風はエーゲブルー・・・にしたい

愛車の307SWのことや、興味のある様々なことをダラダラと書いていきたいです。

307SW VS トヨタWISH

2004年10月02日 | Peugeot307SW
 心ならずも、2004年2月にトヨタのWISHに10日ほど乗ることがありました。イヤ、まさか借りている駐車場の大家にぶつけられたから、なんてとても言えません(笑)。

 向こうが100%悪かったもんですし、保険を使うと言うことだったので、「完全な修理」と「代車」を要求。そしたら、ブルーライオンが用意したのが、レンタカーのWISHだったわけでした。部品がこなかったのと、下請けの板金屋が混んでいたとのことで、随分待たされました。もしかして、修理費よりもレンタカー代の方が高かったのでは?とも思っちゃいますが、自分の懐が痛まないので、考えないことにしましょう。ちなみに、壊れたのは右側フロントフェンダーで、樹脂部分がパックリ満開の割れ方をしたのでした(と言う割には、最初はどこが壊れたのかわからなかった。ぱっと見、ヒビが走っているだけです)。なもんで、いとこに「これくらい許してやれよ」と言われたのは、ここだけの秘密です。

 乗ったのは、WISHの1.8Lの4WDです。ただし、岩手なのに寒冷地仕様ではありませんでした。期間は、2月3日~13日まで。距離はたぶん300キロくらいかな、っと。では、乾燥機ではなく感想記を。
 まず、307SWとWISHとの比較といえば、ジャイアンさんのGIANT CABで行われているけれども、せっかく10日ほど乗ったわけだし、より積極的に見ていきたいと思います。
最初はおなじみ、諸元比較ぅ~(ドンドン、パフパフ)←20世紀的表現<>-->
 307SWWISH(1.8L4WD)
全長/全幅/全高 4,420/1,760/1,585 4,550/1,695/1,600
重量 1,430 1,400
ホイールベース 2,720 2,750
最小回転半径 5.5 5.5
最高出力(kW / rpm) 100(137ps) / 6,000 92(125ps)/6,000
最大トルク(Nm / rpm) 190(19.4kg-m) / 4,100 161(16.4kg-m)/4,200
燃料タンク容量(l) 60 60
燃料(ガソリン) 無鉛プレミアム 無鉛レギュラーガソリン
     
変速機 4速AT 4速AT
変速比 1速 3.510 2.847
2速 1.931 1.552
3速 1.288 1.000
4速 0.915 0.700
最終減速比 2.457 4.237


 ほんじゃあ、307乗りとしてのインプレッションを。なお、以下の内容はあくまで307SW乗りとしての主観バリバリの感想であり、けしてWISHにトヨタ車、日本車全体を貶める意図はありませんので、その点はよろしく。

 基本的には、動力性能は十分なくらいあると思います。しかし、やっぱり排気量差からくるトルク不足には不満が。っていうのも、上り坂とかでは明らかに307より加速が鈍い。とは言え、自分の307SWはオカルトチューンバリバリなので、ノーマルの307と比べてしまえばどうでしょう。
 ある意味、オカルトチューンには適した素材なのかも。エンジンルームを見ても(しまった、写真とっておくんだった)、ギチギチで「どこに手を突っ込めばええねん!」といいたくなる307とは大違い。とても余裕がある・・・というか、俺の目にはスカスカな感じ。と言っても、これはぜんぜん悪いことじゃない。307なんか、明らかに詰め込みすぎによる(実用上は問題ないが)悪影響が出ているように思う(日本車と比べて)。水温の上がり方がなかなか半端じゃないのだ(岩手の冬では助かる)。エンジンルームに熱が篭りがちという印象は拭えない。正直に言って、高温多湿の日本で使うには「もう少しクーリングがなんとかなると安心感倍増」という感じ。でも、掲示板等を見ても実際にオーバーヒートで・・・という話は聞かない。それに「日本車の水温計がいいかげんで、307の水温計は素直すぎ」という話もあり、それほどナーバスになることではないかも。
 で、WISHのほうだが、やっぱりエンジン音も意外とうるさいあたりなど、オカルトチューン素材としては良さそう。オイルをアリシンにして、マイナスイオンをちょちょいとやれば・・・イヤ、やめておこう。
 んで、ハイギアードで、若干軽いせいもあるのか燃費はかなり良好。長距離向けの燃費です。307での感覚に比べて、減るのが遅い。しかもレギュラーガソリンでULEV。ただトルクが・・・やめておこう。逆にいえば、トルクでこれだけ差があるのに、燃費は優秀なわけで凄い(しかも4WDだぜ)。日本人のバランス感覚のなせる技である。ハラショー。

 積載性能や2列3列目の話はなし。だって乗らなかったし、乗せなかったんだもん(笑)。

 ボディは、剛性感と気密性については、307とは一つ次元が違います。なんだかんだ言っても、まだまだ307のボディは(比較しちゃえば)ゆるゆるですね。これは、プジョーも進歩したんだけれど、周りも進歩しているということなんでしょう。307でも必要十分な剛性はあると思うのですが、やっぱり比べると、ちと寂しい。まあ、感覚的な問題なので、すぐに慣れるでしょ。</p>
 運転席周りのお話。まず、ドア側がせまい。やっぱりこの辺はボディサイズの差が出ます。その分、センター側の足下がトンネルの出っ張り以外に何もないので、そちらは余裕。完全に307と逆ですねえ。
 ペダルレイアウトは、多分こっちの方が普通なんだろうけれど、アクセルとブレーキが近い気がする。なんとなく、307の方が好み。
 驚いたのが、リアワイパーで連続動作があること。えらい一生懸命動いているので、何事かと思いました。
 あと、レバーやスイッチ関係はクリック感が強い。っていうか、307のゆるゆるに慣れると堅すぎに思えてしまう不思議。最初はライトをつけるのでも「堅い!」と思っちゃった。でも、307もリコールでウィンカーレバーはクリック感が強くなったので、その辺は良い所なんでしょう。もっとも、307の方は「ウィンカーレバーだけクリック感が増してもねえ。全体のバランスはどうよ?」って感じがするのも事実ですが。

 びっくりしたのが、4WDを選択すると、今回は乗れなかった寒冷地仕様でもドアミラーに熱線が入らないこと。オプションにすらなし(2WDにはオプション設定あり)。これって間違っていませんか、トヨタさん?北国こそ4WDが必要で、熱線ドアミラーも欲しいですよ。実際、雪降りの中で渋滞していたところ、凍ったドアミラーに雪がくっついてどんどん見えなくなりました。慌てて窓を開けて指で拭う羽目に(とほほ)。以前にマークIIの東北・北海道での売上は、9割が4WDという記事を読んだことがあるだけに、不思議でなりません。

 シートは意外に(失礼)張りがあって、結構好み。というか、俺がドイツシート好きということもあるけれど(苦笑)。感覚的には、307SWとドイツ車の中間、ややドイツ車よりという感じか。307SWも味のあるシートなんだけれど、結構シートポジションはしっかり取らないと腰にきちゃう(俺にとっては)。具体的には、とにかくケツを奥深くにねじこめ!って感じです。もう少しクッションが効いていればなあ、307SWも。経年変化でヤレてきたときがちょっと不安。
 なんだか307SWをけなしっぱなしの気がするが、愛の鞭だ、覚悟して受けておくれ。そんな「そつのない」WISHの数少ない弱点(というか4WDモデル限定だが)、小回りが効かない。「おいおい、307SWだって同じ最小回転半径だろうが!」というツッコミが速攻できそうですが、やっぱり車幅が若干狭いだけに、感覚的に(あくまでも感覚的に)「うわ、曲がんねえ!」と思っちゃうわけです。逆にいえば、それくらい車幅の感覚が違うわけです。

 違うと言えば、307SWとWISHの決定的な差は「開放感」と「包まれ感」。307SWはやっぱり開放的。ガラスルーフが命!というくらい、開放感はすばらしいし、窓も広くてすごい気持ちいい。この辺は、太陽を愛するラテンの血が爆発していると言っていいでしょう!
 それに対して、WISHは「包まれ感」がある。ドアも窓部分が高い位置にあり、いわゆる「バスタブ」状態という感じである。オプションのサンルーフがついていれば違うかもしれないけれど、ルーフの角度や高さも、思想がまるっきり違う。開放感になれているせいか、閉塞感すら感じてしまう。ただし、これは剛性や気密性とトレードオフになる設計部分だと思われるので、思想の違いなんでしょう。

 結論としては、WISHはコストパフォーマンスのいい日本車だと思われます。作りも悪くないし、トルクの点を除けば、動力性能も十分で、ギヤの関係か長距離走行がいい感じです。オプションも豊富、外車に比べてナビの取り付けも超簡単。307SWに比べて値段が安い分、色々いぢることが出来るのも良い。岩手人として惜しむらくは「4WDだと熱線ドアミラーが選べない」のはちと痛い。でも、それ以外はハッキリ言って好みの問題しかない。
 それに対して、307SWはとにかく開放感。走りも悪くない。ラテンの車と付き合う覚悟(これが一番大変なんだけれど)があれば、とてもよい車です。300万円もするけど、外車としては高くない。オプションで欲しいのは、マッドガードとオーディオぐらいか。電動ポールはいらないです、すぐ慣れます。つけている本人が言うんだから間違いない(苦笑)。「WISHやストリームは、その辺でよく見かけるからヤダヤダヤダ!」という方には、ぜひ御一考を。

最新の画像もっと見る