川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

『二十四の瞳』 四国路①

2009-11-28 22:12:21 | ふるさと 土佐・室戸
 21日(土)晴れ

 小豆島二日目。草壁港から醤油工場の建ち並ぶ路を経て、「二十四の瞳映画村」を訪ねる。
 壺井栄文学館を見学した後、「松竹座」で『二十四の瞳』を見る。途中からで、すぐ出るつもりがすっかり引き込まれて、ついに最後まで鑑賞する。

 1954年の作品だという。ぼくが見たのは中一の時だったことになる。55年ぶりだ。画面に釘付けになった。涙があふれて止まることがなかった。

 皆さんはこの映画を見たことがありますか。とりあえず、さわりだけでも見てください。

 映画『二十四の瞳』http://www.youtube.com/watch?v=tPB3sb9U3-8


 あらすじやキャストです。
 
 『二十四の瞳』物語http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/24.htm


 見ているうちにこどもの時に見た記憶がよみがえってくるとともに、今自分が68になってこどもの時とはまた違った見方をしていることにも気づきます。

 この映画を作った木下恵介監督のまっすぐな気持ちが伝わってきます。
 
 一人一人のこどもがかけがえのない存在です。そのこどもたちと向かい合う大石先生も同様です。戦争へと向かう時代に巻き込まれる一人一人に注がれる木下さんのまなざしは優しく、静かにそしてきっぱりと非戦の意志を伝えます。

 映画を見た後、近くの苗羽(のうま)小学校田浦分校を訪ねました。1971年まで実際に使われていた校舎が公開されています。「岬の分教場」のモデルになったところです。

 映画はあくまでも映画であり、現実ではありません。壺井栄の原作にモデルがあったのかどうか知りませんが物語であることには変わりがありません。しかし、いつの間にかぼくはそのことを忘れていました。

 たった一日しか滞在していない島なのですが映像に出てくる風景も登場人物も何かとても懐かしく感じられるのです。

 寒霞渓を遊覧して帰りのフェリーに乗りました。遠ざかっていく島影を見ながら今日の映画のシーンを次々に思い起こしていました。

 大石先生と12人の先輩たちに55年ぶりに再会して、今までよりはずうっとこの方たちを理解することができたのです。小豆島で『二十四の瞳』を見た満足感でいっぱいでした。

 今、壺井栄文学館で買ってきた『「二十四の瞳」からのメッセージ』(澤宮優著 洋泉社)を読んでいます。映画ももう一度きちんと見るつもりです。木下恵介という人のメッセージを確かに受け取りたいと思うのです。

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