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第3話(2)

 第3章 「天文対話」2日目

(2)大地は動いていない
 パウロ:
大地を動かすには、強制力が働かねば
なりません。
そのような強制力は、反自然的です。
もし、大地が西から東へ動いているの
であれば
① 高い塔から落とした石は、塔の真下
  より西の地上に落ちます。
② 西に進んでいる船のマストから落と
  した石はマストの根本より船尾側の
  甲板に落ちます。
③ 真上に撃ち上げられた砲弾は、大砲
  の位置より西の地上に落ちます。

経験では①、②、③いずれの場合も、物体
は直下に落ちます。よって大地は動いて
いません。

 サグレド:
太陽、月、惑星や恒星が24時間で東から
西に進み、また、東に戻る運動をどう説明
しますか。

 パウロ:
それぞれ固有の運動を持っています。
月は1ヶ月で、太陽は1年で、火星は2年
で、恒星天球は何千年もかかって進みます。
それに24時間で繰り返される運動が加わり
ます。


     
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