ケメコ通信ブログ版Ⅲ

みなみ西陣のおっさんのひとりごと

京の町は「かみ、なか、しも」

2007-03-04 07:15:21 | 京都&いろいろ情報
京の町は「かみ、なか、しも」で、ごじゃります。

そうです。京都のまちは上、中、下なんです。
上賀茂神社に下賀茂神社、上御霊神社に下御霊神社
上立売通りに中立売、下立売通りです。

その昔、近郊の農家の人たちが京に生産物を売りにきて
立ったまま売っていたから立売通と名づけられたと聞いていますが
京都のひとはタチウリと発声しません。
カミダチューリにナカダチューリ、シモダチューリです。

そうそう、上京区に中京区、下京区もあります。
しかし、かみ(上)としも(下)の間には基本的に上下関係が存在しません。
かみ(上)だからと言ってしも(下)よりエライわけではありません。

左京区と右京区もあります。ちょっと考えてもらえますか?
北を上にする地図で見ると左手が右京区で、
右手に左京区になっていて左右が逆になっています。

昨日はひな祭りでした。
京都のお雛様は内裏様とお姫様の位置が左右逆なんです。
向かって右に男雛、左に女雛です。

京都を中心とした関西以外はほとんどの地区でそれが逆です。
これはあくまでも京都では天皇が住む御所から南に広がる京都の街をみて
上位概念である左手が天皇の立ち位置であり左手に左京、右手が右京です。

敗戦後ちょっと東京へ行ってくるわ!と出かけられたやんどころなきお方は
東京での生活では国際化になり男が左・女が右の立ち位置になっています
しかし京の伝統では左が上位概念で右大臣に対して左大臣、左近の桜に右近の橘です。

しかし、何度も言いますが「かみ、なか、しも」には上下関係が存在しません。
六本木ヒルズの最上階と地下鉄の駅構内でダンボールにくるまっているような格差ではありません。
東京では上、中、下はうえ、なか、したになります。

あくまでも最上階のそのうえ(上)を見上げた上昇志向です。
京都にはそれがありません。
あるとしたら「おく(奥)」という概念です。

京都の奥、北山の奥、奥座敷です。
垂直に見上げたところにあるのでなく
斜め向こうの源流というかこの道の果てるところです。

京都の人間が生まれ出てきた故郷です。
京の道はあがる、さがるです。
奥からさがってきたところに京のまちがあります。

まもなく春を迎えます。
そんな京都へ起しになりませんか?

今日のケメコ通信ブログ版の写真は「京都のおいしいもん①~④」です。

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