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「3時間頑張ってみたけど駄目でした・・・。」

ある方からのお電話で私は、大阪のマンションに伺いました。

「私は、3年ほど前から母親のマンションに入ったことが無いのです。」

私は、この娘さんの言葉を「不思議なことを言う人だなぁ」と思いながら聞いていました。

それから2人でマンションの入り口まで行って分かったのですが、お母さんはドアを開けてくれないのです。

年齢は、65歳で5年前にご主人を亡くされてから外出をしなくなり、家族や親戚と全く顔を合わさなくなってしまったらしいのです。
食事は、誰もいないうちに買い物に行っているようなのですが、ご近所に聞いても最近有った人がいないという事。

ゴミを出している形跡も無く部屋の中はとんでもない状況になっているようで、病気になるんじゃないかと娘さんも気になって、週に3度は来ているようなのですが返事のみでドアを一切開けてくれないようです。

「お部屋の片付のお手伝いをしに来ましたので少しドアを開けてくれませんか?」

私が声をかけてみました。

「・・・・・・・・・・」

全く返事がありません。

もしかして・・・万が一のことも考えて声をかけ続けましたが全く返事がありません。

娘さんに聞くといつもこんな感じで1時間以上呼んでいるようです。

私も、何とかしたい思いで2時間声をかけ続けました。

すると、突然

「帰れ!二度と来るな!」

という声が中から聞こえてきたので私は、びっくりしてドアから思わず後づさりしてしまいました。

「病気になってはいけないので、お掃除だけしましょうね」

など、色々と声を掛け気持ちを落ち着かせようとしたのですが、その後は一切しゃべってもらえませんでした。

片付けるどころではなく、どうする事も出来ず3時間後そのお部屋を後にしました。

・・・・・

その後、3ヶ月が経ち娘様からお電話がありました、

「母の部屋の遺品処理をお願いします・・」

1週間ほど前から返事が無くなり、3日前にご近所からの異臭の苦情で警察が窓から入ってみると、すでに・・・・・だったようです。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


決してほったらかしにしていたわけでもなく、気にも掛けていたのにどうする事も出来なかった、私も娘さんと同じ虚しさでいっぱいになりました。

独居老人の増加の中には、こんな実例も多いのが現状です。
「まだ大丈夫だろう」なんて言っていないで、できるだけ孤独感を感じさせる前に対策を考える事がますます重要になってきています。













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