きづき窺見帖

窺見≒物見≒斥候≒間諜≒密偵≒SPY

世界の…<5>

2007-01-18 | 卑小説
この話は、大変ブラックで・・・(以下同文)

≪№5≫
ここオンシップ群島、唯一の船会社社長、シーシック(seasick)氏が逝去されました。
船葬が始まります。遺体は自社の小舟に乗せられ、この島唯一の砂浜、アサンオブアビーチから、広大な海原に向けて流されるのです。
そして、小舟は群島の何れかの島に辿り着き、そのまま放置されます。遺体はゆるやかに朽ち果てます。これを俗に、『島つする』といい、正式名称はもちろん『島流し』です。ちゃんと島に着けば、『着流し』、それがすぐ隣の島なら『横流し』ともいいます。たまに、島に流れ着かず、もとの海岸に戻ってきてしまう事もあります。そういう場合は、深夜に小舟に火を灯してまた流します。これを『徒労流し』といいます。
この葬儀が一番人々の憎悪を込められる方法として、この島に伝わっています。

だびは明日も続きます。

『世界の社葬から』 この番組は「不死通」の提供でお送りしました。
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3 コメント

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せん葬? (いちみ)
2007-01-18 08:24:44
 「船葬」を「せん葬」と読んで、お弔い方法を思い浮かべてました。巻き込まれたら怖ろしい、死なばもろとも的なお弔いです。慕われていたBossなら参加する人もいるでしょうけどね。 
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徒労流し・・・くくく (ねむ)
2007-01-18 23:08:31
船が古くて、水が入ってきてしまい、水分を吸って膨らんでしまったら「トトロ流し」いや~ん
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わざと (きづき)
2007-01-19 02:03:48
いちみさん、
わざと『せんそうがはじまります』と読めるようにたのでした。恐ろしい。

ねむさん、
かまきりが死ぬと『蟷螂流し』にします。
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