絵画との出会いから

絵を始めた動機、作品の思い出、絵の仲間との出会い、支えてくれた家族との思いなどを、絵画作品とともに記録するブログです。

二つの展覧会を観て

2015-05-27 10:48:09 | 日記
過日の連休の一日を割いて二つの展覧会を観に行った。
一つは根津美術館の尾形光琳300年忌記念特別展「燕子花と紅白梅」で、
もう一つは京橋のブリジストン美術館の「BEST of the BEST」である。
根津美術館の特別展は尾形光琳の300年忌にあたり所有する国宝
「燕子花図屏風」と他の美術館所有の国宝「紅白梅図屏風」が56年ぶりに
一堂に展示されるので私が生きている間では最後の機会と思ったからで
ある。ブリジストン美術館は5月18日の閉館後数年に亘り休館になるので、
所有する2585点のうち近代西洋美術作品160点を展示するということを知ったからである。
それぞれの美術館の事情があるとはいえ記念すべき展覧会であった。





尾形光琳の燕子花図は江戸時代で絵をデザイン画として極めた光琳の審美眼と形式に捕われないアイデイアで自分の画業を確立した新心性に改めて敬服した。光琳の絵は画面の枠に捕われないではみ出している。また二つの屏風絵にそれぞれの物語(思い)があることも知った。



ブリジストン美術館は入場まで約1時間待ちの行列であったが、その疲れも吹っ飛ぶ名画の実物を観ることができた。美術館創設者の石橋正二郎の
コレクターとしての財力と着眼力に敬服した。それを引き継いだ人々の苦労もあるが19世紀以降のフランスを中心とした西洋近代美術が系統だって展示されていて大変参考になった。またそのフランス近代美術を学び、影響を
受けた明治、大正、昭和の日本洋画の先覚者たちの作品(黒田清輝、藤島
武二、青木繁の作品)も観るこができ幸せであった。

私は人物画を追求していて風景画をあまり描かないが、いつも悩んでいることに風景画に人物を入れることが好きでよく人物を入れるが、その人物が
マンガ調になることであった。今回ブリヂストン美術館展でその手本になる
2点の絵を見つけることができた。
それが、ブータンの「ドルーヴイル近郊の浜」とシスレーの「森へ行く女たち」であった。2点とも人物が主役であった。やはり風景画のジャンルではないのだろうか。







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