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電王事典「イマジン」

2008-02-01 23:46:40 | 特撮雑感:電王事典
独断と偏見による私家版電王事典、お次は「い」です。
内容は…事典と言うよりはほとんどイマジン考ですが(苦笑)。


イマジン【Imagine】未来から2007年に襲来したエネルギー体のこと。
憑いた人間の記憶にあるイメージから姿が決まるため「イマジン」と呼ばれる。

憑依と契約:一般編
契約前のイマジンは実体がなく、劇中では蛍のような小さな光として表現される。
人間に憑くと、人間のイメージをもとに砂の塊のような半実体として登場する(未契約体)。
その際、憑かれた人間からは大量の砂がこぼれ落ち、これがイマジンに憑かれた人間=「契約者」を見分ける手がかりとなる。
イマジンは憑いた人間に憑依することで、その体を自在に使うことが出来、憑いたイマジンを押さえ込むことは、通常の人間には不可能らしい。
劇中ではイマジンに憑かれると瞳の色が変化するという形で憑依が表現された。
また、イマジンは一度憑いた相手からは、自分の意志で離れることは出来ない。
ただし、キンタロスが本条さんを離れて良太郎に憑いたことは、本条さんとの契約完了と良太郎のキンタロス受け入れによって実現した例外だろう。
さらに憑いた相手と未契約であっても、憑いた人間が死ぬとイマジンも消滅する。
これはイマジンが憑いた人間の記憶からイメージ化されて、存在の根拠を得るためらしい。
イマジンは憑いた人間と契約を結んで実体化し、契約を完了することで契約者がもっとも執着する時間の記憶を思い出させ、契約者の記憶を介して(契約者の体に通路を開いて)過去へと飛ぶ。
イマジンは往々にして勝手な解釈で契約を完了しようとし、契約者の望む形とは全く違うイマジン的契約完了も多い。
ひどい例では、殺さない程度に契約者を痛めつけ、無理矢理過去への通路を開いたイマジンもいる。
そうして過去へ飛んだイマジンが、その後も契約者とつながっているかどうかは、劇中では不明。
イマジンが人間の記憶を借りて存在しているなら、実体化した上で過去に飛んだとしても、契約者と無関係になるとは考えにくいが、はたして…?

憑依と契約:良太郎の場合
さて、主人公良太郎に憑いたイマジン、モモタロス・ウラタロス・キンタロス・リュウタロスは、良太郎が望みを言わなかったために未契約体の状態である。
未契約体(砂の状態)のイマジンは、時の列車デンライナー及びステーションであるキングライナー内においては仮想実体を得られる模様。
また、良太郎に同時に4体(実際には最高6体)のイマジンが憑いたことから、人間1人に憑くイマジンは必ずしも1体とは限らない。
さらにジークが登場したことで、イマジンは妊娠中の女性に憑くと、その胎内の赤ん坊にも同時に憑くことが出来、さらには赤ん坊に憑くことで他のイマジンにはない能力が得られるらしい。
驚くべきことに、ジークは契約者である赤ん坊だけでなく、契約を結んでいない良太郎にも簡単に憑依し、なんと電王ウィングフォームへの変身までとげている。
イマジンは同時に複数の人間に憑くことが可能なのか、それともこれはジークだけの特殊能力なのか、残念ながらよくわからない。
ところで、劇場版では一時的記憶喪失となった良太郎に、モモタロスが憑けなくなった。
人間の記憶を媒介とするため、記憶喪失などによって関係が不安定になると、憑依できなくなるらしい。
その際、なぜかモモタロスは過去の良太郎(小太郎)には憑くことができた。
少々異なるが、愛理さんの婚約者である桜井侑斗(大)と契約したデネブが、その過去の桜井侑斗(小)に憑けることから、イマジンは一度憑いた相手なら、その過去(イマジンと出会う前の時代の契約者)には憑依可能らしい。
これは、幼い頃から契約者の中で培われた、おとぎ話などのイメージを借りてイマジンが姿を現すことと関係があるのかもしれない。
契約者の中にイマジンの姿の共通イメージがあれば(意識しなくても記憶のどこかにイメージがあれば)、憑依可能なのではないか。
しかし、そうなると劇場版後、一緒に戦っていない(少なくとも良太郎の記憶に残っていない)ウラタロス・キンタロス・リュウタロスが一時消滅したことの説明がつかない。
イマジンは幼い頃からの契約者のイメージを使うので、イメージを形作った時期に近い過去にさかのぼるほどより強固に存在できるが、現在においては日々イメージを形作った時期から遠ざかるために、憑依から時間を経るほど契約者との関係性が不安定になるということも考えられる。

実体化
イマジンは契約者との「契約」によって実体化する。
ところが、劇場版ではモモタロスをはじめウラタロス・キンタロス・リュウタロスが過去の世界でなぜか実体化した。
テレビ放送では、やはり理由不明のままモモタロスたちが過去の世界で実体化し、そのまま現在の世界に戻っても実体化したままだった。
現在での実体化は、イマジンを統括するカイがすべてのイマジンを実体化させたので、その影響で実体化したと考えられる。
しかし、劇場版の実体化や、過去の世界でのモモたちの実体化については、理由がよくわからない。
これまでにイマジンは契約を交わし、契約を完了することで過去に飛んできた。
モモタロスたちは、過去の世界に行ってもデンライナー内にいて、良太郎に憑依して電王となって戦っていたため、過去の世界でデンライナーから降り立つことはなかった。
しかし、実は過去の世界においてはイマジンは契約の有無に関係なく実体化するのではないか…と、ひそかに思っている。
「過去の世界」は実はデンライナー内と同じ扱いなのでは…と思うが、今ひとつよくわからない。
イマジンの実体化の最後の条件は「記憶」を積み重ねることによって自らの「過去」を形作り、その過去を土台として契約者の記憶に頼らず「実体化」するというものらしい。
テレビシリーズの最終回では、カイとすべてのイマジンが消滅した後も、自らの「過去」をつくりあげたモモタロスたちが「自分の時間」を手に入れて「実体化」した。
ということは、モモたちの第48話での実体化は、4タロスが実体化に必要な「過去」を手に入れたという意味だった可能性が高い。

イマジン=今人?
「イマジンは自らの記憶をもたず、今のことしか考えられない」とは、イマジンに指令を出すカイのなじり文句である。
イマジンたちは記憶=過去を持たないために、その存在は憑いた人間(契約者)の記憶に依存している。
契約者が何らかの理由でイマジンを忘れてしまったりしてつながりが途切れると、イマジンは消滅する。
ジークは憑いた赤ん坊の記憶が塗り替えられたことで消滅の危機を迎え、ウラタロス・キンタロス・リュウタロスは少し過去の良太郎に憑いたために現在の良太郎とのつながりが不安定になって消滅の危機を迎えた。
契約者とイマジンとの関係が非常にデリケートであると言ったのはオーナーだが、その一方で…桜井侑斗(大)と契約したデネブが、その過去である桜井侑斗(小)には違和感なく憑ける。
また、劇場版では一時的な記憶喪失のために良太郎に憑けなくなったモモタロスが、なぜか過去の良太郎(小太郎)には憑けた。
イマジンは一度憑くと、その契約者の過去であれ憑依可能らしい。
これはイマジンのイメージを作った幼少期に近いほど、イメージが鮮明であるためだと思うが、劇中では理由の説明はなかった。
イマジンは「過去」=「生きてきた時間の記憶」を持たないから「今人」である。
逆を言うと、存在を縛る「過去」がないため、「自分は強い」と信じるものほど強かったり、「僕がモテるのは生まれつき」と信じるものは女の子にモテまくるなど、イマジン自身の「自分をイメージする力」は、そのイマジンの能力に影響をあたえている可能性が高い。
しかし、「記憶を積み重ねた時間」=「過去」は存在の土台である。
イマジンはその土台を持たないために、人間の記憶に頼らないと存在を保つことが出来ない。
そこで人間の記憶を仮の土台として、そのイメージを具現化することで存在の根拠を得る。
イマジンは過去を破壊すること(実際には分岐点の鍵を消滅させて自分たちの未来へ現在をつなぐこと)を目的として、過去へと飛んで破壊活動を行うが、破壊活動によって過去に時の砂漠の状態を作り上げることが、どうしてイマジンの未来につながることになるかは実は良くわからない。
「過去を手に入れる」ことは、本当にイマジンが存在する未来につながるのだろうか?

イマジンとカイ
イマジンを統括するのはカイと名乗る特異点の青年である。
カイはイマジンの頭の中に直接指令を出すことができると、リュウタロスが証言している。
しかし、カイの指令に従うかどうかは、イマジンの気持ち次第で、モモタロスたちのようにカイの指令を無視したり、デネブのようにカイを裏切るイマジンもいる。
カイはイマジンに指令を送ることはできるが、イマジンの意志や行動を操ることはできないらしい。
その一方で、ウルフイマジンは過去に飛んだ後、カイ(当時本編にはまだ登場していない)からの指令が届かなくなり、途方に暮れて吼えまくった。
どうやらカイの指令は、かなり詳細かつ具体的らしい。
ところが、カイに対するイマジンたちの態度は…はっきり言って悪い。
「ろくでもない特異点」とカイをなじるイマジンがいたり、カイがイマジンを素手で消滅させるシーンがあったことを考えると、カイとイマジンの関係はかなり険悪らしい。
イマジンは、イマジンの世界の特異点であるカイのおかげで存在できているらしい。
カイのいた未来(イマジンの世界)は、どのくらい未来かはわからないが、おそらく何らかの理由で消滅し、どうも忘れっぽいカイでは、特異点なのに修復が出来なかったらしい。
そこで、自らの世界消滅の原因であろう2007年にイマジンたちを送り込み、過去を手に入れるためにカイはイマジンに作戦を授けては「分岐点の鍵」を消して未来を手に入れようとした。
イマジンは、必ずしもカイの言うとおりには動いていないようだが、多くのイマジンはカイの命令通りに動いて現在をイマジンの未来につなげようとがんばった。
イマジンを指揮し統括するのは、嫌われていてもやはりカイしかいない。

4タロス
敵であるイマジンの力を利用して、イマジンを倒すヒーローが電王である。
モモタロス・ウラタロス・キンタロス・リュウタロス、それぞれのイマジンの力を「憑依」という形で借りてイマジンを倒すのだが…どうやら4タロスは誰一人としてイマジンを倒すことを「同族殺し」とは感じていない模様。
過去を持たないイマジンは、もともと「仲間」という意識が薄いらしい。
当初良太郎に憑いたモモタロスは、良太郎が特異点だと知って、憑いてしまったことを後悔していた。
最初こそモモタロスは自分の不運を嘆いたが、電王として戦うことに喜びを見いだし、その後はイマジンとしての仕事(過去を破壊すること)をしようという雰囲気は完全になくなる。
その後、ウラタロスは良太郎に憑いたのは特異点なら消えずにすむと思ったとさりげなく告白している。
特異点である良太郎は、イマジンが「過去を破壊」したとしても、良太郎の記憶によって修復されるためにイマジンにとっては「せっかくの破壊を無に帰する」契約者であることになる。
また、だからこそ憑いたイマジンにとっては、特異点に憑いていれば消滅の可能性が薄くなる。
そのかわり、一度憑くと離れることが出来ないようだが、ウラがそれを気にしたとはあまり思えない。
さらに言うと、ウラタロスは契約しようというそぶりもなく、過去を破壊…というイマジンの仕事も最初からやる気なしだった。
良太郎に消滅の危機から救われたキンタロスは、むしろ「契約者の望みを叶える」ことを目的としており、「過去を破壊」するつもりは最初からなさそうだった。
リュウタロスだけはカイからの直接の指令を受けて良太郎に憑いたが、結局カイの命令を無視し、カイとは敵対するようになった。
良太郎に憑いたイマジンは、「過去を破壊」しようとしない変わり者ぞろいなのがよくわかる。



というわけで2月1日記す。
事典と言うよりは考察覚え書きみたいですが(苦笑)。
ご意見・訂正、追加項目などございましたらコメントにお願いします。

2月2日、「言葉が難しい」というご指摘を受けて表現を一部修正しました。
sorcererさんありがとうございます。

2月5日、この記事を電王事典「イマジン」と改題して、電王事典「い」を別項としました。


風水

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ほらほら、あれも(笑) (りょう)
2008-02-02 09:20:20
風水さん、こんにちは。

すごいですね~、イマジンだけでこれほど考察できるなんて。
ところで、風水さん、

「い」といえば、

デンライナーのイスルギとイカズチもありますよん。
それでは、「う」も楽しみに待っています。
私も探しておきます(笑)。
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すごいですね~! (けろりん)
2008-02-02 15:07:25
風水さん、こんにちは!

「あ」がすごく細かかったので、このくらいでずっといくの?と思っていたのですが、今回も本当、よくできていますよね。

イマジンだけでこんなに書けるってすごいです。
改めて読み直して、頷きまくっていますよ~。

これ、文章力がないと書けませんね!
私では絶対に無理です(笑)。

「う」は何がくるのかな♪
あ、メインキャラがいましたね♪

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すごい! (sorcerer)
2008-02-02 18:31:51
風水さん、この考察は、すごすぎですー!

私の様に頭の悪い子にでも分かるように
か、簡易版も・・・書いて欲しいなぁ(汗

小さい子が読んでも分かるように「ひらがな」で(笑)

というのは冗談ですが、うーんやっぱり私には難しいかも(@△@;)

すみません、頭悪くて。。。
普段あんまりモノ考えないので(汗(汗

うは青くて可愛いアイツですね!
楽しみにしてます♪
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電車の名前がありましたか! (風水)
2008-02-02 19:41:14
りょうさま

抜け作の私にいつもご指摘ありがとうございます!
完全に忘れていましたが、電車の名前がありましたね!!
また改めて追加したいと思います(苦笑)。

イマジンは…今まで考えていたことをちまちま書き留めたのですが…あまりにも長いのに自分でもくらくらしました。
推敲…とかいう以前に読み直すのが嫌になったりして(苦笑)。
もうちょっとコンパクトに書く練習もしたいと思います。

「う」のアイデア、ぜひぜひよろしくお願いします。
どうも私は肝心がころっと記憶から抜けているようですので…。
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無駄に長くてすみません (風水)
2008-02-02 19:45:47
けろりんさま

いや、細かいというかしつこいというか…(苦笑)。
無駄に長くて申し訳ない限りです。
文章力は…イマイチなのでわかりにくかったのでは…どきどき。
イマジンって結局何だろうと思っていたので、自分で考えながら整理していった…というのがこれなんです。
見直しもろくにしていなかったので、読み直すとかーなーり冷や汗ものかも(苦笑)。
正確さの保障がないので、あんまり信じないでくださいね~。

「う」には青いメインキャラがいます。
まだこれからどう書くかを考えようというところです(苦笑)。
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読みにくかったですね、すみません (風水)
2008-02-02 19:50:09
sorcererさま

すみません、無駄に長い上にやっぱり読みにくかったです(苦笑)。
ご指摘を受けて、もうちょっとわかりやすく…と少し修正しました。
簡易版ですか!
あー…もう少し整理してから挑戦してみます。
そうですよね、自分でも読む気をなくすこの長さですから(苦笑)。
短くまとめる努力が必要ですよねえ。

「う」には女の子に近づくことが犯罪だと言われた青いのがいます。
まだ何にも思いついていないので、どう書いて良いのやら…。
まあ、のんびり考えることにいたします。
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すごい (honey)
2008-02-02 22:32:01
風水さん、こんばんは。

イマジンへの鋭い考察、公式以上の素晴らしさに
電王愛を感じました。
タロスたちがかわりもの、というのには納得ですね。

最初のころ、イマジンは未来人ときいて
いったい何がどうなったらあんなの(見た目モモとかウラとか)
になるんだろう・・と思いました。


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愛はあっても鋭さはないかも(苦笑) (風水)
2008-02-02 23:28:37
honeyさま

ありがとうございます、愛だけはあるのですが…鋭さにはイマイチ自信がありません(苦笑)
でも、どうしてだろう…というのは最終回を見た後もずっと考えてました。
そもそもイマジンって何???
結局何なのかがよくわからないので、1年間見て思ったことから答えを探そうと思ったのですが…答えになっている気がしません(苦笑)。

イマジンが未来人というのは、私も不思議に思いました。
何しろあの見た目だし、未来人が人間とは思えないあたりがなんとも…一体どうなってるんだと思いましたよね。
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