ポンペイ展 堪能しましたぞよ２

「アレクサンドロス大王のモザイク」は、イッソスの戦いでペルシャ軍と戦う様子を描いたとされるモザイク画。横5.8メートル、縦3.1メートル、数百万個もの石片を使って描かれている。東博に実物の展示はなく、映像と床に貼られたシールからイメージするかたち。所蔵するナポリ国立考古学博物館は今年年末の完成予定で、現在鋭意修復中。作業は来館者がみられるようになっている、とのこと。そういえば、グリニッジの大学で見た壁画も、修復中を公開して寄付を募っていた。

OGPイメージ

グリニッジに遠征 - kebaneco日記

最寄り駅から地下鉄ジュビリーラインで1駅、ウェストミンスターで降りてボート乗り場へ。往復チケットを買ってグリニッジまで1時間のテムズ川下り。...

グリニッジに遠征 - kebaneco日記

 

 

ナイル川風景

アレクサンドロス大王のモザイク画の手前の敷居に描かれていた風景。コブラvsマングース、カバvsワニ、のモチーフが目を惹く一方で、描かれた二羽のカモが素晴らしいと目を奪われる。

 

マングースが猪みたいじゃん、とか不謹慎な発言をした還暦2名（笑）

 

イタリアにはワニはいないだろうに、首の辺りに皺が寄ったりしてるなどリアル。この時代のエジプトは、地中海の反対側のイタリア半島にまで影響を及ぼしていたのだということがよくわかる。と同時に、これって日本画にとっての虎みたいなもんかなあ〜、それにしてはこっちの方がかなり本物に近いじゃないか〜、とも思った。

 

とにかく素晴らしいモザイク画の数々、数ある素晴らしいフレスコ画が霞んでしまったほどだ。モザイク画もフレスコ画もここまでの状態で保存されているのが、大規模な火砕流でポンペイを埋没させたからだと思うと複雑。ちなみに大プリニウスが亡くなった日の様子を甥の小プリニウスが友人のタキトゥスに送った手紙に、西暦79年のヴェスヴィオ火山の噴火の様が詳細に描写されている。そこから、大量の軽石や火山灰を高く噴き上げる大規模な噴火のことをプリニー式噴火というようになったらしい。以前山梨県の環境研究所の仕事をした時に、火山について勉強させられた、その時に出てきたなぁ〜と思い出した（笑）。

 

ただこの小プリニウスの手紙には、8月24日に火山が噴火したと書いていたらしい。が、2018年の発掘調査で壁の落書きから噴火発生日が10月ではないかということになり、今までいったいいつ噴火したのか諸説あった、その議論を決着させたのだそうだ。ちなみにこのヴェスヴィオ火山は西暦79年以降も432年、1631年、1822年にも噴火し、1906年4月には降灰で300人の死者を出したとされている。で、その噴火でイタリア経済が大変なことになり、1908年のオリンピックをローマからロンドンに変更させる一因となった、という。1944年3月にサン・セバスティアーノ村を埋没させて以降噴火していないけど、監視体制が引かれている、日本で言うなら富士山みたいな火山。

 

伊勢海老とタコの戦い

 

猫とカモ

 

円形火鉢

 

持ち運べる青銅でできた円形の火鉢。たかだか火鉢にこんな装飾。文明の高さと財政的豊かさを感じる。ちなみに日本はこの頃弥生時代かぁ、ううむ。

 

祭壇　大理石

 

猛犬注意のモザイクの、レプリカが床に貼ってあった

 

caveが「注意せよ」、でcanemが「わんこ」、の意味。できれば二つ目のcは右前足の右隣にして欲しかったものよ、と思ったのはあたしだけか？それとも施主もそう思ったかなぁ〜、代金支払いの時に揉めちゃってたりして、とちょっと妄想（笑）

 

ヒョウを抱くディオニソス　大理石（胸から上をアップで撮影）

 

3時半ちょっと前に入館して閉館時刻の5時まで、堪能しました。平成館を後にしたら空は暗くなり始めていて、下弦の月が表慶館の上にぽっかり。

 

 

今年も友の会に入ったので、次は空也上人と六波羅蜜寺展かなぁ〜？

 

さてブースター接種日記。接種2日目の月曜日は、1日3回カロナールを2錠ずつ服用したけど、熱は37℃を下回ることはなかった。日曜日の夜は眠れなかったので、月曜日は睡魔に襲われ続け、ケバさんに添い寝してもらってゴロゴロしていた。文字通り三食昼寝付き（笑）。3日目になる今日は、まだ熱っぽいけど昨日までとは違い、調子が戻ってきた感じ。