いつもの夕食ネタと視点を異にする株式・経済ネタを書いてみたくなった。
誰が正しいとか、信じているとか、おかしいとか言う積もりは全くない。今回の株式市場に起こったことは何となく不思議な気がするのである。その点をコメントしたい。
ライブドアの株価が暴落し、一気に千数百億円の時価総額が失われたと言うが、同じ時価総額は10月から新年までの間に生じている。その間に、ライブドアの実ビジネスで、彼らが時価総額を利用して大きな利を得るための操作をしていたと思われる動きは無かったような気がする。短期売り買いで株主だったので、彼らの決算資料には目を通したのだ。
個人的には、大きく儲けようとか思っていないので、それなりに利食い売り買いを小幅に繰り返し、ライブドア自体には利益を貰った方が多いけれど、ライブドア株を買い始めた頃の時価より今の時価の方が高かったりする。暴落といっても額自体は想定内じゃないだろうか?
また、個人的には、暴落直前に偶々、利食い売りをして数万円を儲けた所であったので被害ゼロ。そういうこともあり、冷静に見ているのかもしれない。彼らの株主説明資料も楽しみながら読んだ記憶がある。
逆に、今の時価総額が落ちたことを喧伝するのは、疑惑が確定しない段階では「風説の流布」に相当しないのだろうか?東証自体のシステムダウンで東証自体が信用を失ったことや、「疑わしい」かもという段階でこれだけコメントしまくる世間の方が風評被害を世界経済にまき散らしている様にも見える。
過去にも大手の上場企業で粉飾決算などの話が出たことは少なからずあると思うのだが、これまで、これほど大きな経済的影響がでた話になったことは無かったのではないか?強いて言えば米国エンロンのケースは別かもしれないが。
決算の数字を作るときに、違法であるかどうかの判定は実際にはかなり難しい場合もあるのではないだろうか?例えば、マルサなどでも、普通の悪意の無い申告者と能力のある税理士が真面目に申告しても、ここが違うというような話がでて、過少申告で追徴なんてことも良く有るではないか?それは粉飾決算なのか、それとも、見解の相違なのか最後まで揉めることもあるのではないだろうか?
と、思うと、ライブドアの件は全体としてあまりに過剰に世の中が反応したとしか思えない。
何故、そうなったか?世の中にはやはり、今後の日本経済の方向性として堀江=ライブドアのやり方、ビジネスへの期待値があり、その期待値の浸透ぶりが予想を遙かにこえていたということだろうか。
書籍や言動から見た堀江さんの、ロジカル且つラディカルなスタイルは世間的にも共感を呼び始めていたと思うし、私自身も共感を持っていた。
過剰反応が一段落した後、どう決着するのか楽しみである。