小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

GO!SA GO!(スカイライナーver.)

2010-08-03 00:16:47 | 鉄ネタなんてどうよ?
「家の近所に新しい鉄道が出来たんだって?」
「おう、そいつは『新線』なうちに乗りに行かにゃあなるめえよ」


…お粗末orz

あらかじめお断りしておきますが、タイトルは、コレのパクリです。
マリーンズファンならタイトルだけで、映像を観なくてもピンと来ますでしょw

枕崎でカツオの頭を切る唄 ARTS - GO! SKA GO! lyrics 耳コピー歌詞



そんなわけで、京成電鉄が社運を賭けた成田空港新線「成田スカイアクセス」が、先月7月17日に開業したとあらば、せっかく近所に住んでいるのだから、ある程度熱のほとぼりが覚めた頃を見計らって、出ていかない手はございません。
家の近所…というほどではないけれど、クルマで出かければ20分そこそこ(夜ならね…)の場所を、時速160キロでかっ飛ぶスカイライナーを走らせるとあれば、今まで一度たりともスカイライナーを成田や成田空港から都内まで乗り通した経験がないおいら、一度くらいは話の種に、時速160キロがどんなもんか、是非体験しておきたいものだということで、開業した翌日の7月18日、一丁成田空港まで出かけてまいりました。
時速160キロ運転となると、国内では2例目。
もう一つは、越後湯沢で乗り換えて直江津方面に抜ける北越急行が、越後湯沢と金沢を結ぶ「はくたか」号で一部160キロ運転を行っていて、何度か乗るチャンスはあったものの、話にはいろいろ聞いていたのだが、相当に「耳ツン」がひどいらしいので、北陸方面に出かけた時は、わざと長岡回りで「北越」号に揺られて行ったりしたくらい。
まあ、今回の成田スカイアクセスの場合、そんなにトンネルがあるわけでもないしねえ…。

そんなわけで、成田空港へは、京成佐倉から特急乗車。
3700形フルカラーLED改造車がやって来たのだが、行き先表示に、房総半島のJR線もびっくりの「経由表示」が加わっております。





っつーか、もう面倒くさいから、「船橋回り」「新鎌ヶ谷回り」でいいじゃんねw
「成田回り銚子行き」「八日市場回り銚子行き」みたいな。みたいな。
あれ、前は案内する時は「八日市場回り」じゃなくて「八街回り」って言っていたような気がするんだけど、いつから八日市場で案内するようになったんだろ?

ついでに、上りホームに止まっていた快速西馬込行きが、「旧AE形」の足回りを履く3400形だったので記念に一枚。



新型スカイライナー(「新」AE形)が走り始めて、先代スカイライナー(AE100形)は本線系統の有料特急「シティライナー」のみに充当されるため、半数近くが運用を離脱する中、「旧」AE形も、車体は通勤形に載せ替えられているとはいえ、昔のスカイライナーのモーター音もそのままに、今も京成線を闊歩しているのだから、新旧のコントラストもまた乙なもの。
宗吾参道の車庫には、16日限りで運用を離脱したと思われるAE100形が4編成、アタマを合わせて静かに休んでいた。

さて、新型スカイライナーを捕まえるには、このまま成田空港まで乗り通せばいいけれど、そのまますんなり行っても面白くない。
折良く、成田で14分待ちで芝山千代田行きがあったので、こいつで東成田へ向かい、新型スカイライナーを拝む前に、「旧」成田空港駅の様子を伺っておこうと画策。
折り返しの芝山千代田行きは、「ターボ」3600形改造車でした。



そんなわけで、昭和50年代から時がまるっきり止まっているかのような、薄暗い照明が寂しさを一層引き立たせている感のある東成田へ。
現在の成田空港駅が開業する1991年3月まで、この駅が「成田空港」と名乗っていた。
現在の成田空港駅が入っている場所には、本来は旧国鉄が東京駅から計画していた「成田新幹線」が入るはずだったのだが、沿線の都市化が進み、また、当時は名古屋近辺で「新幹線騒音訴訟」などがクローズアップされていた時期でもあったため、用地買収も一筋縄ではいかなかったこと、旧国鉄の巨額の赤字…ということも相まって、工事は凍結され、そのまま沙汰闇になった。
つまり、国は当時、新幹線で成田空港のアクセスを賄おうという考えであり、地元を走る京成は、ほんのおこぼれ程度に、「ちょっと外れた場所に駅の場所を計画したからそこへ乗り入れなさい」という扱いだったのだ。
(旧)京成成田空港駅から、現在の第1旅客ターミナルまでは、連絡バスを介しての接続だったから、京成上野駅の立地条件がイマイチ中途半端だったことも相まって、成田空港が苦難の末に1978年に開業を迎えても、スカイライナーは一向に客足は増えなかったのだった。
海外旅行ともなると、手荷物の多さは必然となるので、手荷物が多ければ、それだけ乗り換えがある交通機関は最初から選ばれるはずがなく、乗り換えいらずのリムジンバスの後塵を拝し続けてきた。

ちなみに、千葉ニュータウン付近の464号、つまりは北総線が走っている部分の線路の両脇に、広大な空き地が並行して走っているのは、この地域のお住まいの方はお分かりいただけると思うが、それが成田新幹線の用地でもあった場所であり、更に言うなら、現在の京葉線の東京駅は、元々成田新幹線のために計画されていた場所で、計画が凍結されたので転用されたものである。

そして工事が凍結されたまま、1987年に、現在の東京都知事である当時の石原運輸大臣が、成田空港のアクセス改善を指示、成田新幹線用の駅として、開業以来眠り続けてきたスペースに、およそ10年ぶりに光を当て、ここにJRと京成が乗り入れることとなり、ついに京成も、悲願のターミナルビル直下乗り入れを果たしたのが、1991年3月のこと。

その後、「もう少し成田空港との距離を縮められないか」と計画されたのが、今回開業した成田スカイアクセス。
成田スカイアクセスの光とは裏腹に、京成と成田空港の苦難の歴史を、そのままこの場所に凝縮したかのような東成田駅。
今では20分から40分おきに、電車がひっそりとやってくるだけになった、東成田駅。
一見、役目を終えた駅のように思えるかも知れないが、成田空港の業務地区の真っ只中にあるので、空港関係の従業員がちょくちょく利用する姿が見られる。





以前あった改札口は、大きな板でふさがれ、窓口や売店も閉じられたまま。
構内にある大きなベンチは、以前は都内へ向かう客を休めていたのだろうか。
写真左手には、第2旅客ターミナルビルへつながる地下道が繋がっているので、歩こうと思えば、第2ビルまで歩くことも可能。
さらにその左手奥には、連絡バスのターミナルがあった場所だろうか、もはや機能を失ったエスカレーターが、音も立てずに眠っている。
その連絡バスのターミナルとおぼしき建物も、今では厳重に金網で囲まれている。



ちなみに、東成田の出口はこれ。
出口には警備のおっちゃんが立っていて、身分証の提示を求められる他、どこへ向かうか聞かれる。
東成田駅からは、2ビル、1ビルへ連絡する無料バスが循環しているので、それに乗るんだといえば場所を教えてくれるし、話し方からすると、歩いても大丈夫みたい。



さて、連絡バスに乗って10分足らず。
やはりスカイライナーに乗るなら始発駅からの方がいいだろうと、2ビルを通過してそのまま1ビルへ。
折良く11時59分発のスカイライナー14号があったので、さっそく指定券を所望。
キップを見たら、当たり前の話だけれど、「京成上野着12:44」なんて印字があり、これだけでもう違和感ありあり。だって、同じくらいの時間に八千代台から特急に乗って、やっと日暮里に着くか…っていう時間ですよ。
その間にスカイライナーは「テギューン!!」ってな感じで成田空港から上野まで着いちゃうってーんだから、やっぱり長年染みついた時間の感覚は、そうそう取れないってば。

開業当日の昨日の初乗りを避けたのは、開業人気でえらく混んでいそう…というより、鉄ヲタ共の人いきれが凄いだろうと思って避けたのだが、さすがに開業2日目。一見して同業者らしい方々はそれほど姿は見えなかったけれど、むしろ夏休み直前の3連休中の家族連れがかなり目立つ印象。



上り便を使うには、空港客からしてみればかなり微妙な時間だったようで、車内は思ったほど人は乗っておらず。






↑ブレたのは正直すまんかった_| ̄|○

車内のシートは、やはり見てくれの通り、かなり薄っぺらいけれど、座ってみると案外そうでもない。が、シートに腰を落ち着けてもシートからの反発が少なくて、いかにも座り心地は固そうな印象を受ける。まあ、乗ってもモーニングライナーかイブニングライナーの1時間だし、ある程度固くても、座り心地は影響ないか。AE100形のシートがかなりフカフカだったので、AE100形の座り心地が脳裏に焼き付いていると、余計に固く思えてしまうのは致し方ないだろう。



そして、AE100形より天井が25センチほど高くなり、頭上はかなりの開放感がある。
昨今の新造車は、いずれも天井が低く思えるような嫌いがあり、時に息苦しささえ感じることも多々あるのだけれど、新型AEはかなり天井が高いので、日本人サイズはもとより、平気で180センチ、190センチが当たり前な外人さんでも、頭がつかえることはないだろう。

そんなわけでスカイライナー発車。
根古屋信号所で、京急車の下りアクセス特急と交換。先頭部分はヲタ共でかなり窮屈そう…。
信号所を過ぎると一気に加速。
一気にトップギアが入るので、同じく成田空港を発車したばかりの総武快速をいともあっさり直線でぶち抜いても、こちとらがどれほどのスピードを出しているのか、相手が或いは減速していたのかは分かりかねるくらい、あっさりとぶち抜く有様。多分あっちも100キロ以上は出ているんだろうけどね。

…しっかし…。

スカイライナーHaeeeeeeeeeee!!!!!!







一気にトップギアに入り、周囲に、線路に迫ってくるような建物一つ無い状況なので、どの程度スピードが出ているのかは分からないけれど、2ビルを出て10分後に、周囲の道路に「八千代」の文字が出てきた時はマジでびっくらこいた。

距離感もおかしくなるしなあ…。

時折、モニターでは前面展望も映してくれます。



列車は印旛日本医大の手前で減速。
それでも、ほんの時折聞こえるジョイント音は、120キロのそれとも違っていたから、これでやっと「これまで160キロ近く出ていたんだ」と認識できた次第。減速してもアレ、130は出ているんだよなあ…。
2ビルから15分少々で、国道16号との交点、小室通過。
改めて、成田空港と地元各地との距離感覚がおかしくなります(笑)。



矢切を過ぎて江戸川を渡ると徐々にスピードダウン。
高砂で京成本線に合流して、やっと正気になった…みたいな。



日暮里で、外人さんに「ココハシュウテンデスカ?」と英語で聞かれ、ブロークン過ぎる英語で「次だよ」って返した出来事もありながら、定刻に京成上野着。

う~ん。
確かに12時44分だ…。

京成上野も、案内表記などで面目を一新。
北総線方面の成田スカイアクセス回りが出来たお陰で、案内に「北総線経由」「船橋経由」の注釈が。









これは後日談だが、改めて、「地元民こそ気をつけなければ」という事例に気がついた。
普段、北総線回りの成田空港行き「アクセス特急」は、昼間は都営線からやってくるのだけれど、平日、休日共に、上野発の「アクセス特急」もあるんですな。
ということは、「特急 成田空港」の文字だけを見て、「特急だから八千代台に行くんでしょ?」くらいの勢いで乗ってしまうと、高砂からあさっての方向に連れて行かれて涙目…ということも、多分起こっていると思う(笑泣)。
これまで、京成上野や日暮里から出る「特急」は、すべて船橋、八千代台方面の列車だったから、「特急=京成」というイメージが染みついている、おいら達八千代台方面の住民からすれば、乗り間違える危険性はかなりの確率であるだろう。まあ、地元民だからこその乗り間違いとも言える訳だが…。

あと、スカイライナーの試乗は、上野行きの上りより、成田空港行きの下りの方が圧倒的におすすめ。
上りはスタートでいきなりトップギアに入っちゃうけれど、下りなら助走区間が長いから、ぐんぐん加速するシーンが楽しめそう。
あの160キロは、地元民の土地感覚を確実に狂わせること間違いなし(笑)。

次はアクセス特急を試してみようかな。

(※取材日…7月18日)


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7 コメント

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Unknown (とし)
2010-08-04 22:47:18
早速のレビューありがとうございます。
私も近々乗りに行こうと思いつつ中々時間が。
とりあえずは113系で成田空港まで行き、折り返し乗ってみようかと計画中です。
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おお (小馬太郎兵衛)
2010-08-05 02:42:45
そいつはまた乙ですな。
成田空港なんて、海外旅行に行く人でなければ、なかなか乗る機会なんてありませんからね。
スカイライナーに乗ると、千葉の土地勘が一瞬吹っ飛びますよ(笑)。
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あのブルーいいわ♪ (武士)
2015-08-15 05:13:23
八千代台駅でよくイブニングライナーや電車を眺めては楽しんでる鉄子?です。電車のこといろいろ教えて頂きたく存じます!
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あのブルーいいわ♪ (武士)
2015-08-15 05:14:31
八千代台駅でよくイブニングライナーや電車を眺めては楽しんでる鉄子?です。電車のこといろいろ教えて頂きたく存じます!
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それはそれは (小馬太郎兵衛)
2015-08-15 11:08:33
当ブログをじっくりお読みいただければ、いつかきっとなんとな~く、ゆるく詳しくはなれるかと思いますw
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お久しぶりです! (武士)
2016-07-25 18:36:49
私のこと書いてくれてるの?どこだか見つからない〜
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それは (小馬太郎兵衛)
2016-07-27 20:28:38
お久しぶりです。
そいつはエントリを洗いざらい漁って探してくださいw
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