絵画との出会いから

絵を始めた動機、作品の思い出、絵の仲間との出会い、支えてくれた家族との思いなどを、絵画作品とともに記録するブログです。

ポンピドウー・センター傑作展を観て。

2016-09-20 09:49:20 | 日記

先日東京都美術館で開催中のフランスのポンビドウー・センター傑作展を観に行った。パリの国立近代美術館および同館のあるポンピドウー・センターは、ヨーロッパ最大の近現代美術コレクションを所有しており、1905年から現在迄のあらゆる分野の芸術作品を約12万点を所蔵している。

今回の展覧会はフォービズムが台頭した1960年からポンピドウー・センターが開催した1977年までのタイムラインを「1年1作家1作品」という方針で総数71作品を展示していた。従って展示方法も斬新で私にとっては、大変分かり安い展覧会であった。その中で私が大変興味をひかれたのは、作品の横に大パネルで、作品を発表した芸術家の写真と芸術に対する自分の考え(思想)を簡単な“メッセージ”として展示していたことでした。

その中で私が大変面白く,含蓄あるメッセージと感じた言葉を私の好みで抽出して記録することにしました。

(1)1906年    ラウル・デユフィ(1877-1953)

「画家は絶えず目に映る世界を満たしている光の質、輝き、大気のゆらめきを捉えていなければなりません」

   ラウル・デユフィ 写真        デユフィ [旗で飾られた通り

                     

                          

(2)1907年    ジョルジュ・ブラック(1882-1963)

「当初の構想が消え去ったとき、絵画ははじめて完成する」

(3)1922年    ル・コルビュジェ(1887-1965) (建築家)

「建物と機械はバランスや量感の作用、素材を考慮してデザインされるようになった。その多くは真の芸術作品というべきものである。そこには数学、すなわち秩序があるからだ。」

    ブラック [レックス湾]                    コルビュジェ [静物]

        

 (4)1928年    レオナール・フジタ(1886-1968)

「いかなる作品を良き画と称し得るか、またいかにしてその作品を成さねばならぬかが、最も吾等の生命である。」

(5)1935年    パブロ・ピカソ(1881-1973)

「私は他の人が自伝を書くように絵を描いている」

   レオナール・フジタ写真            ピカソ [ミューズ]

               

 6)1937年    ヴァシリー・カンデインスキー(1866-1944)

「絵画の「内容」は絵画である。そこに解読されるべきものはない。どんなかたちにも生命と内容をゆたかに感じる人には、内容が喜々として語りかけてくる。」

(7)1950年    ベルナール・ビュフェ(1928-1999)

「私にとって レアリスムとは対象と自然を認識することでもある。だから私のレアリスム絵画は抽象的なのだ。」

    カンデインスキー [30]             ビュフェ [室内]

           

(8)1966年    マルシャル・レイス(1936年—)

「私にとって絵画が面白いのはそれが言葉のない言語だからです。だから画家に成ったし、さもなければ文筆家になっていたでしょう。絵画は普遍的な言語なのです」

  マーシャル・レイス 写真         レイス [フレンチ・スタイルの絵画]

              

あらためて絵画や芸術の奥深さをこれらの含蓄ある短いメッセージに感じました。

以上のように展示されている芸術家全てのメッセージが画集に掲載されています。ご興味がある画家や芸術家のメッセージを知りたい方はご連絡ください。お知らせします。(ktakase@green.ocn.ne.jp)


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