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蝉の鳴き声が響き渡る郊外の住宅街で、一人の男性が亡くなっていたのです。

“亡くなっていた?”

独居老人の孤独死は、増加しているのは皆さんもご存知ですね。

ですが死後7日間、亡くなっていた事を、同居していたお母さまも気づかなかったのです。

“なぜ?”

同居しているのに7日間も気づかないなんて、そんな事はないでしょう!

普通は、そうですよね。
しかし、最近はこんな出来事が身近で頻繁に起こっているのです。

最近は、ニートと言う言葉が頻繁にメディアに登場していますが、ニート的な存在(鈍ら者)は、もう数十年も前から多く存在していたのです。
ある意味無責任な、社会生活を送ってこられた高齢者が現在のニートの原型となり、そのような社会人の遺産がニートと言う形に表れてきたのかもしれません。

現在、行政もニート対策に取り組みだしてきていますが、実は根源はもっと深い所にあるのでしょうね。
実際に、今回の故人は同居しながら家庭内での会話は全く無く、離れの自室にはご家族といえども一切立ち入らせなかったようです。
室内に勝手に入ろうものなら、暴力を振るっていたそうです。
ですから死臭が酷くなるまでは、お母様も怖くて声を掛けられず、発見に至らなかったのです。

“えっ!68歳の高齢者が家庭内暴力?”

一般的には、考えられない事なのですがこのような事例の相談は、行政の相談コーナーには無数に入っているのです。
登校拒否、引きこもり、家庭内暴力など若い人達の問題が先に取上げられて、いい年した大人の問題に手が回らなかったのでしょう、しかしこの問題で精神的に参っている方の数は想像を絶するものがあると思います。

お母様は、息子が怖くて最近まで年金を使い果たしながら、息子に言われるがままに物を買い与えていたのです。

「かわいそうに、私のせいで息子を死なせてしまったのです・・・」

お母様は、酷い仕打ちを受けながらも息子をかばっておられました。

生前は、息子の事を鬼のように言っておられたようですが、いざとなったらやっぱり息子なんですね、数十年も経つと自分が甘やかせている事にも気づいていないのです。


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家の裏にある離れのゴミ屋敷が故人の住んでいたお部屋でした、室内には床は無く雑誌や空き缶が混在しており、警察が発見後もご遺族は恐ろしくて一切部屋には入れない状況で、テレビがつけたまま状態で放置されていました。
私はお部屋に入り見積をし、テレビを消そうとしたのですが、あまりにも酷い状況でテレビの場所までたどり着けませんでした。

現場の作業も困難を極めました。

室内を通って、運びだす事は困難なくらいお母様が住んでいる部屋も物が犇めき合っていて、その部屋の中を死臭の漂うゴミを通す訳にはいかないのです。
そんな事をしてしまうと、家全体が住めなくなってしまいます。

建物の裏の路地に回り、窓を壊しゴミの壁を崩しながら少しずつ路地を通って裏の道路に止めたトラックまで運び出すしかないのです。

少しずつ、延々10時間かけて延べ6トンもの遺品を運び出しました。

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言い方は悪いですが、息子さんが先に亡くなってくれた事はお母様にとっては精神的には大きなご負担が無くなった事になり、客観的な立場の私たちには良かったですねと言いたいところでした。

このブログのような現実は、皆さんの周りにもあるはずです、問題を先送りせず誰かが取り組まない限り、高齢者が犠牲になっているのです。

身内の事は、身内が対策を練らないと誰も助けてはくれません、早い段階での親族での話し合いをもたれる事をお勧めします。





コメント ( 15 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
68才になっても… (Unknown)
2006-07-30 00:35:57
結局ひきこもったまんまだったんですねぇ。

高校中退後ひきこもるようになった息子も今年で22になります。

同じく離れに(元は物置だったところを息子が改造)立てこもり中に入れてくれず。

何を言っても逆効果、いつかは立ち直ってくれると信じて見守るしかないと思ってましたが…息子の末路もこうなるかもと思うと死んでしまいたいです。
 
 
 
お疲れ様です。 (三色アイス)
2006-07-30 03:04:33
不動産収入がある家庭なら解りますが、

少ない親の年金をアテにするのは異常ですね。

糞尿煮ちゃった人もそれ位の年代ですし、

脳内の老化も関係あるかもしれないけど、まだ腕力がある分始末が悪いですね。

 
 
 
たまには愚痴でも (たま)
2006-07-30 16:27:29
”68才になっても・・・”のコメントを書かれた方へ

一人暮らしで、ずっと結婚せず、仕事も何をやってるかはっきりせず・・・という人を知っています、遠い親戚ですが。

子供のころ、話しかけてもずっとテレビを見ていて無視するようなこわい感じの人でした。



そのお母さんはすごく厳しい人でした。結婚する予定の人と少し住んでいましたが、お母さんが気にいらなくて追い出してしまったと聞いています。



でも、久しぶりにあったらその人が変わっていたんです。

その人は体が悪くなって車椅子でした。で、家の母の病気のお見舞いに来てくれたのですが、良くしゃべる良く気のつくいい人に変身していました。



その人のお母さんも病気になったし、長年住み慣れた家も手放したし、いろんなことがあったんじゃないかと思います。



息子さんだって、このままでいいとは思っていないと思います。変わるきっかけがつかめないんじゃないかなと思います。

まだ22なんだから、末路なんていわないでください。



あせらずゆっくりやって行きましょう。私も解決しなければいけない大きな問題を抱えています。でも、みんなには”あきらめるな”と、いわれます。



私がいつも言われている言葉、ことを急がず、あせらず、誠意をこめて・・・だそうです。



たまには、愚痴でも言いながら、でも歩みを止めずに・・・結果として少しでも前にいけたらと、思います。



・・・それと、勝手に押しかけヘルパーをしているおばあちゃんに3日ぶりに会えました。良かったーーー!いい加減に補聴器つけてくれよー。こういうのもひきこもり?
 
 
 
68歳になっても・・・ (胸の痛む母)
2006-07-30 16:38:59
私にも大学中退後、仕事に就かず、何もしようとしない娘がいます。先の見えない今、どうしたらいいのか、わかりません。他人事で無いな、と胸が苦しい毎日です。突き放すことも必要なのでは、と、最近思い始めています。どうか、何でもいいから、やる気になってもらえたら、と祈る毎日です。
 
 
 
(Unknown)さま (管理人)
2006-07-30 16:52:12
コメント有難う御座います。

勇気を出してください。

息子様は、きっかけやチャンスを自ら掴めないで悩んでいるだけですよ、根気よく諦めないで会話をし続けて下さい。

逆効果では、有りません継続していく事で、少しづつ変ってきますよ。

まだまだ、若いのですから5年後に再スタートしてもまだまだ間に合います。

諦めず、根気よく長期戦で望んでください。







 
 
 
(三色アイス)さま (管理人)
2006-07-30 16:56:17
死の原因は分りませんが、息子さまの運命だったのでしょう。

まだ、他人様に迷惑を掛けていなかった事は、救いです。

息子さんは、自分が悲劇のヒロインのようなつもりだったのかもしれませんね。
 
 
 
(たま)さま (管理人)
2006-07-30 16:59:35
”ことを急がず、あせらず、誠意をこめて・”



その通り!

この気持ちの持ち方は大事ですね。

 
 
 
(胸の痛む母)さま (管理人)
2006-07-30 17:05:59
まだまだ時間は有ります。

少々突き放す事は、全くマイナスでは有りません。

人間は、切羽詰ったときに始めて気づく事が多いのです、突き放すことを親が躊躇している事は、子供の成長にとって少しのプラスにもなりません。

これは、全ての人に共通して言えます。

このままだとまずいとお思いでしたら思いきって、行動に出てください。



その様子をしっかりと見ていてあげる事は忘れないで下さいね。



親の忍耐が強ければ、子供は変ります。
 
 
 
皆様へ (nori)
2006-07-30 21:51:56
自分の兄も長年仕事もせず、単に家を出るのは

パチンコなどのギャンブル。

その頃はニートという言葉はなく、プチ?ニートの

はしりだったのでしょう(笑)



借金ばかりして暴力をふるって兄弟や家族はては

祖父母まで金をむしり最悪でした。



でもある時、私は祖母の涙を見て自分が犠牲になれば

平和になるんだと考え・・自分がやっとの思いで

蓄えたお金で借金を清算し、そして兄と話しあいました。



そしてあれから数年たって今はなんとか普通に数十年

働き、家族もいます。



自分はお金を失ったし、いまだに独り者ですが、

それ良かったんだと言い聞かせて生活しています。

「生きてるだけで丸儲けです」



皆さんあきらめずにがんばって下さい。

心は必ず通じるはずです。



最後に、ブログ主様

長々と申し訳ございませんでした。



nori
 
 
 
一度は突き放したのです (22の息子の母)
2006-07-30 22:54:38
そしたら息子は祖父の元へ行き完全に引きこもってしまったのです。

私と一緒の時は不登校ではあったけど、こもってはいませんでした。

今となっては会話どころか会うことすら難しい状況です。

たまに見かけると髪は伸び髭も伸び色も白く痩せ…素直だった子供の頃を思うと辛くて涙がとまりません。

甘やかしてると言われますが、もし離れを壊すなど強行手段に出ればきっと行く末はホームレスでしょう。

せっかく皆様に暖かい言葉をかけていただいたのに、こんなことしか言えなくて申し訳ありません。

 
 
 
Unknown (櫻澤)
2006-07-31 01:23:21
ニートかあ...

わたくし幼稚園の時点で既に母親に「おまえは18になったら追い出すから」と宣言されていました。

まあ進学なり就職なり、意思決定をしておけという意味でしたが。

非常に怖い親でしたので「そうあらねばならぬ」との意識を強く持っていたものでした。

酷い親だなあとずっと思っていましたが、昨今のニート話を聞くとまあまあいい親だったのかもしれないと

思うようになりました...
 
 
 
胸痛むお母様へ (ゼロラウンド)
2006-07-31 03:53:01
初めまして



私がインドで初めて知り合った、元引きこもりのヒトは、15歳から22歳までこもってたそうです。驚いて、「どうして?ずっと家にいるのも大変でしょ?」と聞くと、「色々、嫌なことがあったから」とだけ答えました。何故か、思い立って、住み込みで、自動車の組立工を3ヶ月して、お金を貯め、海外旅行へ出たという青年でした。特に、若いって、将来、どう変わるかわからないと思います。見切るのは早いと思います。



あと、NHKで、若者達が奈良県で合宿して、ひきこもりから離れていく姿を見ました。



http://www.jiritsu-juku.jp/modules/tinyd1/index.php?id=18



他にも、たくさん支援サイトがあるようです。



http://pazuru.skr.jp/hiki/dasyutu-6.html



どうぞ泣かないで。一人じゃないです。

 
 
 
身内だけで抱え込まないで (てるプー)
2006-07-31 08:46:29
22の息子の母さんへ

ずっと苦しんでこられたのですね。。大変な心労だとお察しします。息子さんはまだ22歳、人生これからです。どうか あきらめないで下さい。

保健所や精神科クリニックなどにも相談されましたか?ひきこもりの親の会の問い合わせ先や訪問相談を受け付けてくれる社会資源の情報を得られると思います。また 息子さんへの関り方のヒントになるものが必ずあるはずです。問題と正面から向き合うことは 大変でしょうけど 先送りにしても時間だけで解決できるものではありません。身内だけで抱え込まずに 利用できる社会資源を利用して 同じ問題で悩む人達の力を借りることから行動して下さい。たとえ時間がかかっても 今の状況から抜け出す力が 息子さんの中に必ずあると信じて向き合ってください。子供を信じる親の信念と忍耐力が 子供の成長を必ず促します。
 
 
 
たまにも・・・います (たま)
2006-07-31 13:11:54
22の息子のおかあさまへ



自分一人で抱え込もうとしないで。

他人にまかせてしまうことも一つの解決方法になると思います。



私は、勝手に義姉の電話ヘルパーをしています。

彼女は病院に通いながら週に何日か仕事をしています。つらいことや苦しいことがあると電話をかけてきます。身内はみんな見放していて、”あいつは怠け病だ”、”よくあいつの言うことを聞けるなあ”なんていわれますけど、私は血がつながっていないからこそ冷静に話が出来るのかもしれません。



”誰かが私のことをこう言った、もう仕事に行きたくない”なんていう愚痴をよく聞いてあげて、その後、どうしたら良いかなんて話をする。話をしているうちに、自分にもあることだな、と気付かされることがあります。



そういう人は傷つきやすいのだろうと思うのです。そうなる前に何かがあったはずです。すごく小さなことだったんだけど、でもそれは”その人にとって”は耐えられないことだったんだと思うのです。



ひきこもったときのことがわからないので最後は”おかあさんがんばって”というありきたりのアドバイスになってしまいますが、22歳の息子さんの”天の岩戸”を開くのは赤の他人かもしれません。恥ずかしがらずに公的な場所に相談されるのも一つの方法だと思うのです。
 
 
 
皆様へ (管理人)
2006-08-01 14:33:41
参考になるご意見有難う御座いました。

今現在悩んでおられる方も参考にされて、ひきこもからご家族を立ち直らせる事が出来ると良いですね。



このブログを通して一人でも、救われる方が有れば幸いです。
 
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