ケメコ通信ブログ版Ⅲ

みなみ西陣のおっさんのひとりごと

広告屋の悲しい性(サガ)ですぅ

2007-06-18 06:10:33 | ビジネス
「お願いです。あなたの年金記録をもう一度チェックさせて下さい」

昨日の日曜日の午後にテレビ点け放しでPCに向かって仕事をしていると
暗く沈んだ静かな女性の声のナレーションが何度もナンドも流れます。
まるで昨年来、M下電産が昔の自社の欠陥FF式石油暖房機回収のCMと同じフンイキです。

PCに向かって仕事をしているのでCMが聞こえてくるたびに
仕事を止めて振り返るのですがなかなかその画面を見ることはできません。
それでもいつものようにザッピングしながらテレビを点けているとナンドもこのCMに出くわします。

「へぇぇ!すごいなぁ!取り扱い代理店はやっぱりD社やろうなぁ」
「日曜日の午後という時間帯に流しているからやはり逆L字でバイイングしてるんやろうなぁ」
「少なくともぼくが認知したんやから3000GRPくらいは流しているんやぁ」

辛うじてまだ広告業界の末席に在籍させていただいている
西陣のおっさんの広告屋としてのムシが蠢きます。
長年やってきた広告屋の悲しい性(サガ)です。

GRPっていうのはご存知ですよね。
GRPはアメリカの好きな三文字略語で「Gross Rating Point」のこと
日本語に訳すると「累積視聴率」とでもなるのでしょうか?

要はヌシ(広告主)がテレビにCMで情報を発信するのに
どれだけ力を傾注したかを判断できるようにしたひとつの指標です。

例えばそのCMを見たことがあるという人がほぼ過半数になる
認知率70%くらいにするためには大体3000GRPくらいを流す必要がある
というような追跡データの積み重ねからきた法則みたいなことが言われています。
本当かどうかはSP屋のぼくには分かりません。

それに派生してGRP単価ということばもあります。
1GRPを獲得するためにはいくら掛かるかを試算したものです。
例えば東京のキー局で首都圏の1GRPは10万円程度掛かるといわれています。

ということは首都圏で3000GRPを獲得しようとするとなんと3億かかる計算になります。
サッサッ3億ですよぉ!それも首都圏だけですよぉ!
全国で3000GRPを獲得するためにはいったい何億かかるのでしょうか?

昨日のテレビCMで社保庁はいったいいくら使ったのでしょう?
先日はエライひとがチラシを撒くということもやっていましたねぇ。
この費用はどこから出ているのか気になります。

M下電産はあのストーブの回収は現在も継続していて莫大な費用をかけています。
日本の全世帯の家庭に回収を訴えるDMのハガキを直接送ったことも記憶に新しいですね。
企業や行政がトラブルを起すと莫大な費用がかかります。

莫大な費用はヌシ(広告主)のもとから代理店を経由して
局や印刷屋やプロダクションにばら撒かれます。
どんなことがおきても広告屋にとっては売上アップのチャンスなのです。

今日のケメコ通信ブログ版の写真は「昨日の虚像?巨像?①~③」です。

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