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こらっワールドカップ

Coração da copa do mundo - ワールドカップ期間限定感想文

パス&組織の「日本らしいサッカー」が通用しなかった日本代表へ(最終回)

2014-07-19 12:15:29 | 2014ブラジル
今大会は、日本が初めて目標を掲げて望んだ大会だった。目標というと本田の「優勝する」が目立っていたが、実際の目標は「日本らしいサッカーをして成果を出す」ということだろう。今までのワールドカップは、「出る、できるだけがんばる(そして少しでも上に行く)」が実際のところだった。これはあまり目標とは呼べない。

日本らしいサッカーとは「パスと組織による攻めのサッカー」という共通認識だと理解している。フランスやベルギー、あるいはイタリアといい試合ができたこともあり、ファンは日本らしいサッカーに期待をした。本田(直前にミランに移籍)、長友(インテルでキャプテンマークを間違って巻くことも)、香川(ドルトムントでの活躍で、前年マンUに移籍)らの存在がそれができることの根拠とされた。

前回大会はベスト16で涙を飲んだが、あれは日本らしいサッカーだったのだろうか?実のところ大会寸前であまり成果が出なそうなチーム状況を岡田監督が適切に判断して、現実的な「ひたすら守る」チームへ意思統一してあげた成果だった(ちなみに、今大会のオランダもアプローチは同じ)。前回大会までは日本らしいサッカーもなにも、それが何であるかの意識がなかった。もちろんこれには色々な伏線はあり、パスと集団のサッカーへ舵を切ったオシム監督の指導とその病気による断念という経緯や、「日本人はまず守り」という根強い主張(例えば、闘莉王は今大会後もそれを主張し続けていていて、その気持ちもわかる)もある。

ザッケローニ監督はパスと組織によるサッカーを淡々と追求した。これは前述の選手たちが欧州での活躍の場を得つつある状況と相まって、よい選択であり、よい仕事をしてくれたと感謝している。しかし、そのサッカーがワールドカップではなにもできなかった。

ザッケローニは「3バック」のシステムにチームをトライさせていた。しかし何度も試行錯誤を重ねたにもかかわらず、それが身に付かず諦めてしまった。これはザッケローニの指導の問題もあったのかもしれないが、日本の体質を反映していたようにも思う。やりたいことがあると、やりたいこと以外はやりたくない、ということはなかったのだろうが、どうも違ったものに気が進まない、熱が入らない、というような感じを受けた。ザックの3バックのオプションは、「やりたいことができない時でもなんとかするための」オプションだったはずだ。日本はやりたいことがはっきりしてきたことは進歩だと思うが、やりたいことを本当にするためには、だめな時でも最低限できることがなかった。日本チームは1戦目(コートジボワール)、2戦目(ギリシャ)は天候に恵まれなかった。あまり雨の降らないと言われていた、レシフェとナタウで土砂降りに近い雨が降ったことは、とくにフィジカルに劣る日本にとって不利であった。いわばやりたいことができない状況だ。悪いときに何を拾うか?日本に拾う手立てがなく、混乱に陥り、気がつくと3試合が終わっていた。

ワールドカップは夢を見させてもらうイベントで、今回は、今までと違った夢を見させてもらった。ただし夢から覚まされるのが少し早かった。ドログバまでだった。
今大会のオランダやアルゼンチン、あるいはコスタリカらに代表されるリアクションサッカーの成功で、また保守的な方向への回帰があるだろう。サッカーの歴史は、トレンドとアンチトレンドが入れ替わることの繰り返しでもある。しかし日本代表は、パスと組織による攻撃的なサッカーを、もう一ひねりした上で、継続的に取り組んでいただきたいと切に願っている。

育成の投資が実ったドイツ協会総合力の優勝

2014-07-19 10:34:34 | 2014ブラジル
ドイツは一番いいチームだった。それは前回大会でスペインが示した組織によるサッカーを、ドイツ人の強靭な体力の上に再構築した、非常にレベルの高いものだ。ドイツの優勝は文句なしだったと思います。

ドイツの勝因に関して、オシムさんがスポニチに寄稿されていますので、それを抜粋引用する。
 決勝戦は見ごたえがあった。特徴を出し、得点は多くなかったが、双方の気持ちが伝わってきた。ドイツには優勝おめでとう、アルゼンチンにもよくやったと言いたい。
 ドイツの特長は、コレクティビティー(集団性)だ。個々の選手のレベルも高いが、一貫した育成方針の下でグループをつくり、息のあったコンビネーションができるように育てられた。ブラジルのようにネイマール個人に依存するチームはもろい。コンディションや故障で出場できないと、全く別のチームになる。これはドイツの勝因でありブラジルの敗因だ。
 ドイツの第2のポイントはフィジカル。といっても、かつてのような身体のサイズや強さではなく、よく走ることだ。スプリントと、それをくり返す持久力だ。走ることができれば相手よりも多い人数で試合するのと同じことで、戦術的バリエーションが広がる。若く、走力も技術もある選手を選抜することでスペインのようなパスサッカーもカウンターもできる。相手の出方に合わせることも、機動力をいかして主導権を取ることもできる。
 さらに今回のドイツは「多民族性」がある。東欧系やトルコ系、アフリカ系の選手が入り、従来のドイツにはなかった要素が加わる。ある意味でドイツ人以上にドイツ人らしく成長し、ドイツ代表の新しい姿を象徴している。このような多民族性は差別が強い社会では不可能だ。ドイツの移民政策が安定し、社会が成熟して可能になった。
 特筆すべきはGKノイアーの存在だ。彼なしに優勝はあり得なかった。シュートを防ぐ能力だけでなく、11人目のフィールドプレーヤーとして、ゴールから30メートルの危険を取り除いた。足元の技術、スプリント能力、ハーフウエーラインまで届くロングスローなど現代サッカーのGKの発展方向を示している。ほかにも優れたGKが目立ったW杯だった。

日刊スポーツ [ 2014年7月15日 09:35 ]
【オシムのW杯総括1】個より「集団性」一貫した育成結実したドイツ


そのレベルは高く、日本から見て遥か遠くに引き離された感がありますが、背景にはオシムさんも指摘している通りの、育成に関する投資がある。これは「個の天才性」みたいな日本がまねできない何かに依存していないので、なんとか参考にしてみたい。

ドイツの育成に関して、今週のエルゴラッソに記述があった。記載のフィンケのインタビューは読んだ記憶があります。エルゴラ紙の探求を期待。
 14年前はどん底だった。ユーロ2000で散々な内容を見せてグループステージ敗退。現状を真摯に、そして正確に受け止めたドイツサッカー連盟はそこから未来を見据えた改革に踏み切り、ついに世界王者へ返り咲いた。
 改革の根幹にあるのは、選手の発掘・育成だ。ユーロ2000の2年前、98年フランスW杯を準々決勝で敗退となったあとに、ドイツサッカー連盟は有識者会議という形で長期的な視野に立った育成について議論を始め、2000年に委員会を設立。その委員会にブンデスリーガの指導者が3人呼ばれ、その一人がかつて浦和でも指揮を執ったフォルカー・フィンケ氏だった。氏は4年前の本紙に掲載したインタビューでドイツの改革について詳しく語ってくれており、何らかの形であらためて今後の本紙で紹介していきたい…
継続」が生んだ怪物 EL GOLAZO本紙表紙コラム / 編集長・寺嶋 朋也(2014/07/16)

ドイツ改革に呼ばれた3人とは、フィンケとハンス・マイヤー、そしてフェリックス・マガトだったという。マガトはドイツに渡った長谷部をしごいた監督。

フィンケの改革の骨子は、育成(ナショナルトレセンの整備)と移民の受け入れだったそうで、その2つが見事に実ったといえるだろう。

ドイツ優勝おめでとう。

ドイツおめでとう

2014-07-14 06:36:21 | 2014ブラジル
1 まばたきもできない攻防(内山アナ)←そうですね
6 DFかぶってパラシオ浮かすもなぜ外す!!
9 シュバインシュタイガーのあがりも
15 実況はドイツDFの疲労を心配しているが守れているしどうなんだろう。
(延長後半)
両チーム、延長をどのタイミングで意識するのか?(いまのところ兆候なし)

4 タイガー顔面出血
7 シュルレ左を抜けて、ゲッツェ夢の胸トラからボレー
16 メッシの最後のドリブルをタイガーがファールで止める
16 運命のフリーキック
17 外れた

ドイツおめでとう

やや落ちた後半、攻めきれず延長へ。決勝後半メモ。

2014-07-14 05:55:55 | 2014ブラジル
後半
0 ラベッシOUT、アグエロIN
2 メッシぬけだし、左から右サイドへシュートもノイアーは見送る余裕?
13 イグアインとノイアーの衝突、キーパーハンドか?負傷は?といろいろ心配したがことなきに。
22 全体的に間延びしてきた、ここからが勝負だが、勝機がどう訪れるか読めない。
25 ドイツがコンコンとバルサ風にゴール前でつないで迫るも。
28 メッシがボールコントロールできず(ブラジル人から?)大ブーイング。
29 メッシ右カットインからシュート、コースはなく。
31 パラシオIN、OUTはイグアイン。
32 ノイアーぎりぎりでセーブしてスーパーカウンターの起点スローは信じられなすぎだろう。
34 ドイツ攻勢、ここでとれば、とれなければ苦しく
36 右サイド、ミューラーから大きくえぐってマイナスに折り返してクロース(ヒットせずもいい形)
40 アルゼンチン後ろ目の交代、ペレス→ガゴ
42 クローゼ→ゲッツェ
45 直前にメッシのスルーパスなどもあり、いまアルゼンチンの珍しい大ミスからゲッツェがシュート、インパクトは弱く。
48 延長へ。

最後が固く守り切ってます。
アルゼンチンもカウンターが完成させてもらえない。
続きが見れるのはありがたい。

ドイツが押し込み、アルゼンチンが鋭利な返し。決勝前半メモ。

2014-07-14 04:48:16 | 2014ブラジル
9分 メッシが初めて作動、右サイドのスーパードリブルでフンメルスを置き去りに。
18分 ここまでドイツがポゼッションして攻め込み、アルゼンチンが鋭利なカウンターを繰り広げる展開。
20分 イグアインがドイツのバックパスを受けてキーパー一対一を決められない(両者発のミス&決定機)

26分 ドイツ右サイド ミュラーからクローセ飛び込むも触れず(オフサイド)。
29分 ゴールかとイグアインの思われたがオフサイド(中→右→中でフリー)。

31分 ドイツクラマーアウト、先ほどの顔面強打で。この時間帯アルゼンチンペース。
36分 シュールレが左サイド折り返しをダイレクトシュート。完璧な崩し。
39分 メッシの突破、ドイツ総力でかき出す。

43分 エジルが中でためてクロースがシュート。
46分 ヘベデスがコーナーからの完璧ヘッドも左ポスト。

ここまで至福の決勝前半でしょう。おもしろい。

いよいよ決勝.ドイツはその変貌を歴史に残せるか?

2014-07-13 20:22:19 | 2014ブラジル
1990年イタリア大会決勝



いよいよ明日朝、決勝戦です。

ドイツは今大会いちばんの攻撃的な自ら仕掛けるチームです。

実はドイツは守備的なチームではなかったでしょうか。
2002年の決勝ではカーン対3R(ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ)などと呼ばれましたが、ドイツは得点なくブラジルに敗れました。試合後のカーンの姿は忘れられません。しかし、そのドイツとブラジルの立場は今回の準決勝で入れ替わりました。

1986年と1990年の決勝は、どちらもドイツ対アルゼンチンでした。86年はアルゼンチンに軍配が、そして90年はギドブッフバルトがマラドーナを押さえて、優勝します。当時、マラドーナ率いるアルゼンチンの創造性を、相手の良さを消すためのプレーを続けるドイツが妨げることが、私はあまり面白くありませんでした。

時が経ち、今大会のドイツは最もパスをつないで自分たち良さを全面に出すチームに。一方アルゼンチンは守って守ってここまで来ました。歴史上最大のリアリストだったドイツが、創造的なサッカーでアルゼンチンを南米ブラジルの地で迎え撃つ。さあ、どうなるでしょう。非常に楽しみです。



不滅の男ロッベン.ブラジル 0-3 オランダ(3位決定戦)

2014-07-13 19:36:02 | 2014ブラジル
とにかくこの選手のことは思い出すんでしょうね。Arjen Robben。3位決定戦においても、最後の最後まで、誰よりも走り、誰よりも戦い続けました。

ブラジルにとっては、とってもつらい試合が続いてしまいました。
もはや個人技や創造性でヨーロッパのチームに打ち勝つことは、全く期待できないことが明らかになったと思います。そのことは、敗戦や点差と、あるいはそれ以上に重たい事実としてブラジルに突きつけられました。

「ワールドカップらしい」リアリズムをアルゼンチンが制す.アルゼンチン0-0オランダ(準決勝)

2014-07-10 07:44:27 | 2014ブラジル
「お互いディフェンスのために高い集中力をもって正しいポジショニングをしている試合はないよね」

いつも大興奮の解説金田喜稔さんが言葉少なの中、延長ハーフタイムの試合評です。金田さんはいつでも試合を集中して見てます。

後半11分のメッシの右サイド突破、クロス。オランダにとっては、メッシのドリブル開始地点が外でどうにか助かった。メッシの見せ場はこれだけでした。

この試合は5時にラジオがつくようにしたのですが、起きられずそのままラジオで前半を観戦。しかしラジオでもおおむねわかる試合でした。
後半からテレビで見ていますが、ディテイルが極めて厳しい。今大会はキーパーが活躍してきましたが、キーパーまで行かない。

最後はオランダが攻めましたが120分終了。

「120分相手の長所を消し続けるポジショニングができるのか」(金田)

オランダは延長でフンテラールを出したので、今回はキーパー交代はなし。

アルゼンチン決勝進出

ドイツおめでとう.ブラジル1-7ドイツ(準決勝)

2014-07-09 06:55:31 | 2014ブラジル
ドイツおめでとう。サイドを崩してマイナスのボールでゴールを決める。いわゆる「ごっつあん」という状況は最高でした。

ブラジルの立場での負け惜しみ。
 前半の5点目はドイツのオフサイドだった。
 後半あたま、ノイアーが体張らなければ、3点取れたのにね。3-5までなったらどうなったかわからない。

現場で何が起きたのかは、こちらからはわかるすべがありませんが、構造的にはブラジルががんばってがんばってきたものが、決壊してしまったと思います。
スポニチのオシムさんのコメント(7月7日)を引用します。

ネイマールは確かにいい選手だが、まだ若く、マラドーナやメッシの域には及ばない。これまではなんとか期待に応えてきたが、彼はあまりにも大きな荷物を背負ってプレーしてきた。ブラジル代表ともあろうものが、20歳を少し出たばかりの、まだ成熟していない若者にばかり頼るとは、という思いだ。
 現代のサッカーは、内容より結果や外見がもてはやされる。それはサッカーというスポーツ、ゲームではなく、マネーが優先される産業になっているからだ。W杯開催国が優勝を目標に掲げるのは当然だが、そのための推進力をネイマール一人に期待するのは気の毒だ。ネイマールはサッカー関係者やブラジル国民の期待ばかりでなく、その背後にいる、巨額の投資とその回収のことばかり考えている人々にも責任を負わねばならないのだろうか。
 チーム内にエースがいるのはよいことだが、特定の個人にのみ頼るのは危険が大きい。ブラジルばかりでなく、これは日本もよく考えた方がいい問題だ。
スポニチ


ブラジル、ドイツ、アルゼンチン、オランダ奇跡の4強.これには理由がある.明日から準決勝

2014-07-08 21:30:27 | 2014ブラジル
フレッジは活躍を誓う


ブラジル、ドイツ、アルゼンチン、オランダ
4強がそろって準決勝を戦うことになった。スペインのことをなかったことにすれば、文句ない4強だろう。4強がそのまま4強というのは滅多にないことである。

サッカーは偶然性に左右されやすい競技、いいかえると番狂わせが起きやすいだと私は考えている。トーナメントであればなおさらだ。しかし今回はそうならなかった。それはブラジルの環境が《過酷》だったからではないだろうか。

ワールドカップは伝統的に南米と欧州で交互に行われ、開催大陸が優勝してきたと教わった(笑い)ような気がするが、実際のところ南米開催は78年アルゼンチン大会以来である。それ以降、南米の番にメキシコが入り、アメリカが入り(ここまではアメリカ大陸だったが)、日韓が入り、南アフリカが入ったので、もうなんだかわからなくなったが、日韓大会までは南米開催は南米優勝のジンクスが生きている。しかし南米開催は78年だから実に9大会ぶりということになる。もう前回のケンペスのことを覚えている人は明らかに50歳以上だ。南米開催がどれだけ過酷か実体験がない。

ブラジルはどの程度過酷なのか、報道ではよくわからない。しかしスタジアムや空港の建設が終わっていなかったり、デング熱の蚊がおそってきたり、いろいろ難しいのだろう。しかもこの気候である。熱帯地域での開催も多く、やはりコンディション作りに失敗するとそれを取り戻すことは並大抵のことではなかろう。その結果として《地力に最も優れた》4チームが勝ち残ったのではないかと考えている。地力とは、体力も含めた個人能力と、状況が悪い時でもなんとかやり抜けるチーム力のことである。

前回南アフリカ大会は、アフリカなゆえいろいろ大変だろうと予想されていたが、結果はサッカーの内容が一番優れたスペインが優勝した。ああいう高度集団芸術団はいろいろな要素がそろわないと成果を出すのが難しいと思う。冬のワールドカップであった南ア大会はコンディションはよかったのだ。ひるがえってブラジル。どうなのだろう。なんか予期せぬことがたくさん起こって、気候もめちゃくちゃで、(日本なんかしかも降るはずのない土砂降りが2戦連続しておきて)、美女もいっぱいいて、気がつくとどうでもよくなっているのかもしれない。

4強は、名実共に4強だが、中身は違う。一番内容がいいサッカーをしているのがドイツだ。バランスよくパスで攻め込んでいく(しかも日本とか壊れたスペインのようにひ弱さを示すことなく)。エジルがいい。しかしエジルがガス欠を起こしてきたような気もする。今期のアーセナルでの戦いがそうであったように。

オランダはリアクションサッカーが話題になっているが、相手に合わせて隙をつくサッカーに《切り替えて》成功を収めている。リアクションに切り替えるというと、南アの日本代表を思い出すが、あの時の岡ちゃんは打ち手を失って、それしかないに追い込まれたリアクション・守備サッカーだった。オランダはそれとはレベルが違い、考え抜いた末に選んだリアクションだ。どうしてこうしたのかは大会後のファンハール監督のコメントを聞きたいが、初戦にスペインと当たることが彼の決断を押したのだろうか。オランダは前線の三銃士が目立つので一見楽しいが、リアクションで私は好きではない。オシムもスポニチのコメントで文句を言っていた。

アルゼンチンは、オランダよりもつまらない。メッシのチームというと聞こえがいいが、なんとか耐えているうちに、メッシが仕事をしてしまっているという風に私は見ている。ただメッシに驚いたのは玉離れの判断の良さ。バルサのコレクティブな印象が強いが、良いタイミングでスルーパスを出すなど、さすがのところをみせている。他の人たちは守備がよい。これも伝統。

さてブラジル。よく勝ち上がってきた。ネイマールのおかげなのか、後ろがよいからだろうか。ネイマールの背骨の骨折は気の毒だった。ちゃんとプレーも含め完治して欲しい。ネイマールは完全に試合から消されていたが、コロンビアの徹底マークがコロンビア自身の攻撃性を葬り、そしてネイマールも大会から退場させられた。ブラジルのよさは、今までのブラジルとは違うもので速いサッカーだ。そして優雅ではない、荒いといってもいい。これが意図されているのか、ブラジル国民に押されたがためなのか。とにかく何かのために非常にひたむきにサッカーをしている。それがかなうといいのだが、総力戦だ。総力戦というとそれを最も得意とするドイツが相手なだけに。

明日朝は準決勝。事実上の決勝戦だ。

キーパーが119分に出てきて全部さらっていった.オランダ0-0コスタリカ (QF)

2014-07-06 23:30:00 | 2014ブラジル
オランダは打てども打てどもの試合でした。
とくに90分終了間際のオランダ左サイドから流し込んで、誰もさわれずフリーで逆サイドのファンペルシーに流れたシーン。あれが入らないとはコスタリカも考えなかったでしょう。
オランダの三銃士、ファンペルシー、ロッペン、スナイデル。私は殺し屋、労働者、芸術家と呼んでいるのですが、どの役者も少しずつオランダ風味があるので、ロッペンが労働者と呼んでもわかりにくいかもしれません(ただしロッペンは経営者ではないのは明らかだろう)。

最後にオランダのキーパー(クルルと呼ぶ?)がPK要員として投入され、そのまんまヒーローになってしまいました。ファンハールというのはすごいことをする人ですね。

しかしロッペンはコスタリカの監督と何を話していたのだろう。試合中です。

今日はイグアイン.アルゼンチン1-0ベルギー (QF)

2014-07-06 13:02:14 | 2014ブラジル
メッシが中盤でつくって、右サイドへ展開。そこから中に入れたボールがベルギーDFの体に当たってイグアインの足下に。そこでイグアインが反射的にシュート。はっとする先制ゴール。イグアインはよかったですね。

試合はこのままアルゼンチンが逃げ切りました。ベルギーはフェライニらがよくがんばっているのですが、攻撃が完成できない。攻撃がかみ合いだしたのが、ようやく残り20分程度の時間帯でした。点はアルゼンチンに取ってラッキーなものでしたが、結果は妥当。

アルゼンチンはアグエロがいない上に、ディマリアが負傷退場したのが気がかりです。ディマリアはメッシからのスーパースルーパスに走り込んでトラップしたときに筋肉系の障害が起きたのでしょうか。

(1時の試合だったのでビデオで見ました)

ブラジル準決勝進出.ブラジル2-1コロンビア (QF)

2014-07-05 07:00:02 | 2014ブラジル
ダビドルイスのフリーキック!でした。前半の膠着からコロンビアの圧力が少しずつ高くなり、試合の流れが微妙になってきた時間帯の中盤距離のあるところからの見事なフリーキックでした。インサイドの無回転。

5時に起きてきましたが、ブラジルが先制していました。チアゴシウバがコーナーからマークが外れて左足でゴール。
ネイマールは完全に押さえられているも優勢、コロンビアはいまひとつ形を作れない前半でした。

後半のダビドルイスのゴール後は、コロンビアが押し込む。コロンビア攻撃の選手が、ハメスロドリゲスとのワンツーで抜け出して、キーパーに足がかかりペナルティー獲得。ハメスはキーパーを動かして左に正確に蹴り込む。
この後、ネイマールの背骨腰あたりに相手の膝がもろに入る事故が発生してそのままタンカで退場。心配です。
この後は、コロンビアの圧がどこまで高まるかという期待でしたが、結局そのまま終了。

いま、涙のハメスロドリゲスを、ダビドルイスとダニオアウベスが慰めている。

準決勝はブラジルとドイツ。ブラジルはチアゴシウバが累積停止、ネイマールの負傷と心配材料を持ちました。

ブラジルおめでとう。準々決勝まで来ると、爽快感よりほろ苦さが残りました。勝っても負けても。

ノイアー.ドイツ1-0フランス (QF)

2014-07-05 06:16:36 | 2014ブラジル
(土曜の朝6時ですが、ブラジル対コロンビア戦のハーフタイムに15分飛ばし鑑賞をしています)

ドイツが前半13分のフンメルスのゴールで勝ち切りました。

得点シーンはなんということのない中盤のファウルからフンメルスが体を入れてのヘディング。フランスが攻め、シュートもよく打ち、とくに前半はゴールが近づいてきている印象。

ドイツの攻撃のいいテンポはあまり生まれなかった印象。ドイツはインフルエンザ流行とか報道がありましたが、影響は?しかしドイツからすれば危なげなく逃げ切り。

フランスはベンゼマもよくボールに絡んでいましたが、シュート数の割には決定機は多くありませんでした。

観戦メモ.ドイツ 2 ET 1 アルジェリア、フランス 2-0 ナイジェリア (R16)

2014-07-01 23:30:00 | 2014ブラジル
7/01 火 5:00 R16 ドイツ 2 ET 1 アルジェリア/NHK
恐怖のEテレ流し。この試合は起きてビデオで追いかけ再生したのですが、はらはらの展開も0-0で全後半終了。
しかし、延長戦が録画されてない・・・「7時よりEテレで放送します」・・・高校野球じゃないんだから。
ビデオはそこで終わっており(チャンネルまたぎの延長追従録画機能のあるビデオは存在するのでしょうか?)、仕方なくネットで結果を見ました。

92' シュールレ
120' エジル    120' ジャブ

なんだこれはああああ。かなり焦りました。

活躍したアルジェリアのゴールキーパー、エンポリはFC琉球にいたとのこと。トルシエが2008年につれてきたそうです。琉球を武蔵野で見たことがあったのですが、シーズンが違ったか?しかしえらいです。JFLの出世頭です。




7/01 火 1:00 R16 フランス×ナイジェリア/日テレ

こちらは、かなり飛ばしてみました。この試合もキーパーゲーム。ベンゼマはうてどもうてどもでしたが、勝ててよかったですね。


ちなみにアルジェ・ナイジェ のあるないコンビ 対 独仏 という小学生が喜びそうな珍しい組み合わせでした。単にリアがよくある語尾だけのようですが。