gooブログはじめました!

第4話(1)

 祖国回復の願い(1)

 1795年、ポーランドは消滅した。

 地図上から消えただけでなく、ポーランド語は公用語として使うことを禁止された。
ロシアに併合された地域ではロシア語が、プロイセンに併合された地域ではドイツ語が公用語となった。

 これを嫌った数千人のポーランド人将校や政治家が国外に亡命した。
その亡命先の一つ、フランスはポーランドを併合したロシア、プロシャ、オーストリアと敵対していた。

 亡命者らはフランス皇帝になったナポレオンに、ポーランド復活への援助を期待した。
その意図のもと、ドンブロフスキ将軍は、北イタリアでポーランド軍団を組織し、ナポレオンに協力した。

 報われぬ闘いの中、この軍団の将兵は祖国再生を夢見て、歌を作った。

 ”ポーランドいまだ滅びず
   われら生きてある限り
    暴力にて奪われしものは
     軍刀にて取り返さん

  進め、進め、ドンブロフスキ
   イタリアの地よりポーランド目指し
   君の指揮のもと民衆と合せん”

 この歌は親から子へ、子から孫へと歌い継がれ、ついに今日の国歌になったのである。

 参考図:「ポーランドの歴史」、イェジ・ルコフスキ、創土社、2007
     
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「国境とは?」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事