気まま日記

私の音楽での生活、その他日常生活などの、思いついたときの気ままな日記です。

シングルマザー(未婚の母)についての考察

2009-03-15 02:50:38 | Weblog
 シングルマザー(未婚の母)という生き方があります。結婚をせず、女性が子どもを産んで育てるということです。桃華絵里さんという、女性で事業家(女性のファッショングッズを販売業)の社長さんがシングルマザーをしていて、その影響で若い人たちの間にシングルマザーへの共感が広がり、自分もそういう生き方をしたいという女性が出てきているそうです。また、アメリカでは最初からシングルマザーを志願する女性がいて、そのために知能指数が高い男性の凍結させた精子が販売されていて、それを買って妊娠し、父親なしで自分だけで子育てをするケースもあるそうです。
 かつて平成12年にNHK朝の連続TV小説で、あの大相撲横綱審議委員の内館牧子さんが脚本の、シングルマザーがテーマの「私の青空」という番組が放送されました。このあらすじは、ボクサーへの志願を諦めかけていた村井健人という男性と、漁師の娘の北山なずなという女性が結婚しようとして(結婚後は旦那が漁師を継ぐ予定で)挙式をしましたが、式の途中で指輪交換の寸前に、健人が以前上京してボクサーを目指そうとしていたボクシングジムの娘である利根川千代子という女性が式場へ来て、健人のボクサーへの夢をかなえようとして式場から健人を奪って一緒に逃げました。そのときはまだ婚姻届を出していなく(挙式後出すつもりのため)、なずなのお腹には赤ちゃんがいたのでなずはシングルマザーになり、身内でさんざん話し合った結果、なずなは自分の意志を通して中絶せず一人で育てる決心をして、子どもが生まれて太陽と名づけられました。その後、逃げた健人が東京で見つかったという情報があり、なずなは健人を追って上京して会いますが、復縁の話なども出ましたが結局はなずながシングルマザーを続け、健人と太陽は会いたいときに会うという関係でいた、という話です。
 私から見ると、桃華絵里さんの生き方を決して否定はしませんが(この方はシングルマザーでも事業家として立派にやって子育てをされているため)、今の若い人の間にシングルマザーへの志願者が出ているというのは共感できません。なぜならば、子どもは本来は両親がいて育つのが一番望ましく、母親一人では仕事をしながらの育児があまりに大変です。結局、母親は専業主婦で育児と家事をして勤めの仕事をしないというのは、父親が一家の大黒柱となって収入を得るのでできる生き方であって、シングルマザーの場合は母親が実家へ帰って実家の収入に頼るのではなく、なずなのように母親と子どもだけで生きていくには母親は必ず何らかの仕事をしなければなりません。そうなると子どもが一緒にいては仕事ができないので、必ず保育施設へ預けなければならなくなります。そういった面で子どもが小さいうちの母親とのコミュニケーションが不足し、普通の子どもに比べて母親から受ける愛情がうすくなります。
 そして、「私の青空」に出てきますが、他の子どもは両親がいるので、自分には父親がいないということが他の子と接していくうちに次第にわかり、それが負い目となっていきます。例えばこの番組では、夏休みの宿題の工作を他の子は「お父さんから手伝ってもらった」と主張するのに、太陽にはお父さんがいないため、自慢されたと思った太陽は友達の工作をこわしてしまい、なずなが強く怒って太陽に謝らせます。その友達のお母さん方となずなが相談しますが、「今回のことは止むを得ないと思うが、子どもはこれからもしばしば父親のことを必ず口にするはずで、そういったときにその都度こういう問題を太陽君から起こされては困るので、太陽君にはなずなさんからそのように指導してもらいたい」となずなは言われます。これはごもっともな話で、子どもが父親のことを口にするのはごく当然で、その都度太陽から友達をねたまれて騒ぎを起こされては、友達もその母親もたまったものではないわけです。
 私は総じて、「シングルマザー(未婚の母)」というのは女性が好んで飛び込む生き方ではなく、何らかの事情(例えば「私の青空」では、挙式の途中で夫を奪われ、そのときに婚姻届を出していなくてお腹に子どもがいた)があってそうなった場合だけ止むを得ず採るべき道と思い、一番考えなければならないのはそれが子どもにとって果たしていい道かということです。シングルマザーは子どもには全く責任がないのに、子どもに父親がいないことになります。考え方は人それぞれですが、私は好んでシングルマザーは良くないと思い、子どもは両親の元で育てられるのが一番と思います。