カードをもう一枚！？

私の営業車、助手席シートの背中には…

どこのタクシー会社もやっていることですが、
助手席や運転席の背中に、自社タクシー案内や電話番号が書いてあるカードが、
後部座席のお客様が取りやすいようにセットされています。

夕方、とある住宅地の真新しいご自宅までお迎えに上がるよう無線連絡が入りました。
早速お迎えに上がり、若奥様、乳飲み子と、３歳ぐらいの男の子にご乗車頂きました。
行き先は「地下鉄○○○駅経由で、環状線沿いのホームセンターまで」。
どうやら駅で旦那と待ち合わせのようです。

考えてみると今日は区民祭りがあり、7時から花火が上がるのでした。
花火が見れる場所まで歩いて10分ほどのところにあるそのホームセンターホームセンターの駐車場に、
旦那が出勤時にあらかじめ車を止めておき、仕事帰りに荷物はその車において祭りや花火を見て、
自宅まではその車で帰るという算段らしい…。なるほど。

待ち合わせの地下鉄駅までの間、男の子はすこしたどたどしくも
結構しっかり話ができていてめんこい。
助手席の背中にあるカードを見つけたその子は、
男の子：「おかあさん、これとっていい？」
お母さん：「１つだけね」
男の子：…ガサガサ…「ねえおかあさん、おかあさんのぶんもいもおとのぶんもとりたい」
お母さん：「１つあればいいでしょ」
男の子：「ほんとうはおとうさんのぶんもとりたい」
お母さん：「１つあればいいの」
男の子：「でもよにんいるんだし」
お母さん：「１つだけね」
私：「人数分いいですよ～」
お母さん：「（私に対して）すみません。（男の子に対して）なんて言うの？」
男の子：「…ありがと」
私：「いいえ～」
男の子…ガサガサ…「もらっちゃった」
子供は結構こういうのを欲しがります。
元々配ることを目的としていますから構いません。めんこいかったし…

地下鉄駅で無事若旦那を拾って、夕方の渋滞が始まった道をホームセンターへ…
男の子：「おとうさん、はい」さっきもらったカードを差し出す。
お父さん：「え？あ…うん。もらったんだありがとね」
男の子：「みんなのぶんがあるよ」
お父さん：「そう、もらったんだ。良かったね」
男の子：「うん！おとうさんはなびかって！」
お父さん：「これからでかいヤツ見るからね」
男の子：「やったー」

なにがあっても乳飲み子は爆睡でした。フレッシュな家族にこちらも和んでしまいましたとさ。