名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

「重度障害理由に地元小学校へ通えず、親子が提訴」はその後どうなったのか

2020-09-16 23:28:37 | 日記(学校)
2年ほど前、私はこんな記事を書きました。

重度障害理由に地元小学校へ通えず、親子が提訴
https://blog.goo.ne.jp/kikuchi5920/e/328552fe833c0ee7b256928ffff2f62b

で、多分、このブログで最も反響があった記事な気がします。

この裁判、結論が出たようですので、紹介します。

簡単に書きますと、原告側敗訴で、川崎市教委の判断は差別とは言えないとする地裁判決が出ました。

ところがその後、原告家族は世田谷区に転居し、世田谷区立の学校に通常学級の生徒として通うことになったそうです。

細かいことは、こちらを見ていただいた方がよろしいかと思います。

光菅和希君は世田谷で地域の学校へ、裁判の闘いは続きます
https://www.dpi-japan.org/blog/workinggroup/education/%E5%85%89%E8%8F%85%E5%92%8C%E5%B8%8C%E5%90%9B%E3%81%AF%E4%B8%96%E7%94%B0%E8%B0%B7%E3%81%A7%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E3%81%AE%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%81%B8%E9%80%9A%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E5%87%BA/

要は

「なんで世田谷区立の学校にできることが川崎市立の学校でできないんだ!やはり川崎市教委の判断は違法だ!」

ということで控訴するとのことです。



世田谷区の方が金がある、ただそれだけのことなんですけどね。

地方自治体の財力の差が、公教育の質の差に直結する・・・・・・それは事実ですし、良くないことです。

でも、それとインクルーシブは別な話。

金持ってる自治体の方が、キレイで新しい校舎だから教育効果も高いし

ALTをたくさん配置できて英語教育が充実する、なんてこともある。

言い出したらきりが無いわけですよ。



この件に対する私の感想は、「川崎市教委が悪者みたいになっちゃって、なんか嫌だな」です。

川崎市教委は立派だったと思います。現場の教師を守るため、叩かれる・訴えられることを覚悟であの判断をしたのでしょうから。

それが、一部から悪者のように扱われていることに対して、寂しく感じます。



高裁・最高裁がどのような判断をするのか待ちたいと思います。


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