10年介護した母が2月に入院。6月に亡くなり、ああしてあげれば良かった、こうしてあげれば良かった、と後悔。涙しない日のなかった一年でした。
月曜日から療養病棟へ移る予定だった母。
昨日 39℃の熱があり、療養病棟行きは中止になった。
昨日の夕方、医師から、「抗生剤を使います。蘇生はしません。療養病棟は中止になりました。」と、不機嫌そうに電話があった。
私だって、同じ料金ならきれいで広い方へ移りたいわ。
でもこのまま3ヶ月が過ぎたらどうなるのだろうか?
夕べは寝ずに今朝4時過ぎまで起きて、病院からの連絡を待っていた。
結局 また持ち直したようだ。
早く母の様子を見に行きたかったが、あまり早く行っても、また邪魔になるだろうと思い、10時まで待って病院へ行った。
熱が少しあるそうだが、何とか落ち着いていた。
明日はまた重症部屋から大部屋に移されるかも知れない。
今日も母は私が行っている間は落ち着いていた。
私が行く前に、発作らしき物を起こしたようで、口元と髪の毛が汚れていたが、これはいつものこと。
でも、不思議にここ数日は、私がいる間はほとんど発作らしき物を起こさない。
6人部屋で、みんな老人なのに耳が良く聞こえる人ばかりだから、夜はかなり迷惑をかけていることだろう。
昼間行った時に、「空きが出たので、来週の月曜日に療養病棟へ移ることになりました。」 と看護師から言われた。
今の大部屋は古くて6人部屋で空調も悪いので昼間はとても暑い。
料金が変わらないと言うことだから、新しくて4人部屋の療養病棟へ早く移ったほうがいいだろう。
そして夜また行くと、母が少しだけ緑色の物を吐いたらしく、汚れたタオルが置いてあった。
やはり眼と口は開いて、意識があるんだかないんだか?
入院してから毎日 母の顔や手足の写真、それに動画を撮っていた。
2ヶ月過ぎたから、毎日は止めて何日かおきにしようと思ったのだが、やはり撮ってしまった。
私が1時間いる間、いつもやったことがないのに、2~3回 しゃっくりのようなことをした。
大丈夫か? と思いながら帰って来た。
落ち着いているから、今日は2ヶ月ぶりに化粧を落として寝ようかと思った。
ところが、22時半過ぎ、病院から電話が・・・・・・。
「先ほど、少しですが吐いて、酸素も少なくなり、血圧も少し低くなってしまいました。今はまた落ち着いていますが、来ていただく場合、どのくらいで来られますか?」
10分かからず行ける、と話したが、再度電話があるまで待っていて果たして間に合うのだろうか?
大部屋からまた重症部屋に移されているそうだ。
朝早いのですでに寝ていた息子も起こした。
「電話くれるって言うなら、待っていた方がいいんじゃないの?」 と息子に言われ、待つことにした。
途中で電話が来るかも知れないのに、頭を洗い、化粧を落として再度化粧。
でも、涙でまたひどい顔になっている。
昨日、妹が元気だと聞かせたからいけなかったのだろうか? と、また後悔。
妹のところへ行かなければ良かった。
お願い! 来週、きれいな病棟へ移るまで頑張って!
母が入院してから2ヶ月が経過。
入院直後から、いつ逝ってもおかしくない、と言われ続け、2ヶ月が経ってしまった。
昼前に病院に行ってみると、今日も母は落ち着いていた。
眼と口を開け、まるで意識があるような・・・・・・。
手を握って離そうとすると、ほんの少しだけれど、握り返してくる感じがする。
隣町の叔母から、「この世にまだ思い残すことがあるのでしょうね。」 とメールが来た。
そうかも知れない。
だとすると、何なのだろうか?
重度知的障害の三女のことか?
でも、年末に会いに連れて行ったときはすでに妹のことは忘れていたし。
この世に未練があるのか、あの世が混雑しているのか・・・・・・。
母が落ち着いているので、今日は午後からお世話になったショートステイ先へ挨拶に行った。
亡くなったら挨拶に行くと話してあったのだが、母が頑張っていてなかなか行けないので気になっていた。
そこは車で30分のところだから、もし病院から呼び出しがあっても何とかなりそうだから。
でも、妹の施設へも今年になってから行けなくて気になっていた。
高速でも往復2時間半はかかるので、どうしようか悩んだが、途中で呼び出しがないことを祈りながら行ってしまった。
ショートステイ先と妹の施設の両方を回って、約5時間。
良かった、病院からの呼び出しはなかった。
ここ2ヶ月、いつ呼び出しがあるかわからないから、夜も化粧を落とさず、着替えず、ソファで寝ている。
草取りも出来ないし、お墓参りも行かれないし、遠くへは行かないことにしていたのだが、思い切って行ってやっとすっきりした。
先週はデイサービスとケアマネ、それに母が勝手に好きになって彼氏にしてしまった若い男性ヘルパーさん (他の市へ移動してしまったが) に挨拶に行って来た。
取りあえずこれで挨拶するところは全て済んだので、すっきりした。
亡くなってから挨拶に行ってもきっと話が出来ない状態になると思うので、早いうちに済ませておこうと思っていた。
ショートステイ先の看護師さんには涙ぐまれてしまい、私も我慢するのがやっとだったが。
夜、また母の病院へ行き、私の声を録音したものを聞かせた。
妹の施設へ行って来たが、妹が元気で太ってしまって困っちゃうと。
意識がないはずの母の顔が少し笑ったような気がした。
その後で、iPodで日本の歌を聴かせてみた。
何かモゴモゴ言いたそうな感じだった。
ここのところ、昼間は暑くて夜は寒い。
月曜日の18時、病院へ行ってみたら、部屋の中が凍えそうに寒くなっていた。
昼間 暑くて窓を開け、そのままにしてあったようだ。
自分で着る物を調節できる患者はいいが、ウチの母は薄いタオルケットしかかかっていなかったから、風邪を引くのではないかと思った。
一昨日 昼前に行くと、酸素マスクの管がぐるぐる巻きになっている上に母の顔が置いてあった。
かわいそう、痛そう。
いくら意識がないからと言っても痛そう。
今日は四角い機械の箱 (脈拍や呼吸数を測る機械) が胸の上に置いてあった。
そして、着替えさせてくれたらしいが、パジャマのズボンがきちんと上がっていない。
看護師にもよるのかも知れないが、そういういい加減な処置を見てしまうと、意識がないからと雑にされているようで、とっても腹が立つ。
今日は10日ぶりに妹が来たので、今週のお風呂の件や、療養病棟へ移らされること、今書いたもろもろのことをいらいらしながら話した。
妹曰く、「どこでもおんなじよね!」
あ~、言わなければ良かった。
ますます腹が立った。
母のいとこにメールをしたら、「一日 病院行きを休んで気分転換して!」 と返信があったが、どういう状態にされているか、かわいそうで見に行かないわけにはいかない。
以前、妹には、「療養病棟へ行くことになると高くつくらしいから、その時はあなたとヒサ (弟) に出してもらうから。」 と話してあった。
今日、料金は変わらないそうだ、と話したら、「あっそ。」 で終わった。
出して、と言われなくてほっとしたのかも知れない。
私も今まで通り、妹や弟には頼らず、一切 金も手も出してもらわないことにした。
だから、口も出すな! と今度言ってやろう。
先週お風呂に入れもらったあとで、「また来週ですね。」 と言われた。
なので、今週も入れてくれるのかと思い、昨日、看護師に聞いてみた。
すると、えっ? 今週も? と言う感じで言われた。
そして、無理しないほうがいいと言うので、お風呂はなしということになった。
もし、お風呂があるなら、その時間に来たほうがいいと思って聞いただけなのだ。
そして、今日夕方行くと、明日のお風呂の準備がしてあった。
私 「あの~、お風呂はなし、と言われていたんですが、入れていただけるんですか?」
看護師 「あ~、わかりません。」
私 「いや、お風呂の準備がしてあるので、入れていただけるのかと思って。何時ごろになるのかと思って。」
看護師 「明日にならないと入れるかどうかわからないし、時間もわかりません。」
私 「いえ、お風呂の時間に来たほうがいいのかと思って。じゃ、来なくていいんですか?」
看護師 「あ~、いいですよ!」
私は当然お風呂はなしと思っていたのに、聞くといちいち聞かないでよ! というように言われ、いかにも私がうるさい人間のように思われているようで、むしゃくしゃして帰って来た。
(4/19 更新)
昨日、母はお風呂に入っても落ち着いているためか、重症部屋からまた大部屋へ移された。
たぶんお風呂でだめになると思われていて、それまで重症部屋 (三途の川 待合室) に置いておいてくれたのだと思う。
1ヶ月近く広い個室で楽をさせてもらった。
それに、色々看護師の話などが耳に入り、なかなか楽しめた。
そして、今日は医師から話があった。
医師 「治療の必要もなくなったので、療養棟へ移っていただきます。」
私 「3ヶ月入院させていただけると言うお話でしたから、そのつもりでいるんですが・・・・・・。」
医師 「ですから、療養棟へ行っていただくんですよ。ここと向こうで3ヶ月です。」
私 「えっ? ここが3ヶ月で向こうで何ヶ月、ではないんですか?」
医師 「いいえ、ここも向こうも同じ病院ですから、両方で3ヶ月です。その間にその先を探していただくんです。でも、どうしても探せない場合はまた延長する場合もありますが。この病院の方針ですのでね。本来なら家に帰っていただくんですよ。」
私 「療養棟は桁違いに高いって聞いているので・・・・・・。」
医師 「いや~、そんな話聞かないですよ。」
私 「年金も少ないもので・・・・・・。」
医師 「年金はみんな同じですよ。みんな少ないんです。」
年金がみんな同じに少ないわけないだろが!
でも、調べてもらったら、療養棟も今と同料金とのこと。
事務 「向こうは広いしきれいでここよりずっといいですよ。料金も変わりませんし。空きが出たら行っておいたほうがいいと思いますが。でも、両方で3ヶ月って言われました?」
両方で3ヶ月では、療養棟へ行ってもすぐに次を探さなければならないではないか。
どうも納得いかない。
看護師も、「どうして先生がそう言っているのかわからないけれど。」 と首をかしげていた。
前の話と違っていて、まるっきり納得出来なくて、いらいらしながら帰って来た。
でも、「治療が必要になった場合はまた戻ってくるようになる。」 と言われると、あまり文句も言えない。
まあ、とにかく早く追い出したいんだなぁ、というのが良くわかった。
他の病院で薬剤師をしている知り合いに聞いても、「それはおかしい。療養棟へ行ってからまた聞いてみたら?」 と。
今日は9時から母をお風呂に入れてくれると言うので、早めに8時40分に病院へ行った。
待ってましたとばかりにすぐにお風呂に入れてくれた。
お風呂場の前でドキドキハラハラしながら待っていた。
30分ほどして、気持ち良さそうな顔して母がベッド毎運ばれてきた。
良かった。
お風呂に入れたことで殺すことになってしまったらどうしようかと思っていた。
気持ち良さそうな顔をした母に、塗れるところだけクリームを塗った。
重症部屋に移されてからもう約1ヶ月。
そろそろ大部屋に移されるかな?と思っていたら、看護師から、「後で先生からお話があると思いますけど、治療もないので、この前話していた療養病棟へ、と言われるかも知れません。」 と言われた。
ケアマネから、療養病棟は高いと聞いているので、なるべく3ヶ月は入院させてもらおうと思っているのだが・・・・・・。
ウチに連れて帰ってくると、介護ではなく医療になるからそれはそれでまた高くなるらしい。
ケアマネさんに電話して聞いてみたが、何気なく、もう関係ない、みたいに言われてしまった。
8年ほど色々お世話してくれたけれど、終わるときは冷たいものだなぁ、と感じた。
お風呂はもうダメだと思っていたのだが、また1週間生き延びて、今のところ何もなければ明日入れてもらえることになった。
看護師 「明日お風呂ですけど、お風呂の前に顔見ておいたほうがいいですよね?」
私 「はい、覚悟はしてますけど。」
看護師 「では、時間が決まったらお知らせします。」
そして、明日9時の入浴になった。
覚悟はしていると言っても、まだ心の片隅で迷っている。
お風呂に入れなければまだまだ寿命があるかも知れないのに、もしかしたら、明日入浴中に逝くことになってしまう。
そんな気持ちで 夜 母に会いに行ったからか、母が何か言いたそうな感じに見えてしまった。
今日は脈拍も80前後で落ち着いていて、薄眼を開けて私を見ながら時々うめく。
『お風呂は止めて!』 と言いたいのか、『入りたい!』 と言いたいのか・・・・・・。
夕方、妹が来て、「(お風呂に入っても) きっと大丈夫な気がするわ。」
念のため、妹と母のツーショットの写真を撮っておいた。
「明日、お風呂できれいにしてくれるって。頑張って!」
意識があるのかないのかわからない母にそう言って、また涙で帰って来た。
私は覚悟していると言ったけれど、もし何かあった時は、担当してくれた看護師さんは良い気持ちはしないだろう。
迷惑かけてしまうけれど、死ぬ前に一度はきれいにしてもらいたいし・・・・・・。
どうか、入浴中に逝きませんように。