THE INVINCIBLE ARMADA (31)
We may add a few words concerning Philip II. He survived the loss of his Armada ten years; having succeeded in making his memory thoroughly odious. Philip was gifted with high capacity, but was somber, inflexible and bloody minded. He was at the same time vindictive, pusillanimous and cruel; full of joy at an auto-da-fe while he trembled during a battle.
To sanguinary fanaticism he added violence of temper almost bestial in its exhibition. He was close and deceptive in politics－always covering himself and his designs with the mask of religion. He seemed, indeed, not to have a human heart in his breast; and yet he had a taste for the fine arts－loving painting, but even better, architecture, in which latter he was learned. He finished the Escorial and beautified Madrid, which he made the capital of Spain.
Besides the foregoing his sole pleasure was chase; while, unlike his father, he was generous to those who served him, and very sober in living and simple in dress.
無敵艦隊（３１）
最後にフェリペ２世について少し付け加えよう。 彼は、“アルマダ”の損失を切り抜け、全く不愉快な記憶として引きずりながら、その後10年間生きた。 フェリペは高い能力を生まれながらに持っていたが、陰気で融通がきかず、血なまぐさい心も持っていた。 彼は執念深いと同時に臆病で非情だった。 彼は戦闘の間、震えている一方、異端者の火刑には歓喜した。
残忍な狂信に野蛮な暴力の気質がその見もの（異端者火刑）に加わったのである。 彼は政治には周到であり、人を惑わすような所があった－常に自分自身と自分の計画を宗教の仮面で隠していた。 彼は人間の心を持っていないように思われたが、その一方、素晴しい芸術のセンスを持っていた。 彼は絵画を愛し、それ以上に後半生に学んだ建築を愛していた。 彼はエスコリアル修道院と、彼がスペインの首都とした美しいマドリードを完成させた。
前記の楽しみ以外には、彼は狩猟を楽しんだ。 また、父（カール５世）とは違い、彼は自分に仕える人々に寛大だった。 そして、生活は非常につつましく、衣服は質素だった。
（ひとこと）
その後、イングランドは内乱で一時中断したが、3次にわたる英蘭戦争（オランダとの戦争）、断続的に126年間も続いた英仏戦争（フランスとの戦争）を通じ、世界最強の艦隊をつくりあげ、世界にまたがる植民地帝国を築く道を歩み始めた。 一方、スペインは領土を失わなかったものの、ポルトガルと世界を２分した昔日の面影は急速に失われ、ヨーロッパの舞台では主人公から脇役へとその役割を交代して行った。
