こらっワールドカップ

Coração da copa do mundo - ワールドカップ期間限定感想文

やはりハゲと言われたのだろうか イタリア 1-1 (5PK3) フランス

2006-07-10 22:07:56 | 2006ドイツ大会
イタリア 1-1 (5PK3) フランス 7月9日

決勝にはがっかりした。
前半7分、マルダがもらったPKをジダンが決めて、フランス先制。同19分、PKを与えたイタリアのマテラッツィがヘディングで同点ゴール。試合はそのままスコアが動かず、PK戦でイタリアが勝利した。

今大会は何度も書いているように、積極的に攻め合う、内容がありかつ気持ちのいい大会だった。しかしこの日の両チームは極めて消極的だった。互いにリスクを冒さないやり方は決勝らしい試合運び、と評される向きもあるが、そんなものは誰が決めたのだろう。事実開幕戦は、ドイツが攻めに攻め勝って「開幕戦らしくない」試合をしたではないか。それに引き出されるように、積極的な試合が多かったのに。

イタリアは攻めなかった。終止8人はブロックをくずさず、フォワードとトップ下が「取ってくれたらもうけもの、逆襲は絶対に食わない」という試合を貫徹した。ジダンが退場してからもそうだった。一方フランスも違った意味で消極的だった。フランスは後半の攻勢の時間帯で、中盤の選手をはずして、アンリと並べるかたちでもう一人フォワードを投入すべきだった。そこで勝ちきる勇気が欲しかった。

しかしリッピ監督である。よくもここまで冷徹に守備的な試合をさせたものだ。イタリアは今大会比較的攻撃的であったが、最後の最後にして、鉄板な試合をした。半分手にかけたワールドカップはみずから手放すようなことだけはしたくない、ということだろう。リッピは「最悪のケース」を想定して、試合をさせた。このたとえでいえばジーコは「最良のケース」を夢想して試合をしていたし、オーストラリアのヒディング監督は「色々なこと」を考えて采配していたというところか。しかしリッピは最後のPKキッカーグロッソが蹴る直前に、泣いていたのだろうか。

2つの消極性が決勝戦をつまらなくした。充実した大会だっただけに残念であった。

試合のレベルの高さを満喫 2002年は一体なんだったの? ポルトガル 0-1 フランス

2006-07-06 21:43:41 | 2006ドイツ大会
ポルトガル 0-1 フランス 7月5日

前半33分アンリがペナルティエリアで切り返すところをひっかけられペナルティ。ジダンが決めた1点を守りフランスが勝利した。

フランスの強さはどこからくるのだろう。バランスがいいと評されるが、具体的に考えてみる。一つは無駄な攻撃がない。行く時は行くが、無駄な人手をかけない。それから守備が堅い。これはテュラム、ビエラ、マケレレらがよいのだが、そもそも守備のポイントがものすごく整理されている。これは監督のウデだ。守備の集積が速い。これも行く時は一気に3名で囲む。個々人の判断力が高いのだが、やはり意識の統一がされていると思う。パスとドリブルの取り合わせも良い。日本代表を思い出すと、ポルトガルはドリブルが多く、脅威となっているのは事実なのだが、フランスからすれば「ドリブルをさせている」のであって、真の脅威にはなっていない。フランスはパスが中心だが、適度にドリブルが出る。またリベリーを持って来たのも監督のウデだろう。

うまくて、つよくて、しかもジダンとアンリという2人の天才を擁しているチームが、ここまで整理されているのだから、これはかなわないわな。

もう決勝トーナメントの試合のクオリティが高くて、うれしい。見所のコンテンツが90分間ぎっしり詰まっている。

最後に、昨日のイタリアの記事から。このリッピとフランスの対決だ。全く予測がつかない、楽しみだ
リッピ好采配!途中出場選手が11発中5発

ベンチでリッピ監督が叫んだ。「今からアレックス(デルピエロ)がゴールを取ってくれるからな」。延長前半14分、ピッチ上の選手とベンチの選手、そして何よりデルピエロに聞こえるような大声で、ピッチへと送り出した。そのデルピエロが蹴ったCKから先制点が生まれ、直後にはカウンターからデルピエロ自身がゴールを決めた。采配が完ぺきに決まった。


ミサイルが飛んで来てもワールドカップを見るか? ドイツ 0-2 イタリア(延長)

2006-07-05 20:49:32 | 2006ドイツ大会
ドイツ 0-2 イタリア(延長) 7月4日

放送中に北朝鮮がミサイルを発射したことのテロップが入った。生で見ていた方は、同じ体験をしているはずだ。
ミサイルのテロップがあったときさすがにチャンネルをかえたりしたが、元より放送しているのがNHK総合だったので「緊急時には1チャンネル」ということもできず、結局見続けてしまった。そのうちNHKは画面外枠をミサイル情報で囲む画面に切り替えたが(選挙速報などで使うもの)、あまり情報が出てこない上に「災害情報」という間違った見出しを表示しているので、しらけてBS1にかえてしまった。BSは災害画面がなかったのでほっとした。

平和ぼけだろうか

試合は面白かった。今大会はあまり全部を見ているわけではないのだが、見た中で最高の試合であった。速く強い球まわし、的確なポジション、激しい体の当て合い、明確な攻撃の意思と守備の意思。特にイタリア。
後半は、少し落ちた。これは運動量の問題でさすがに疲れたのだろう。しかし試合は疲れた中で、どのように集中を維持するのかという別のテーマを巡っての攻防になった。これもすんでの所で危機をつぶし、見応えのあるままの90分スコアレス、となった。
延長はさすがに時間をやり過ごすような時間帯も生まれた。現代サッカーを前半のような速いテンポの試合運びで定義するのであれば、3人の交代枠の変更(特に延長になれば、4人目を出してよいなどのルール緩和)も検討されてしかるべきであろう。サッカーのアイスホッケー化である。しかしイタリアはそんな状態にあっても最後の最後で気合いを入れて、2点をもぎ取ってしまった。この試合をみると、サッカーのアイスホッケー化はサッカーの大事な本質の一つを損ねることになることがわかる。ただし、ここまで120分間語れる試合は稀であるのだが。ワールドカップである。

試合結果は妥当、ドイツはよくやったと思う。最後までディフェンスラインの裏を取られる失態を演じなかったのは、直前の練習試合の日本と2得点の高原のおかげであったと覚えていてほしい(って、日本人だけだよな、覚えてるのは)。
イタリアの集中力はすごい。全員が中田のような意識でサッカーができている。

ドイツの勢いもここまでか

2006-07-04 23:24:04 | 2006ドイツ大会
ついに欧州対決だけになりました。
2002年を覚えていますか?ベスト16以降の16試合で欧州対決が何試合あったか?
ぼくはぜんぜん思い出せない。

正解ですが、なんと2試合です
デンマーク対イングランドとスペイン対アイルランド
どっちも1回戦だったので、この後はもうなかったわけです。
優勝国対決も2試合だけ。決勝とブラジルイングランド。
うーん、なんか。。。不思議な大会でしたね。

今日ははやく寝ましょう

ベルマーレ、ペルージャ、ローマ、日本代表

2006-07-03 21:56:04 | 2006ドイツ大会



ヒデが引退を表明しました
もうびっくりしちゃって、思い出を書きます

ヒデが代表デビュー(多分)国立での日韓戦。名良橋がバンバンこき使われていました。

川崎でみた、ベルディーと平塚の試合。中田がきびしいクロスを入れたので、柱谷哲さんがキーパ(?)と衝突して鎖骨を折っちゃった。

ジョホールバル。行ったわけではありません。説明の必要はないですね。

ベルージャの1年目。セリエAというか海外リーグを継続的に見たことがなかったので、中田の力を通じてイタリアを見た。WOWOWが毎週楽しみだった。面白くて仕方がなかった。

ワールドカップ、長居スタジアム。ヘディングのゴール。ヒデの大会だった。

僕にとっては、すごい尊敬の対象であり、一方でよくわからない所もある選手だった。
ビジネスというか社交上とても人を使うのがうまい人と知られているが、一方意外と試合で人を使うのがうまくいっていないように、僕には見えてしまっていた。

写真はローマのオリンピコで撮った写真。ペルージャの2年目。この後ローマに移籍した。平気で相手(たぶんトッティとモンテラ)と談笑できるのがかっこよかった。

日本代表監督は、中田と名波にやってもらいたい。

イングランド対ブラジルを予想したでしょ? ポルトガル 0-0 (3 PK 1) イングランド ブラジル 0-1 フランス

2006-07-02 23:40:31 | 2006ドイツ大会
ポルトガル 0-0 (3 PK 1) イングランド
ブラジル 0-1 フランス 7月1日

もうここまで来ると予想はありません、ただイングランドとフランスを応援していました。
イングランドは結局は選手層の薄さ、というかエリクソンのギャンブルで心配した通りになったと思います。オーウェンとルーニーがどちらもいなくなる可能性を予測していないのは監督として問題があったと思います。すごいチームだったんだけど。

フランスは素晴らしかったです。とくにジダンの復活その2もありましたが、リベリーですね。攻める汗かき、これに尽きます。対するブラジルには攻撃に汗かきがいなかった。ロナウジーニョを活かすには汗かきが必要でしたね。創造性と汗かきの高度なバランスが必要だったということです。リベリーの無尽蔵のスタミナから作られるチャンスは、フランスをひっぱりました。またエースのアンリも活きましたね(アーセナルでのユングベリの役割を待っていたと思います)。

日本代表には、真の汗かきがいませんでした。

アルゼンチン創造性を発揮できずドイツに敗る ドイツ 1-1 (4 PK 2) アルゼンチン

2006-07-01 23:34:08 | 2006ドイツ大会
ドイツ 1-1 (4 PK 2) アルゼンチン 6月30日

ドイツが終盤に追いつき、PKの末アルゼンチンを破った。PK戦は「がんばった人が外す」の法則があり、大方ドイツのバラックが、と考えられていたが、引いたのはアルゼンチンのアジャラの方だった。

僕はアルゼンチンを応援するのをやめていたので、この試合もドイツを応援していたはずなのだが、試合が進むにつれてアルゼンチンを応援していた。理由は彼らが今大会最もクリエイティブな集団であるからである。その想像力は、リケルメ、テベス、サビオラ、メッシから出てくるのだが、監督の考えでは試合では同時には2名まででいいと考えているらしい。しかしこの試合では1-0で勝っている状況でリケルメを下げてしまった。しかもGKの怪我もあり同点にされた時点で残りカードはなかった。
この結果はアルゼンチン国民にとってとても受け入れられないものだろう。私も残念である。なお、大先生であるが相変わらずわけのわからない話が残されたので貼っておく。

敗因はマラドーナ氏?会場に入場せず
 国際サッカー連盟(FIFA)の広報担当者は1日、アルゼンチンの元スーパースター、ディエゴ・マラドーナ氏が30日の準々決勝、ドイツ‐アルゼンチンが行われたベルリンのスタジアムに入場しなかったことを明らかにした。
 マラドーナ氏は4枚のVIP用チケットを持っていたが、5人目の入場を要求。この人物は大会中に何度も暴れたためにチケットが発行されず、同氏を含むグループは会場を去った。広報担当者は「入場できない人物についてはあらかじめ伝えていた。全員が入れなかったので入場をあきらめた」と話した。 日刊スポーツ


ジダンがよみがえった! フランス 2-1 スペイン

2006-06-28 22:19:08 | 2006ドイツ大会
フランス 2-1 スペイン 6月28日

フランスが逆転でスペインに勝ち、ベスト8を決めた。
フランスの同点ゴールであるが、中盤でマケレレがボールを取り、横にいたリベリーに預ける、
リベリーがビエラとワンツーで抜け出て、キーパーもかわしてゴール。
この時トップにはっていたアンリがオフサイドポジションにいたが、そのアンリをおとりに使った形の素晴らしい得点だった。
こういう得点はいいよね、ただし次のブラジル戦は同じように行くかな?アンリが点を取る形を作らないとだめだろう。
ジダンが動きに動いていて、それは復活そのものであった。

スペインにもひとこと。
バルセロナのシャビ、リバプールのシャビアロンソ、そしてアーセナルのセスクからなる中盤は夢の組み合わせだった。
ただしチーム全体が、得点へ向かっていたかどうか。日本の親玉というか。。

Rd16が終わったので、私の予想の採点を

外れ ドイツ VS ○スウェーデン
当り ○アルゼンチン VS メキシコ
当り ○イングランド VS エクアドル
外れ ポルトガル VS ○オランダ
当り ○イタリア VS オーストラリア
外れ ○スイス VS ウクライナ
当り ○ブラジル VS ガーナ
外れ ○スペイン VS フランス

うーん、4勝4敗かよ
TOTOが当たらないわけだ。。

4年越しの損失補填 イタリア 1-0 オーストラリア

2006-06-27 23:40:38 | 2006ドイツ大会
イタリア 1-0 オーストラリア 6月26日

くだらない話だが。。。
今回のグループリーグの組み合わせで泣いたのはC組、一方組み分けで楽だったのはポルトガルと、スペインだった(あとはブラジルと開催国ドイツもありますが)。これにイタリアを加えると、2002年に「ひどい目にあった」3カ国がそろう。ポルトガルとスペインの一次リーグの組み分けは、4年越しの損失補填を受けているとうちらでは呼んでいたのだが、昨日の「微妙な」PKで勝ち進んだイタリアにも遅れて補填がやってきたのか。。。

こういう根拠のない話で盛り上がれるのも、サッカーのいいところである。どうも我々日本人はうさんくさい世界と、うまく渡り合うのが下手なようだが、今大会は列強がうまく泳いでいる。
(あまり試合が見れていないので、原稿の質が低いですね)

明日はフランス対スペイン。これを見るためにブラジルは見ないようにしないと。

Aaron Lennon イングランド 1-0 エクアドル

2006-06-26 23:36:39 | 2006ドイツ大会
イングランド 1-0 エクアドル 6月25日

つまらない試合だった。
その後のポルトガル対オランダが相当面白かったらしい。

イングランドは余裕というわけではないだろうが、最後には得点を決めたキャプテンベッカムを下げた(つかれていたようだが、怪我がないといいが)。かわりに入ったのが、初出場のレノンだった。
レノンである。私はついぞジョンレノン以外のレノンを知らなかったのだが、スコットランドのセルティック(中村俊輔のチームメートでもある)にニールレノンという選手がいて喜んでいた。しかしよりオーセンティックなイングランドにレノンがいてうれしかった。しかも名はアーロンである。かのエルビスのミドルネームである。
おそらくレノンはあまり多い名字ではないと思うのだが、もっといないのがMcCartneyではないかと思う。しかしずっとプレミアリーグを見ているといるもので、サンダーランドというクラブに在籍している。しかも、北アイルランド代表でもあるそうだ。Mcなんとかというのは、アイルランド系だという話を聞いたことがあるのだが、まさにそうだ。なお、サンダーランドのマッカートニーの名前は、Georgeである。George McCartney である。彼の親を尊敬したい。


決勝トーナメントが始まって、楽しみであるのだが、だれてしまったようだ。サッカーの話を書いていない。


これからの試合カイザースラウテルンでのイタリア対オーストラリアは、実は私がチケットを持っていた試合だ。ワールドカップの前半は、よく「あれドイツに行ってないの?」と嬉しいことを皆様が私に聞いてくれていたのだが、行くとしたらこれだった。これは昨年のうちにFIFAのインターネットサイトで入手できていたもので、それが「E組1位」対「F組2位」に割り当てられ、大変興奮したのであった。心はイタリア対日本である。
しかし残念ながら現地観戦はあきらめるのを余儀なくされた。チケットのキャンセルはFIFAの公式チケットサイトで「リセール」という制度がありそれを利用した。購入したチケットは開幕近くまでFIFAにキープされていて、行くときに発券。逆に試合に行けなくなると、リセールという方式で、誰か別の(知らない)人にチケットを譲れるのである。よいシステムである。
しかし。。むなしくもある。

Order 1001598462 of 30.11.2005
Applicant Katsumi
Product Amount Match Price
2 #53: (Round of sixteen) WE - RF Kaiserslautern 26.06.2006
Price for conditional tickets 250,00 EUR
Shipping charges 10,00 EUR
Grand total 260,00 EUR
Status Allocated

Status Release for resale Sold by Resale

こわい上司が来るな、という感じ。オシム新監督候補

2006-06-25 15:30:29 | 2006ドイツ大会
昨日、日本代表と一緒に帰国した川淵キャプテンがぽろりとこぼし、オシムがジーコの後任であることがわかりました。
オシムはジェフユナイテッド市原千葉の監督で、現在のJリーグの知将の代表として知られています。ユーゴスラビア出身で、母国をワールドカップで率いたこともあります。
彼のスタイルは、各人の判断の早さとチームの共通意識を前提として、局面局面で数的優位を作ろうというもので、当然運動量も要求されます。また彼の魅力はその語り口にもあって、論理的でかつユーモア(ぼやきとも)を交えたトークはJリーグの名物になっています。それがまとめて本として出版されているほどです。
私はオシムは歓迎しますが、彼が今ジェフでとっている戦法が代表でも可能なのか、あるいはオシムは同じ戦法を代表で行うのかに注目します。オシムの信条は判断にあって、必ずしも走れ走れではないと思います(おそらく走ることがこれから強調報道されると思いますが、注意が必要です)。代表というクラブと別な制約の元でオシムがどのような手を打つのか、大変楽しみです。選手たちからすれば、厳しい人が来るなあと思うでしょうね。

今回のいきさつで、協会の問題はセルジオ越後氏がここで述べている通り。
なぜ帰国の日に発言?惨敗の追及かわしか!!
川淵会長がどういうつもりでオシムの名前を出したのか分からないが、悪いタイミングだ。帰国早々に自分から言い出すなんて、軽率すぎる。会長ではなく広報マンが妥当だろう。W杯で1勝もできなかった検証と反省を協会あげてきちんとしたとは思えない。またぞろ独断専行の悪いくせなのか? W杯惨敗の責任逃れで、追及の目をそらせようとしたと受け取られても仕方ないだろう。ポロリと言ったとしても、とんでもないミスだ。イエローカード2枚だな。
オシムに何を求め、何を託そうとしているのか分からない。またもやブランド志向なのか? その程度の考えでオシムを招こうとしているのであれば、失礼きわまりない。監督としては素人のジーコとは比較できないほどのW杯での実績もあり、千葉では若い選手を育てている。しかし、何も帰国した瞬間に、交渉事を明らかにする必要はないはずだ。
W杯で惨敗して、世界との差を感じ、きちんと出直すチャンスにもかかわらず、協会のトップが浮かれていては、世界で勝てないのも当たり前か。サッカー協会の計画性のなさが、今後の日本サッカーの先行きを不安にする。(日刊スポーツ評論家)
セルジオ越後

とくにドイツ大会での問題はジーコに全権監督をさせてしまったことです。それを繰り返さないためには、協会が代表監督に要求をしプレッシャーをかけることなのですが、その権利を最初から放棄してしまった。なんだろうな、川淵さんの天然は存在を含めて愛すべきものなのだけど、そこも含めてオシムに面倒見てもらわないといけないのかな???

ドイツ 2-0 スウェーデン
アルゼンチン 2 Ext 1 メキシコ 6月24日

ドイツ勝ちました。ドイツはまだ雰囲気で快進撃しているだけだとおもっていたので、守りの強いスウェーデンのようなチームに当たった時、もうポーランド戦のようなことは起きず、敗戦を予想しましたが、そうなる前に押し切ってしまった。
強いですね。アルゼンチンにとっては次が決勝ではないでしょうか。アルゼンチンは次ぎ勝てば優勝するような気がします。
ドイツが勝てば、優勝は後半のブロックに行くと予想します。

ドイツとフランスが残れないことも(Rd16結果予想)

2006-06-24 23:55:21 | 2006ドイツ大会
さて16強です。
今回は面白い大会だと書いていますが、実力のある国が、ほぼ期待通りに実力を発揮しているからです。16強に番狂わせはなかったと言われていますが、ガーナとチェコがひっくり返ったくらいでしょう。残らなくて残念だったのはコートジボワールですが、組み合わせ的に無理だった。

決勝トーナメントの勝敗を予測してみます。○が勝ちです。どうなるでしょうか?

ドイツ VS ○スウェーデン
○アルゼンチン VS メキシコ
○イングランド VS エクアドル
ポルトガル VS ○オランダ
○イタリア VS オーストラリア
○スイス VS ウクライナ
○ブラジル VS ガーナ
○スペイン VS フランス

サッカーは日常的な非日常である 日本 1-4 ブラジル

2006-06-23 23:56:36 | 2006ドイツ大会
日本 1-4 ブラジル 6月22日

前半終了間際のブラジルの同点ゴールがポイントだったのですが、あれは本当に驚きました。ロナウジーニョが突如右に振り、サイドのシシーニョが折り返し、ロナウドが決めました。日本のマークが甘いとか、集中の欠如とか色々言われていますが、私はロナウジーニョの「発想の転換」だったと思います。そこまでブラジルは中へ中へ攻めていて、日本もかろうじて耐えていた。普通だとムキになって中央突破を続けると思うのですが、そこであのパスを出した。なかなか出ないですよ、ロナウジーニョのクールなところでやられました。

さて、日本のドイツワールドカップでの試合がなくなりました。
でも、落ち込んだりしていません。ワールドカップはワールドカップです。日本代表も、ワールドカップも好きですが、それだけです。それより私は日常にあるサッカーが好きです。サッカーは自分でプレーもしますし、Jリーグの試合は毎週あります。

皆さんがワールドカップをご覧になるのは、すごい体験を期待してのことだと思うのですが、サッカーにはすごいこと、すなわち非日常的なものが常に隠されています。期待、不安だけでなく、過度な喜び驚き、時には心の底からの怒りといった日常味わえない要素、発露できない感情があります。こういった感情はワールドカップ特有のものではありません。むしろ継続的にチームや選手を追い続けることにより熟成されるものだと思っています、いや、私も気づいて来たというのが正しいかもしれません。私にとってサッカーはこうした非日常的なものを日常的に運んでくれる存在です。

ワールドカップはサッカーと一般社会の良い接点です。一般社会からは、ワールドカップは特別な存在に見えるかもしれませんが、サッカーの世界では必ずしも特別でないかも、というところでしょうか。

ブラジルに勝てるかな?

2006-06-22 22:16:22 | 2006ドイツ大会
今回ジーコは日本の先発メンバーを誰にも明かさなかったそうだ。
今まで全ての試合でジーコは先発を発表していたか、そうでなくても前日練習を見ればわかったそうだ。だからジーコには「鉄のカーテン」などという言葉はなかった。

ジーコはほとんど選手をいじらないのが特徴ですが、いちど選手の総取っ替えをしたことがあった(正確にはディフェンスのだが)。ジーコが就任して約1年、レギュラーチームの沈滞に思い切ってBチームを起用したことがあった。ところがそれがうまく、いったのでそのままレギュラーにしてフランスへ。コンフェデレーションカップに参加して、フランスといい試合をしました(負けたけど)。

今日の日本は後がない試合なので、リスクを冒してせめて欲しいですね。それと修正を早くしてほしいです。失敗だけでなく、成功した時もです。できるだけ素早く、前よりも改善されたプレーをしてほしい。90分しかないのだから。

今日は(開幕前に書いた通り)坪井のディフェンスと高原の攻撃に注目します。
それとアレックスにはカフーを抜いてゴールをめざしてほしいな。

とはいえ、どんなに可能性がわずかだろうが、ベストを尽くさなければいけない。試合結果は2-0で日本の勝利だ。これは予想ではない。私の心からの願いだ。(今日のベンゲル先生のお言葉です)

ジーコとエリクソンに見る選手選考でのリスクとギャンブル スウェーデン 2-2 イングランド

2006-06-21 22:29:11 | 2006ドイツ大会
スウェーデン 2-2 イングランド 6月20日

私の好きな2チームの対戦。イングランドは既に決勝トーナメント進出を決めていて、スウェーデンは負けてしまうとトリニダードトバゴ次第でわからないという状況の1戦。結局間際にラーションが決めて引き分けた。

実は試合はハイライトしか見ていないので。。。イングランドのエリクソン監督とジーコ監督に見る選手選考の考え方を分析してみよう。

イングランドのストライカー、オーウェンがこの試合で膝をひねり、結局残りのワールドカップに出られないことになった。
イングランドのフォワードは4名。オーウェンの他に、長身のクラウチ、イングランド一番のストライカーであるルーニー、そして、17才の新星ウォルコットである。エリクソン監督の選考は2つの点でギャンブルであると話題になっていた。一つはルーニーの回復である。ルーニーは4月29日に足の甲を骨折しており(当初は決勝戦まで行けば出れると言われていた)、その回復はイギリスを上げての騒ぎであったそうだ。下に引用するのはイギリスの新聞のルーニーに引っ掛けた駄洒落見出しの例なのだが、とにかくルーニーは帰って来た。
Rooney´s name gives the headline-writers lots of opportunity to create corny headlines, such as “Wish Roo were here!” (when Rooney did not play against Paraguay), or “We are thROO!”, meaning England are through to the next round with six points from two games, or “Wayne to go!” (instead of the American rallying cry, “way to go”).
ルーニー狂想曲に終焉をジェレミーウォーカー

もう一つのギャンブルは17才のウォルコットの選出である。かれはなんと一度もトップチーム(プレミアリーグ等)に出場しないまま、もちろん代表にも呼ばれないままワールドカップ代表に呼ばれてしまった。そして、のこる2人がピータークラウチと川口能活は元チームメイトって知ってた?で書いたクラウチと、実績があるも最近まで怪我をしていたオーウェンであった。すなわち、その4名とは骨折、無名の17才、でかいが実質実績半年の長身、そして怪我上がりのエースである。
これはすごい。使えるかどうかわからないフォワードを2名選び、他の2名も盤石ではない人選なのであった。

一方ジーコの選出を見てみよう。ご存知の通り、高原、柳沢、大黒、玉田、巻の5名である。話題になったのは、久保がもれて、巻が選ばれたことだ。久保がもれたことと、柳沢の状態は関係していると私は見ている。柳沢は(ルーニーほど直近ではないが)骨折をしてリハビリ中であった。一方久保は持病の腰痛持ちに加えて、調子を落としていた。もし柳沢の体調が完璧であれば、ジーコは久保を選んでいたと思う。しかし2名の怪我持ちが、同時に居なくなるリスクをジーコは嫌ったのだ。これはまともな考え方だと思う。ということで久保がいなくてぼやいている人は柳沢の骨折が裏にあったことを覚えておきましょう。ちなみにかつて小野伸二がオリンピック予選のフィリピン戦で靭帯を切ったのも柳沢がからんでいたと私は思っている。彼は突然フィリピン戦にでられなくなり(理由はあえて書かないが)、それでボールの集まりどころが小野に集中して(その試合までは小野と柳沢でボールを持っていた)、彼はフィリピンの暴力的タックルの餌食になった。

話がそれたが、エリクソンとジーコの考え方には天と地ほどの開きがあることがわかるだろう。
あとはその危険を冒したこと、あるいは石橋を叩いたことを監督自身がどう大会をしながら活かすか、ということだ。
その答えはもうすぐ出る。


2006-06-21 22:38:53
余談なので、自分でコメントしてみます。

去年 The Who が日本公演を行ったのですが、そこに来ていた日本人の客がイングランドのレプリカユニフォームを着て来ていた。それがルーニーのだったのですが、なんとルーニーのRの字の上にMの字を書いて、Moonyにしていたのだった。言わずもがなですが、故 Keith Moon に捧げたその姿はなかなか粋で、Whoのホームページでも取り上げられたのだった。