読書ノート  

主に都市、地域、交通、経済、地理、防災などに関する本を読んでいます。

『60プロジェクトによむ日本の都市づくり』 2011 日本都市計画学会

2012年01月27日 | 国土・都市(国土政策局・都市局)
 都市計画学会60周年を記念して、かつて学会が賞を授けた60のプロジェクトを総覧し、それぞれの時代背景と意義、評価のポイント、プロジェクトの特徴、プロジェクトのその後を2~4ページで解説。
 
 気づいたこと。第1に、有名な大型プロジェクトはかなりの割合で受賞している。筑波研究学園都市、神戸ポーアイ、多摩NT(鶴牧・落合と南大沢)、大阪ビジネスパーク、幕張新都心、東急多摩田園都市など。逆に受賞していない大プロは何があるかが気になってくる。
 ところで筑波と幕張は私は個人的には思い入れもあり、好きな場所もたくさんあるが、根本的なところで凡人にはできない大間違い(筑波での鉄道排除、幕張での機能別用途純化)をしたと思っているのだが。
 第2に、地方都市を訪れた際に思いがけず発見し印象に残った場所が結構受賞していた。岡山市中心部の再開発、浜松駅北口の交通広場、日立駅前開発、富山駅北など。どれもデザインはいいが、日立と富山は施設のスケールの大きさと人の少なさのアンバランスが気になった。1~2度見ただけけど。
 第3に、神戸市内のプロジェクトが鈴蘭台、ポーアイ、ハーバーランド、阪神・淡路都市復興基本計画、都通4丁目、真野地区、旧居留地、六甲道駅南と、震災復興関連を含め7つも受賞している。一方横浜市が手掛けたものは1つもない。
 第4に、1つだけだが私が明らかな失敗(どちらかというと廃墟に近い)と思っていたプロジェクトが受賞していたのには驚いた。

 


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