昨夜は第1次統一地方選挙の結果を深夜までテレビで見ていました。「やっぱり・・・」「なるほど・・・」というのが私の感想です。
民意の多様さと複雑さを改めて感じました。福岡県の知事選挙もそうです。有権者の意識は複雑です。例えば、「知事の多選をどう思うか?」との問いに、「良くない」「あまり良くない」と答えた人が全体の60%もいるのに、結果は4選目に望んだ現職知事の圧勝でした。
・・・で、勝利した現職知事は「一般論でそのように問えば、そう答えるでしょうが、現実の投票行動とは別だと言うことです」と平然と答えています。これだから有権者は舐められてしまいます。つまり有権者自身が矛盾を抱えているのだと思います。これでは現状を改革するのは困難です。
福岡県の借金は2兆円を超えています。財政的には危機的な状況です。それでも知事の退職金は1億5千万円。県の借金は県民には見えにくいのではないでしょうか。数字で明確に示されても実感が湧かない。しかし県税の取立てや県営住宅の家賃の滞納者には対応が厳しくなっています。それは仕方のないことですが、このような状況であれば、巨額退職金は自粛すべきだと思います。
ところで、選挙報道の後のニュースで驚くようなニュースが報じられました。それは熊本大学の研究チームがアメリカのハーバード大学と共同で進めていた研究結果でした。
成長期に言葉による暴力や虐待を受けた子どもは、言葉をつかさどる脳が正常な人に比べて平均で9%ほど小さいと言うものです。特に男性でその差が大きく、13%くらい萎縮しているそうです。これには驚くと同時に「なるほど!」と思ってしまいます。
暴力や虐待はそんなところにも大きな影響を与えていたんですね。振り返って自分の子育てはどうだったか。反省もしました。私は褒めることのほうが多かったと思っていますが、やはり時には「馬鹿っ!」などと怒鳴ったこともありましたね。反省です。
国が進めている教育改革も、このような医学的・学術的な見地からも推進すべきです。断じて精神論的な改革や、単なる制度改革では根本的な改善にはならないような気がしています。
国民が「なるほど!」と納得できるような改革を進める必要があるのではないでしょうか。