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名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

無言清掃について

2019-05-06 16:51:52 | 日記(学校)
前にも少し書きましたけれども、私、この4月に異動したんですよ。

で、新しい勤務校での、4月最初の頃での職員会議で、こんな話題になりました。

前年度の我が校の掃除の時間はとても悪かった。
→生徒がだらだらと活動していた。
→そこで、今年度は清掃指導に力を入れたい。

ここまでは、良い。

→そのために、無言清掃の徹底を行う。

なんで?



そもそも、なぜ学校で清掃を行うのでしょうか。その目的は何でしょうか

もしも校舎の清潔を保つことが目的なのであれば、極論、生徒に清掃を行わせる必要はありません。

ルンバのようなロボットにやらせたり、シルバー人材センターの方をやとったり、もしくは教職員でやったり

もっと目的を達成するための近道があるはずです。

ところがそれをやらないのは、校舎をきれいにすることが目的では無いからです。

生徒に清掃活動を行わせ、それを通して協働や協調性、社会生活の方法を学ばせることが目的でしょう。



そう考えると、無言清掃を徹底するという重点目標は、理解に苦しみます。

むしろ、声を掛け合って前向きに清掃活動に取り組むよう、生徒を誘導するべきなのです。

ちょっと話を壮大にしてしまいますが

これからの世の中に必要な人材とはどんなものでしょうか。

定められたこと、言われたことを黙々とこなす……これは一昔前であれば、勤勉で素晴らしい労働者像だったかもしれません。

ところが、これからの時代、そのような労働者は必要とされなくなる可能性があります。

様々な部分で機械化が進んでいるからです。

私は、何でもかんでもAIに取って代わられるという説は信じていません。

しかし、単純労働はどんどん機械に取って代わられるであろう、とは思っています。

そのため、これからの時代に必要とされる人材像とは

周囲とコミュニケーションを取り
創意工夫をしようという姿勢が有り
自主的になにかをしようとする者


だと思います。



話を戻しまして

ですから、無言清掃の徹底というのは、全く理解できません。

私だったら、清掃活動の時間に、ミーティングの時間を設けますね。

例えば、毎週月曜日の掃除の時間は、実際に掃除をする時間では無く

「現状をみんなで確認し、この一週間で必要と思われる清掃の内容を話し合う時間」

にしますね。

ま、異動したばかりの人間が、前年度の終わり頃に話し合って決めたことに反対意見を唱えても、職場に波風を立てるだけで何も良いことは無いので、黙っておくことにします。

この学校の清掃がどのように変わっていくのか、正直楽しみです。


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