小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

道央気まぐれない列車 01 旅立ちの旅程作り

2014-12-10 00:00:01 | それゆけ乗り鉄トラベラーズ
5月下旬に籍を入れて新生活が始まって数ヶ月。
どうやら会社の規定で、特別休暇が5日間もらえるらしい。
いわゆる「しんこんりょこう」というやつである。

僕の場合は直属の上司がとても理解があり、「小馬さんの権利だからいつでも取っていいんですよ」というありがたい言葉をいただいたので、いつでも気楽に取れるのはわかったのだが、問題は嫁さん。
なんとまあ、嫁さんの職場では「籍を入れてから6ヶ月以内に特休をとるべし」たる内規があるというのである。
にわかには信じがたいが、嫁さんが特休について事務所で確認したところ、然る内規があると説明されたという。
これはのんびりしてはいられない。僕のほうはともかく、いつでも特休が取れると悠然と構えていたら、嫁さんが特休を取り逃してしまうではないか。
ひとまず行き先をどうするべといきなりの家族会議。
二人ともはなっから海外の選択肢はなく、目指すは国内。
行った事がないのは、嫁さんは九州だそうだが、僕はひそかに北海道を狙っていた。
九州は、福岡県だけではあるけれど、3年前の2011年3月に足を踏み入れた地。
それに引き換え、北海道は1988年12月の「種村直樹レイルウェイライター・友の会」イベント「日本縦断JRウォッチング乗り継ぎ」以来、26年間も未踏のままであった。
しかも、渡道のアクセスは北海道新幹線の建設進捗に伴い、来年3月あたりを境に大きく様変わりしそうで、「陸路で」北海道へ渡る、或いは離れるとするならば、このタイミングを逃しては他にチャンスはないと思われた。
「陸路」で北海道へアクセスするのも今回のチャンスを逃せば他はないと思うなら、これもおそらく、時間の余裕という理由で他に後ほど数十年はタイミングが取れないだろうというアクセス方法。

それは、「船旅」。

いまや関東から北海道に行くのは、飛行機が常識。
なんとなればLCCなるものも登場しており、飛行機内の座席幅を一切気にしなければ、いくらでも空路で旅費を節約できる時代。
陸路北海道を目指すのと同様、船旅も時間はゆうに消費する。
人によれば、陸路や船旅で時間を消費するくらいなら、とっとと飛行機で千歳なり女満別なり目的の空港へわたり、浮いた時間を現地につぎ込むのは至極当然な成り行きであろう。
それでも僕が「船旅」にこだわったのは、神戸から九州へと目指した道中で、阪九フェリーですごした時間の優雅さがどうにも忘れがたかったからである。
それにもまして、せっかく新婚旅行でもらえる特別休暇なのである。時間に追い立てられながら旅行をするのはなんと余裕がないことか。だったら時間をゆっくり移動空間に消費して、「移動」すら旅行の価値に代える、僕たちにしかできない旅のスタイルを嫁さんにお見舞いするのも、またとないチャンスではないか。なにより僕らは、「移動」に費やす「時間」の優雅さを知っているではないか。

いろいろと仔細に旅行会社のパンフレットを片っ端から強奪してきて検討すると、北海道のアクセスに、「夜行列車」と「船旅」の二つを組み込むことができるのは、どうやら日本旅行とびゅうプラザの2つ。
このうち日本旅行は船旅が大洗発着の設定。すなわち「さんふらわあ」利用の旅なのだが、「さんふらわあ」かあ…。
いや、乗ってみたいフェリーではあるけれど、いかんせん時間がかかりすぎ、大洗を夕方に出て苫小牧着が13時30分とはさすがに…。
その点、びゅうプラザは、往路限定で仙台~苫小牧間の「太平洋フェリー」をアクセスに選べるというオプションがあり、あとは道内をパンフレットに載っているホテルを好きなように選ぶことができ、帰りも「北斗星」を選べるとあっては、こりゃもう「びゅうプラザ」のほかに選択の余地はなさそうだ。
太平洋フェリーは運賃は2等の座敷雑魚寝が基本プランだそうだが、1等、特等へのグレードアップが可能。
帰りの「北斗星」も開放B寝台が基本プランだが、B寝台個室「デュエット」、A寝台2人用個室「ツインデラックス」へのアップグレードも可能だそう。
二人の仕事内容もあって、豪勢すぎる旅は望むべくもないが(。・゜・(ノД`)・゜・。)、せっかくの新婚旅行なのだから、フェリーの雑魚寝、北斗星の開放B寝台では気分も出ないので、アップグレードを前提として、往復の骨格は行きが太平洋フェリー、帰りを北斗星として出来上がった。
特休が5日間ということで、あまりながいこと遊びほうけることもできず、道内宿泊はせいぜい3日が限度だろう。
となると、道内周遊はさすがに欲張りすぎて、日頃旅に出たら欲張るのを旨とする僕でもさすがにそれはどうかと思うので、道央あたりでまったり過ごすのがいいのかなと。

僕は一度でいいから登別温泉に泊まってみたい。
登別温泉と札幌でゆっくりできれば、あとはどこに行ってもいいのかなと。
登別温泉を所望した理由は2つ。
1つは、以前から慕う種村直樹先生の作品「北海道気まぐれ列車」(1955年)の中に出てくる登別温泉の記述に憧れ、いつしか登別温泉の「第一滝本館」に泊まってみたいという野望があったから。
「びゅう」のパンフレットを見たら、道内でフリーチョイスできる宿の中に「第一滝本館」はないが、「登別グランドホテル」か「まほろば」の2つがあるので、どちらかにでも泊まれればそれでいい。
もう1つはそらもう「水曜どうでしょう」の企画「北海道212市町村カントリーサインの旅」に出てきて、乳白色の泉質に憧れたということもある。
今までは一人だったから、温泉宿といえば日帰り入浴で利用するのが当たり前だったのだけど、これからは遠慮せず嫁さんを連れて行けば温泉宿に泊まれるのである。
だったら泊まらなければ損も損。

もう一つは、これも今でしか乗ることができない、711系電車。
JR711系電車は、北海道内初の国鉄~JRの電車として登場した系列で、来年2015年3月での引退が既に公式リリースされている。
これに乗るには、一番手近で時間帯も良いのは、岩見沢12時30分発滝川行き普通列車。
この711系電車も、「日本縦断JRウォッチング」の際に乗っており、初乗りの次が26年後のお別れ乗車というわけでもないだろうが、乗っておきたい。
乗っておきたいとするならば、その「日本縦断JRウォッチング」の際に乗った室蘭本線の苫小牧~追分間で見た、沿線にある牧場で駆けるサラブレッドたちの姿を忘れることができない。
もちろん、列車の沿線でサラブレッドを見るのに何も室蘭本線だけ乗ることもないのだが、早来なんてーのはそらもう有名場産地の一つでありまして。
札幌を朝8時頃にでる苫小牧方面行きの普通列車に乗れば、苫小牧発の岩見沢行き室蘭本線に乗り継げ、更に岩見沢では711系の12時30分発滝川行きに乗り継げるという、これ以上ないルーティングができるのだけれど、さすがにそれだけのために嫁さん共々拘束するのはいかがなものか。
まあ、最悪、今回の渡道のタイミングを逃せば一生乗れないであろう711系電車にさえ無事乗れればそれでいいのかなと。
牧場を列車から愛でるのは、その後でもいいし、別の機会に夏場に渡道できれば、日高本線沿線を列車でも巡ってもいいし、レンタカーを借りてもいい。

予定は出来上がった。
あとはもうアタマとケツの空き具合で全ての日程が決まる。

こうして9月上旬、地元近くの「びゅうプラザ」で、空き具合を勘案し、以上の日程が出来上がった。

11/9出発 東京(東北新幹線)仙台…仙台港(太平洋フェリー特等)
11/10 苫小牧西港着…(フリー)…登別…(登別温泉ホテルまほろば)
11/11 登別温泉…(フリー)…小樽(ホテルノルド小樽)
11/12 小樽…(フリー)…札幌(センチュリーロイヤルホテル)
11/13 札幌…(フリー)…札幌1712(北斗星ツインデラックス)
11/14 …上野着

ここまで予定がびっしり決まっていたら、そらもう「気まぐれ列車」なんてーもんじゃございません。
だったらもう「気まぐれない列車」でいいじゃいかとw

旅の予定が定まった10月上旬、、全てのチケットを受け取りにびゅうプラザに出かけたら、係員の兄さんに、「やっぱりメインエベントは『北斗星』ですか?w」って言われちったw
いや、ここまでに書き記したように、船旅も十分メインエベントだし、登別もメイン級…これはまあセミファイナルかな、札幌もメインだし、どれもこれもメインエベントなんである、俺的にはw

こうして旅程が決まり、無事休暇を取るのも成功。
あとはとにかく、天変地異による旅程の前途不通が起きないことを祈るばかりである。
特に「北斗星」はw


このとき、この旅行にもう一つの深い意味がもたらされるとは、誰が思っただろうか。いやない。
それは旅行開始のときに、改めて触れます。


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