でその数を減らしていて、
各県で準絶滅危惧種に指定されている。
ここは、下に水があって近づけず、残念!
去年、自宅近所の川の土手で、
初めてミゾコウジュを見つけた。👇
一株だけ、ボソッと生えていた。
遠目には、枯れているように見えて、
危うく見落とすところだった。
今年も!と思って、
同じ場所で探すのだけれど・・・
いくら探しても、見当たらない。
おばVAN地方でも、
県のレッドデータブックで、
準絶滅危惧種とされているミゾコウジュ。
でも、お気に入りの森で出逢えて、一安心。
ツルマンネングサ(蔓万年草)
ベンケイソウ科マンネングサ属
かなり昔に、
中国、朝鮮半島からやって来たようだ。
直径1.5cm前後の、
黄色いお星様のような小さな花を、
春の終わり頃から咲かせる。
シナガワハギ(品川萩)
マメ科シナガワハギ属
アジア大陸原産の帰化植物。
江戸時代末期に、
東京の品川付近で発見されたらしい。
4~6mmの小さな花がたくさん集まって、
全体では3~5cmの花に見える。
白い花を咲かせる、
シロバナシナガワハギと言うのも、
あるそうだ。
東京湾の埋立地に多く見られるらしい。
極小だけれど、可愛いマメ科の花。
セイヨウヒキヨモギ(西洋引蓬)
ハマウツボ科セイヨウヒキヨモギ属
数年前、初めて見つけた時、
なかなか名前が分からなかった。
ヨーロッパ西部原産で、
1973年に千葉県で確認された、
比較的新しい帰化植物らしい。
それがすでに九州とは、凄い繁殖力!
在来種のヒキヨモギは、
山の草原でしか見られず、
堤防や道ばたなどで見られるのは、
このセイヨウヒキヨモギ。
花は1.5~2cm位で、結構目立つ。
全体的に、毛深いのが特徴。
帰化植物だらけだな~と、
つくづく思う、今日この頃・・・
去年、
偶然見つけた小さな花。
あれ~、ここ、毎年来ていたのに、
今まで気付かずにいたのか?って・・・
今年は、この花にも逢えない。
タニギキョウ
キキョウ科タニギキョウ属の多年草。
山間部の森林の木陰に生え、
水気の多い所を好む。
春から夏にかけて咲く花は、
長さ5~8mmで、
白からわずかに紫を帯びる。
更に楚々とした佇まいのタニギキョウ。
もっと山の中で咲く花なんだろう、
と、思っていた。
文字通りの「高嶺の花」
だからこそ、嬉しい出逢いだった。
今年も!と思っていたのに、
林道の工事が行われているので、
そこへ近付くことが出来ず、残念。
外出も自粛、自粛でままならない今、
人気のない林道は、
うってつけの散歩道だったのにな~。
毎年この時期、
山裾の林道にひっそりと咲く可憐な花、
バイカイカリソウ。
今年は、逢いに行けない。
コロナのせいではなく、
林道の災害復旧工事(?)が行われていて、
近づけないのだ。
なので、
去年撮影の写真を眺めて、我慢、我慢。
バイカイカリソウ(梅花碇草)
本州(中国地方)、四国、九州の、
山地の林内、林縁に生育する、
メギ科イカリソウ属の多年草。
花期は4~5月。
10~12mmの白色の可憐な花を、
下向きに数個つける。
ここまでは、
去年の4月下旬に撮影したもの。
5月、GW明けには、
ちょっとくたびれた感じになっていた。
林道の工事、早く終わらないかな~。
この可憐な花たちに、
何か悪影響があったりしていないか?
ちょっと不安もあるけれど・・・