校長室だより ~ 武蔵野の森で紡ぐ友情『明星学苑・スクールライフ』

民間企業勤務から中学、高校、大学など、教育現場へ転じた『キャリアコンサルタント』の日常をお伝えします。

認知症~生々しい体験談

2018年05月21日 15時57分52秒 | 日記
昨日、会社員時代の仲間と再会したことを書きましたが、たまたま一人がごく最近、お母さまの介護に追われていたという話題に触れました。お気の毒にもお母さまが認知症を患って以来、さまざまな異変が起きて、名古屋で一人暮らしをされていたお宅へ東京から日参したというのです。すると一人、また一人と「うちも、実はうちも…」とほぼ半数の方の口から、同じようなお話が聞かされました。ご本人の許可は得ておりますので、ご参考になることもあるかと思い、こちらへ書かせていただきます。

まず共通していたのは、皆さま名古屋、広島、岡山など、東京から離れた地でお一人暮らしをされていらしたということ。頻繁に帰省することができず、ある時から見慣れぬものが増えていたと口をそろえられました。それは壺であったり、生活用品であったり、害虫駆除の契約であったりと、商品・サービスはいろいろです。何千万円というびっくりするほどの高額ではないけれど、決して安くはない…。私はたまたま水戸先生の講演を聞いたばかりでしたので、水戸先生にこの話をすると「よく聞く話ですよ。私も似たようなお話をよく伺います。家中に不要と思える品が並んでいて、ご家族がびっくりされるのですが、自分の話を聴いてくれる良い人だから買ったと話すようですよ」と言われます。

この話を聞いてNHKの『私は騙されない』を思い出しました。ちなみにおれおれ詐欺など『特殊詐欺』の件数は3年連続で減少しているとはいえ、2017年に1万8千件で約400億円。ああした詐欺事件は高額なので報道されますが、こうして闇に消えていく被害を積み重ねれば、桁違いに大きな額になるのでしょうね。そもそも、認知症に罹られた方は被害だと思っていないわけですから、厳密には犯罪ではない…。先日の会合では『ゴミ屋敷』という言葉も揃って聞かれましたが「タンス2棹(さお)分の不用品を処分しました」というやるせない気持ちを味わってほしくないということで、体験談を聞かせてくれた昔の仲間に感謝いたします。
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