風はエーゲブルー・・・にしたい

愛車の307SWのことや、興味のある様々なことをダラダラと書いていきたいです。

どういう成り行きか、407SWに一日試乗する(長文)

2005年10月07日 | Peugeot307SW
 今日はワケあって、ディーラーに307SWを入庫。ついでに先月の休日出勤の代休を取り、一日映画やら何やらで暇を潰す予定・・・だったんだけれど、担当営業氏に見つかってしまい、
「じゃあ、今日はこれに乗ってください」
407SWに試乗するハメに。ってことで、本日のお代は『307SWユーザーから見た、407SWについて』。
 試乗したっていうか、一日乗り回したのは2.2リットルモデルに電動本皮シートやHIDランプなどを搭載した『SW Sports 2.2』というやつ。「やっぱり重いんで、走りは307SWの方が良いです」とは、営業氏の弁。
 早速乗ってみると、新車の香りがほわ~。ああ、そういうことじゃな~い!まず、キーをACC ONまでひねる。メーター類の所にあるインジケーターの表示が、あっという間に「CHECK OK」になった。やっぱ処理能力が上がっているのか、307SWに比べてチェックが速い。エンジンを始動すると、静か。307も十分静かなんだけれど、更に静か。ここでシート調整をしようと思うが、思うように出来ず、早くも説明書を引っぱり出す。久々にフットレストの感触を味わいましたバイ。
 ようやくシート調整も終わって、れっつらごー!むむむ、シフトをDレンジに入れてもブルブル振動はなし(停止時のやつ)。しかもハンドルが軽い軽い。これは良く言えば、高級車的な軽さなんだろうか?でも悪く言えば、インフォメーションに乏しい感じ(307SW比)。
 走り出しは、やっぱりモサっとしている。なんぼ158馬力でも、307SWに比べて200キロ重いのは堪えるか。しかも、俺は普段サードシート乗せていないし(その分他の荷物があるが)。とりあえず、変速はすんごいスムース。同じ4速ATとは思えん。まあ車両価格400万のクルマで、307SWと同じシフトショックは日本市場じゃマズイだろうなあ。
 視界は良好。自動防眩ミラーには、Cピラーが写って見える。後方視界などは、さすがに307SWほどガラス面積が大きくないだけあるが、視界的には十分。ウィッシュの時には、一抹の不安を感じたが、407SWはそういうことはなし。
 ドアミラーはなんと、しっかりと右ハンドル仕様のブルーミラーになっている!よく見れば、ワイパーも右ハンドル仕様で拭き残しが少ない!しかもパイオニアのHDDナビ付き!フロントウィンドウ上部にフィルムアンテナ(たぶんGPSのだろう)があるので、電波も通すんだろう。ってことは、レーダー探知機も普通の一体型でOK!しっかりと日本仕様になってやがるぜ、こりゃ!いいな~307もこうであって欲しかった。ただし、ウィンカーレバーは進歩していない。これは要改善。

 乗り心地は、ハッキリと硬い。ただ、これは307SWでの経験から、1万キロを越えた辺りからしなやかになると思われる。どっちかというと、タイヤを変えたくなる感じであった。これは、タイヤがショックを吸収していない感じと、ロードノイズによる。なんせ静かだから、ロードノイズは結構気になる。ただし、サイズは215/55R17と一般的なサイズではないので、ちと面倒かも。
 クルマの剛性感は明らかに高い。現状での乗り心地と合わせて、ドイツ車的な感じが強くなっているように感じさせるくらい。ただし、そのためにAピラーやCピラーはかなりの太めで、シートポジションによっては、右折時にAピラーが視界の邪魔になることも。
 ワインディングを走ると、気持ちが良い。17インチということでどうかな~と思ったけれども、しっかりと17インチ向けにセッティングされているようだ。ちなみに307SWは何回乗っても、冬タイヤに使っている15インチの方がハンドリングの鋭さが出る。絶対15インチ前提のセッティングだと信じている。
 運転してみて、左右の大振り感は感じない(+8センチ)。どっちかというと、前後のオーバーハングが問題。鼻先も長いが、ケツも長い。バックソナーが着いていない車両だっただけに、車庫入れは怖かった(←バックソナーに頼り過ぎな軟弱者)。
 サイズに関してもう少し言えば、左右の拡幅は明確に室内の余裕となって出ている。問題は全長。実は、全長が35センチも延びているのに、ホイールベースは307SWに比べて5ミリしか延びていない(単位、間違ってないよ)。単純に考えて、前後のオーバーハングが延びていることになる。実際にボンネットを開けてみると、ノーズからちょっと離れたところにラジエーターがある。307とは随分と好対照だ。エンジンルーム自体も余裕があり、腕を突っ込むには良さげ(307比)。307では取り外ししにくいので有名なバッテリーカバーが、407SWではただの蓋になっていて、簡単にはずれるのには笑ってしまった。おかげで、簡単に防寒用の着ぐるみが出来そうではある。
 リアのオーバーハングは、単純にラゲッジスペースの増加に役立っているだけではなかった。まず、ラゲッジのカバー下にはスペアタイヤ(標準タイヤ+アルミ)が鎮座。ラゲッジの左右は、タイヤハウスの幅に合わせて直方体状の壁になっている。で、右リアのタイヤハウスの後ろ側にHDDナビの本体が入っていた。左リアはネットが入っていた(というか、ただのモノ入れ状態)。
 さて、ホイールベースがほとんど変わらないので、リアシートが問題に。俺ぐらいの男(身長174センチ)が前後に乗ると、足下が狭い。フロントシーとの下にスキマがないのも痛い。フロントシートが伸び伸びしているだけに、この差はなんだかなあ。リアシートの足下だけなら、307の方が広いくらい。

 オーディオ関連。標準で付いているCDヘッドユニットとナビは、さすがパイオニア製。いいなあ。ただ、なぜかFMのアンテナ感度が307SWより悪いのが気になった(307SWでノイズが乗らない地域で乗ってきたから)。あと、CDヘッドユニットの「OPENボタン」を押したら、フロントフェイスが「ぱたん」と倒れたのには失笑。SONYの電動に慣れていたもんで。その代わり、「MP3」と「WMA」の表記があるので、モノ的には良いだろう。スピーカーも、鳴りっぷりは307SWより良かった。気になるのは、パイオニアのiPod接続ユニットが使えるかどうか。リアのHDDナビに接続ってことになったら、ちょっと面倒だな。

 総合的には、非常に良くできていると思う。307でのユーザーに不評だった部分を潰しているところも好感が持てる(やっぱネガ潰しは顧客満足度向上のための基本だ)。価格は試乗したもので400万円だが、パイオニアのHDDナビが標準で付いて、ヘッドユニットも別にあるなど、ほぼフル装備状態なので、こういうクルマを買おうかという財力の人にとっては、割高感はそれほどでもないと思う。どっちかというと、個人的に問題にしたいのは別の3点。

1.タイヤが17インチしか選べない。
2.リアシートの足下が、車体のでかさの割に狭い。
3.フロントにドリンクホルダーがない。

 まず1番だけれど、フロントブレーキが車重1.6トンにあわせたせいか巨大で、17インチホイールにいっぱいいっぱい。ってことは、スタッドレスも17インチの必要があるわけで、ホイール購入とあわせて雪国ユーザーには辛い現実だ(まさか17インチで鉄チンホイールというわけにもいくまい)。
 2番は、車両価格的にどうかってこと。ワゴンでリアの足下が狭いってのは、納得がいかん。407はノーズのデザインといい、クーペが派生形ではなく、クーペが原型なのでは?と疑ってしまう。
 で3番。どうしろっていうのよ、水分補給は無し?それとも「助手席の彼女(妻)にだしてもらいなサ~イ、アッハッハ」とでも言うのか、フランス人!?わかんねーよ、全く。

 最終的な感想は、「クーペ的な乗り方(二人乗り)をする人にとって、上質で太陽がさんさんと降り注ぐワゴン」って感じでした。ま、値段的に、俺はお呼びじゃないんだけれどね。

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