不浄理日記８

×月〇日
『ふじょうりにっきハチ』

親分「いくぜハチ！」
ハチ「ハッテンだ！」
親分「なにがだ？」
ハチ「算数のテストの点です・・・」
親分「おまえは、ののちゃんか！」　ボカァー（跳び蹴り）


×月〇日
ＣＤを買う。
いつも思うのは、同じＣＤを買っても、粗末な再生装置だと粗末な音だし、素晴らしい再生装置だと素晴らしい音が聴けるという、当ったり前のことである。
しかし、例えばりんごを買う場合に、１００円・２００円・３００円と３種類ぐらいはあって選べるのが普通だ。ただお腹を満たしたい人は１００円のりんごを、美味しいりんごを食べたい人は３００円のりんごを買えばいいのである。（りんごの場合は３００円でも不味くて、“はずれ”があるかもしれないが、大方価格に比例している）
もし、世の中に、再生装置が１種類しかなく、同じＣＤで１０００円・２０００円・３０００円と３種類あるとする。気軽に楽しみたい人は１０００円のＣＤを、いい音で聴きたい人は３０００円のＣＤを買う。
りんごと同じ理屈である。これなら納得する。理にかなっている。
粗末な再生装置しかない私は、ＣＤを買うたびにもったいないと思ってしまう。
私の再生装置にとって、いつも過分なＣＤを買っているのである。しかし、それしかＣＤの種類がないのだ。
私が買ったＣＤには素晴らしい音が入っているのである。ただ私はそれを取り出せないのだ。こんな不浄理なことがあろうか！
ＣＤの棚には、素晴らしい音がたくさん眠っている・・・。
もったいないオバケさん、なんとかしてください。