日々是好日記

仙台市のお隣富谷市在住「草香」のありさまです。

荘子が面白くて…。

2012年01月14日 | 本や音楽や映画のこと
立ち読みから始まる…

県立図書館で立ち読みした良寛さんと荘子に関する本が面白くて…。
その本を含めて荘子関連の本を5冊も借りちゃいました。
タクシープールでの客待ちや、待機時間中に読んでいます。いや~面白い

良寛さんは「お坊さん」だと思っていました。
長年修行したお寺を出た後、確かに托鉢で生活していたそうですが、
その時携えていた書物は仏典や経典ではなく、「荘子」だったそうです
お寺を出たお坊さんはどこかのお寺に腰を据えるのが多いようですが、
良寛さんは寺にいた事はあってもいわゆる「住職」ではなかったようです。
もっとも長く住み込んだ「五合庵」は、もちろんお寺ではありませんし、
支援が多かったのも「身分が高く、立派だから」などではなく、
たいへん人柄が良いなどのいわゆる「徳」が高いからで、
どちらかといえば「無為自然」の生き方で、老荘的です。
私は「書」を見るセンスを全く持っていませんが、
それでも独特の柔和な雰囲気は、人柄のよさを感じさせてくれるものでした。

現在では大乗仏教だけでなく、より根源的な初期仏教(テーラワーダ仏教)も日本にも入ってきているので、
それと比較すると、仏教が中国で発展するまでの間に
様々な変化があったんだなぁ…と朧げながら見えてきます。
私は研究者ではないので詳しくはありませんが、宗派が違ってもブレない所と、
初期仏教で伝えている所は、大筋で重なっているように見えます。
その重なった部分と「老荘」を併せて見ると、なるほど中国でも
「仏の教えをどのように伝えたら良いだろう?」と、多くの試行錯誤があったでしょうし、
「老荘」から見たアプローチもあっただろうと納得しました。(こういうのを「格義仏教」というそうです。)

「マンガ 仏教入門」という文庫本をもっているのですが、その前書きで玄侑宗久さんが、
「仏教を深く理解するためには、老荘思想が不可欠だと私は考えている。」
とおっしゃっていたのを思い出しました。

Wikipediaによると…(鳩摩羅什←リンクしてます)
玄奘三蔵さんによる訳経が「新訳」で、鳩摩羅什さんから新訳までの訳経が「旧訳」、
それ以前を「古訳」と呼ぶのだそうです。格義仏教は「古訳」に入るでしょうね…。

今回県立図書館で借り、一番面白かった本のタイトルをここに記して置きます。

「良寛と荘子―良寛の生き方の原点​は荘子であった!」川内 芳夫 著

興味のある方はどうぞ。

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