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ジャージードレスkay me(ケイミー) 代表の日々

提案書は「ひっかかり」を1つ生めばそれでよい。

2011-01-18 11:43:02 | 未分類(通常)
この数年、
「新規開拓営業手法」に関する
トレーニングに好評頂いています。

弊社は
経営コンサルティングを主事業としているので
自社のノウハウ
(=市場調査やインタビュー、自社の提案型営業など)を
盛り込んだトレーニングを行い
その点が好評のようです。


大きくは

(1)顧客課題把握の手法

(2)提案、クロージングの手法

の2つのフェーズに分け
数回に分けてトレーニングを行います。

最終的には
個々人で実際に使う提案書をブラッシュアップし
営業獲得することを
目的としています。

課題の多くは(1)のフェーズ、
つまり顧客課題を把握できていないことによる
ロスですが
もちろん(2)にも改善余地があります。

ここでは
(2)の中でも特に提案書について思うことを
書いてみます。

トレーニングでは
事前にお客様企業から実際に使用した
提案書をサンプルでいただきます。
それ(現状)を分析させていただいた工程で
思うことです。


1)そのスライドで「何が言いたいか」が「ひとめ」で分からない

一応、提案スライド風にはなっているのですが
1枚の構図のトップに「言いたいこと」がない。

「ひとこと」で言い表していない。

たくさんの文字や図が挿入されてはいるが
どこを見ていいのか分からない。

「書いてある内容を熟読して、言いたいことを当ててごらん」
的なスタンス。

これは、多くは書いてる本人が
ひとことで言えない場合が多い。

相手に対して不親切だし、
相手はそれほど暇じゃないので
見る人からすると、この段階で
「センスがない」とアウトになるだろう。

まずは、自分自身で
メッセージ(言いたいこと)は何かを
シンプルに書き出し
ワードでシナリオを作ってみる

2)言ってる内容が「ひとめ」で理解できない

例え1)がシャープに掲げられていても
それを証明する内容が、
数値や文字の羅列では却ってだまされているような印象。
煙に巻かれているよう。

また、「根気強く読んでくれ」というスタンスも提案側のエゴを感じる。
結局、成果は得られず自分の首をしめているようなもの。

究極の提案書は全スライド「ポンチ絵」(=紙芝居)
だと思う。

読まなくてもいい。

子供でもわかる。

それを目指したい


3)比べられている自覚がない

お客様はこの情報社会の中、
比較検討をせずに提案型商品サービスを買うほど
無知ではない。

コンペでなくとも競合他社については気にしている。

そこをスパっと獲得するためには、
競合他社より何が優れているのかを
ひとことで言うべきだろう。

終始手前勝手な話をされても
それが他より優れているのか、
同等なのか
もしかしたら他社のほうがよいのかすら分からない。

言われる前に決め手を提示するべき

4)長い!

これも原因は1)に似ているが
提案書がやたら長い。

本来なら
・背景と目的
・提供できる価値(解決方法)
・他社との優位性(自社ならではの強み)
・効果予測(将来的にお客様がどうなるか)
・実行計画
・その他(体制や見積もり、沿革など)

の5枚で済むはずなんだけど
1)~3)の状態のスライドが
50~100枚近くになっているケースも多い。

これはひとえに
「誰が何を気にしているか」を把握できていない証拠。


相手の気にしているポイントを把握できていないがゆえに
持ち球の全部をぶつけてみているという状態。

結局、
100頁繰ったあと
お客様側には

「で、何してくれるんだっけ」
「判断するポイントはどこにあったんだっけ」
という感想が残る。


提案の前に、
相手を理解することが大事。

*****

そう、

例えば「赤ずきんちゃん」の紙芝居を想像してほしい。

たとえ、音声や文章がなくても

・絵を目で追うだけで内容がわかる
・言いたいメインメッセージがわかる
 (=つまりストーリに「山場」がある)

最終的に
・心に盛り上がりや引っかかりが残り

「赤ずきんちゃん」の教訓を人に伝えたくなったり
もう1度見たくなったりする。

(もちろんその論拠を
定量的に提示していかなければならないのは
紙芝居とは違うけれど。)

そう、1点でいいのだ。
1点、すごいひっかかりを残せれば勝ち。

そういうの目指したいものですね。
自戒をこめて。


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